3浪中堅大学二部卒業で就職するための準備で考えられること
キリンさんへ。内藤です。こんばんは。
前回のエントリのコメント欄にコメントいただいたのですが、長くなりそうなのでエントリとして。
3浪中堅大学二部卒業で就職するための準備で考えられること
キリン 2009/02/22 21:09 初めまして。
「30歳の時に就職活動した時のこと」の記事を偶然見つけ読まさせていただきました。
私は現在21歳のフリーターなのですが、いろいろあり、このままではいけないと思い、大学に進学する事を決めました。
そしてなんとか都内にある中堅大学の二部に進学出来る事になりそうです。
そこで最近になり今後どのように大学生活を送るべきか、そのヒントを求めインターネットで自分の現在の状況を打ち込み、検索してみました。
すると自分は年齢的にストレートで進学した方と比べると三年遅れているので世にいう「新卒」の枠から外れていることがわかりました。
そんな風に絶望していた所このブログを見つけとても勇気づけられました。
そこでもしよろしければ私が今から就職に対してどのように意識し、行動する事が大事なのかなどアドバイスをいただけないでしょうか?
記事に関係ない投稿をしてしまいもうしわけありません。
■ 3浪・中堅大学・二部くらいで絶望することはありません
確かに、キリンさんのスペックだと、3浪・中堅大学・二部となるわけで企業から引く手あるスペックとは言いがたいです。絶望するのも分からなくもありません。私もそうだったし。
でも絶望するにはまだ早いです。
逆に考えてみるとわかります。
有名企業から引く手あまたのスペックってどんなでしょう。
一部だったら、一浪くらいだったら、と思うでしょう。
でも、実際にはその程度は大きな差ではないんです。私から見れば同じようなもの。
私の感覚では、文系で新卒で差が出るのは、多少極端な話、東大・一橋・慶応・早稲田くらいかなあと。
それでも学部が文学部だと歓迎されませんから、全員ではないです。
■ あなたは「投資」をしてきましたか?
東大・一橋・慶応・早稲田くらいに行っても就職は悩みますよ。
そういうところの学生でも悩みはあるんですよ。望みも高いですからね。
何しろ、そういうトップクラスの大学に行くにはそれなりに「投資」していますから。
受験勉強も2000時間くらいは少なくとも投入しているし、予備校にも行っています。
それだけ投資しているだけに「回収」できるようなところに就職したいという希望があります。当然に望みは高くなります。
他方、キリンさんは、私の推測ですが、大学に行くのにそんなに「投資」していないでしょう?
■ いつ投資してリターンを得るかで考える
だから、キリンさんは今の時点では損はしていないのです。
いい大学に現役で行った子たちは、ごく一部の優秀な子を除けば、投資した結果、いい大学というリターンを得ているのです。
だから、少しくらい就職で有利になっているのです。これも「少し」です。
キリンさんは大学に行くのに投資はしていないと思うので、その分、節約して大学に行ったと考えてよいのです。
■ 4年間を使って一生の仕事に対しての準備をする
楽して大学に入れた分、危機意識もあるので、これから4年間、有効に使えます。
これからの4年間は一生の仕事に対して準備することに使ってください。
そういう「投資」をすれば、就職で困ることはありません。リターンが得られます。
そこまでして仕事に対して真剣な大学生は少ないですから。
そして大切なことは、「オレは3浪で中堅大学で二部だから」とスネないことです。
オレはこういう立場だから他人より頑張ろうと思うことがバネにするということです。
■ ブランド品ばかりが売れるわけではない
世の中で売れている商品を見ると、確かに大手の大手ブランドは売れていますが、他方、中小企業が作っているものも売れています。
大手は大手ブランドという安心感や信頼で売るわけですが、中小企業は、小回りや気がきくことやサービス、他に無いなどの特徴で売り込んでいます。
キリンさんの場合は、この中小企業と同じ立場になるわけです。
有名大学で現役入学であれば、就職では有効な大手ブランドです。有名企業がそうした学生を好むのは無難だからです。頭の回転が悪くないことも推測できるし、ある程度教養あるだろうし、嫌いな科目であってもコツコツ勉強して学ぶことも出来ることも推測できるし、忍耐力もある程度あるだろうと。
でも、それだけでは足りないのです。世の中には小回りがきく人、他の人が出来ないことが出来る人も多く必要で、そういう人になり、それを売り込めれば売れるのです。
■ 有名ブランドがない分、自分に特徴をつけると売れるようになる
つまり、キリンさんは有名ブランドがない分、自分に特徴をつけることです。
そして特徴を雰囲気と短い言葉で伝えるアピール力をつければ、良く売れます。
一見、大変そうに見えます。でも、これは遅かれ早かれ身につけないといけないことです。
就職すれば、自分に特徴をつけ、雰囲気と短い言葉で特徴をアピールできる奴が伸びていくのです。
だから、就職前に自分にそういう魅力をつけることが出来れば、先取りが出来るので有利になります。
これが先ほども言った「投資」です。身につけるのは大変ですが、そのリターンは就職後にたっぷり得られます。
■ 出来るビジネスパーソンとしての魅力を大学生のうちにつけてしまえるチャンス
オススメしたいのは、出来るビジネスパーソンとしての魅力を大学生のうちにつけてしまおう、ということです。
ビジネスパーソンとしての魅力を持つと、企業の採用担当者はすぐに分かりますから、努力は無駄にはなりません。
■ マイナスハンデをバネに4年間頑張れるチャンス
キリンさんは、今マイナスハンデです。その分、危機意識をバネに4年間頑張ることが出来ます。
大学4年間は活動時間にして1日15時間として2万時間あります。これだけの時間を意識的に使えば、キリンさんは物凄く魅力的な人間になれます。
そう考えると、なんともトクじゃありませんか。
■ 大学在学中に仕事を学んでしまう
今はアルバイトが多くあります。
将来行ってみたいと思う業界、職種に近いアルバイトも探せばあるでしょう。
仕事は違っても、同じ会社に行けたりもするはずです。
そうやって、その職場の雰囲気を見てくることが出来ます。
また、ステップアップしていくことで、やりたい仕事の近くにつくことも出来ます。
そういう点で、キリンさんが二部に行くのは有利です。何しろ昼間が使えるわけです。
大学在学中に仕事を学んでしまうというのは、就職後、リードが得られるのでトクです。
会社というのは就職したらちゃんとイチから教えてくれると思うでしょう?リードって役に立つの?って。
違うんですよ。会社は割合とぶっつけ本番で仕事が回ってきます。
それを、初めてでもこなしてしまう奴が出世していくのです。
初めてで、出来なくて当然なのに、モタモタしているとアイツは出来ない奴とレッテルが貼られるのが仕事です。
初めてでもこなしてしまう奴は、事前に予習をこっそりやっているんです。
常に観察して、先輩がやるのを見逃さず、見て技を盗んでおくんです。
そういう風に仕事は成り立っているので、先にリードしておく、予習しておくというのはとても強力な武器になります。
仕事の勉強するのは損ではないのです。
■ 大学時代にやったほうがいいこと
1. 大学の授業は少しでも興味のあるものは受けてみまくる。
せっかく払う授業料です。フルに使いましょう。大学には、キリンさんが分かっているとの思い込んでいることが間違いだと教えてくれる授業があります。大学の魅力はそこです。高校時代の教科書に載っている事が必ずしも正しくない、学問はどうやって成り立っているか、どうやって作っていくのかを知るための唯一のところです。これを教えてくれる授業や先生は多くないかもしれませんが必ずいますので見つけてください。
単位登録していない授業でも、他学部の授業でも出てもいいんです。単位だけ最低限取って卒業なんてセコイことはしては損です。大学の授業は気づきを得るチャンスですから。出ないと気づきは得られません。
2. 大学の単位はフルに取る。出来る限り優(A)を取るつもりで受ける。
最低限取るのでは大学の学問の醍醐味は味わえません。優を取るつもりで臨んでいれば別な世界が見えてきます。また、解答で教授の説に従うという訓練も自分の正しさに固執しないための良い訓練になります。社会に出てから役立ちます。
3. 大学は入ったからには決して中退せず必ず卒業すると心に決めて卒業する。
こんなこと勉強しても何の役にも立たない、と言い出す人がいますが、ほとんどの学生の場合、大学生レベルの知能で大学の勉強が役に立たないと判断できるわけがないのです。要は言い訳です。学校というのは調教訓練の場所です。自分を一度捨てて、教授の説でなりきって書くという経験は絶対に役に立ちます。中退する人はここでつまづく人が多いのです。そういう人は会社に入っても自分の説に固執して辞めてしまうケースがあります。でも、それではいつまでたっても自分の視野は広くならないのです。いったん、教授の説に身を任せてみるくらいのほうが人生は面白いのです。
4. 図書館の本は読みまくる。
時間に余裕があるのも大学生の特権です。図書館の本は何でも手にとって読んでみると良いのです。とりあえず300冊くらいは大学在学中に読んでください。週2冊読めば3年で終わります。インターネットには書いていない世界がそこにはあります。知りたいことは何でも本で調べる癖をつけてください。先人が恐ろしいくらい書いてくれています。
5. 時間のかかる勉強は今のうちにやっておく。
語学(英語ほか)・哲学・経済学・法律学・会計学に関してはマスターするのに時間がかかるので、将来必要になると思ったら在学中に基礎を学ぶようにしておいたほうが良いです。苦手なら捨てるのも手です。
6. アルバイトは戦略的に取り組む。(重要)
私は対人恐怖があったのでそれの克服をアルバイトで段階的に学んでいきました。アルバイトはそれ以外の使い方も出来ます。
将来自分がやりたい分野というのがあるでしょう。それに少しでも近い分野のアルバイトを探して、働いてみるのです。働き出したら職場を観察しまくる。また、そこの人に知り合いになっていろいろ聞いて教えてもらうとよいのです。すると、その仕事に興味がましたり、逆だったり、関連して違う仕事に興味出てきたりします。とにかく、アルバイトで仕事の予習をするというのが物凄く重要です。
そのうちアルバイトから社員になってしまうケースは多いです。そうすれば仕事が得られるかどうかの悩みもなくなってしまいます。
ここで仕事の「予習」をしておくと、入社してから同期に比べて1年分以上のリードが得られます。
キリンさんは二部に通うのですから、アルバイトは一部の学生よりも有利な立場にいます。昼間の仕事につけるので、社会を学ぶいいチャンスです。
7. 目標やなりたい自分について紙に書いて部屋に貼る。
大学時代の目標を箇条書きで書いて部屋の壁に貼って置いてください。常にあたまの片隅に目標が置かれることになり、行動が変わってきます。目標が増えたり、変われば、直して貼ればokです。
自分が4年後どうなっているのか? 自分が10年後どういう風になっているのか? 今の時点で考え付くだけの理想を物語風に書いてみてください。これも部屋に貼っておくと良いです。
この貼ったことは100%ではないですが、意識して日々送っていると、数年後半分以上は現実化すると思います。これは頑張っている人は皆やっているコツですから、最後にオススメしますね。
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以上、思いつくことを書いてみました。
ちょっと長かったですね。全部出来なくても良いのです。意識があればokです。
私もまだ成長途上です。説教臭くなってしまったらゴメンなさい。
就職はそれに向けて努力すればよいことが起きます。特に就職してから差がつきます。
今就職に不利なことが分かっているなら、逆に努力と工夫するチャンスです。
必ず報われます。
ビジネス本マニアックス内藤より。
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(追記) mojixさんのところで紹介してもらいました。いつもピックアップされるところがポイントをついていますね。ありがとうございます!