トランプ米大統領が1日、中国、カナダ、メキシコに対する制裁関税発動を決めた。2期目の就任早々、経済力を武器にした「威圧外交」に乗り出した形で、国際情勢のさらなる混乱は避けられない。 「何を言い出すか分からない」予測不能、戦々恐々の日米首脳会談 トランプ氏「威圧外交」対応 中国は首脳対話と「多国間協力」模索か 大手製造業幹部のため息 「何が起きるか分からない『トランプリスク』を覚悟していた。だが実際に発動されると、やはりかなりの衝撃だ」。メキシコなどに展開する大手自動車メーカー幹部は1日、政権発足からわずか2週間程度で発動することになった大規模なトランプ関税第1弾に、ため息を漏らした。 メキシコ、中国、カナダは米国から見た2023年のモノの輸入額上位3カ国で、輸入額は計約1・3兆ドル(約200兆円)と全体の3割超を占める。トランプ1次政権では米中貿易戦争が激化したが、当時、米国が関税を課した