郵便事業会社(JP日本郵便)の宅配便「ゆうパック」で大規模な遅配が起きた問題で、混乱で行方不明になった荷物が少なくとも74個あることが8日、明らかになった。一方、集配作業の流れは正常化しており、8日も東北地方の豪雨の影響で一部に遅れが生じた以外は順調だった。 日本郵便によると、日本通運の「ペリカン便」を吸収した1日から7日までの1週間で、荷物につけた識別番号をもとに追跡システムで探しても所在が分からず、「不着」として登録された荷物が74個あった。どの支店にあるかは分かるが、置き場所が不明で配達できない分は74個には含まれておらず、実際の行方不明の数はさらに膨らむ可能性がある。 日本郵便は、遅配による損害賠償の受け付けも始めている。遅配で傷んでしまった生鮮食品などに、原則として30万円を上限に賠償するといい、すでに支払ったケースも出ている。