講談社は1月28日、インクジェット式のデジタル輪転機(HP T300 Color Inkjet Web Press/日本ヒューレット・パッカード製)を導入すると発表した。国内第1号となるこの輪転機はデジタルデータを使用しているので、オフセット印刷で必要な版の作成が不要になる。出版物に合わせて必要な部数を生産できるようになるというが、なぜ同社はこのようなシステムを導入したのか。講談社の梅崎健次郎局長(業務局)が記者会見で語った内容を、一問一答形式でまとめた。 出版市場は縮小している ――日本の出版流通はどのように流れているのか? 梅崎:昔からあるのは「出版社」→「取次会社」→「書店」→「読者」という流れ。売れ残った本について「書店」は「取次会社」に仕入れ価格で買い取ってもらう。そして「取次会社」は「出版社」に買い取ってもらう。 10年くらい前まではこうした流れが一般的だったが、「古書店」の存
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