予約していたので、早速届きました。
Javaを使ってプログラミングを学ぼうとする人は、とりあえずこれ買っておけばいいんじゃね?っていう全部入りの1冊ですね。
JDKのインストールから、IDE/REPLの使い方、基本的な文法、エラーメッセージの読み方、オブジェクト指向、関数型プログラミング、各種ツールチェーン(ユニットテスト、ビルドツール、バージョン管理)と、全部入りの全部入り。
全般的に単なる文法の解説に終始せず、初学者がつまづきやすいところにページを割いているところが良くて、特に「最初からIDEを使う」と、「エラーが出ることと、その読み方を最初から書いていること」、「理解が難しそうな”ループ”の概念にフォーカスしていること」あたりは、上手く理解の解像度に合わせてペースを変えている。
『プロになるJava』、割と最初の方に「プログラムがうまく動かない3段階」という解説が有って、良い
— magnoliak🍧 (@magnolia_k_) 2022年3月20日
普通、動かない、みたいなスタンスで説明していかないと進まないよね
その後もしつこいくらいに「こうするとエラーが出るよー」と書いて、エラーが出ることの安心感を醸成しているのが、良い
— magnoliak🍧 (@magnolia_k_) 2022年3月20日
あと、最初からJava17ターゲットにゼロから書き下ろされているので、後から追加されたラムダ式やレコード、新しいswitch
構文などが「最初からあるもの」として書かれているのも凄く良い。どうしても歴史ある書籍のアップデートだと、「今頃それを最初に解説する?」とか、「後から追加になった機能の解説の取って付けた感」がすごいけど、この本ではそれが、ない。逆に新しいswitch
の構文を先に教えておいて、後から「古いswitch
の書き方はこう」と既存のソースコードを読み解くための内容もちゃんとフォローされている。
開発環境の整備も、ちょっとしたつまづきやすいポイント(検索ではJDKのダウンロードページに辿り着くのが大変、とか、IntelliJのmacOS版ではOSデフォルトのショートカットキーを変えておいた方がいいとか...)が書いてあるところが良い。
500ページ近くあるので、ちゃんと手元で実行しながら読み進めるのはハードだけど、入門の時くらい最後までやり切ると、必要な知識のベースラインができて良いと思いますし、Java8より前の頃にJavaと、そのツールチェーンを学んだ人にとっては現代的なやり方に知識をアップデートするのにもちょうど良いと思います。
歴史ある言語、みんなこんな感じの解説書があるといいですね。