第552回 不評の『おにぎり』こうすれば楽しく観れる?
昨年10月にスタートした、連続テレビ小説『おむすび』、みなさんはご覧になっているかしら。
基本的に、朝ドラは欠かさず観ているアタシだけど、ごくたまに途中で観るのをやめることもあるの。実は『おむすび』に関しても、早い段階で一度観るのをやめたんだけど……。友人から「さすがにリタイアするのは早すぎるんじゃない?」と諭されて視聴を再開し、今も観続けているわ。
なぜ、「視聴を一度やめ、再開し、観続ける」というかつてないパターンになったのか。それは、ツッコミどころが多くて、逆に気になったからなの!
『おむすび』は、6歳のときに阪神淡路大震災を経験し、その後福岡県糸島市で育った橋本環奈ちゃん演じるヒロイン・米田結が、突然ギャルになったりしながら、食の大切さに気づき、栄養士に、そして管理栄養士になるというお話。ただでさえ現代ものの朝ドラは難しいうえ、「震災」「ギャル」「栄養士」という要素てんこ盛り感(しかも食い合わせが悪そう)に、放送開始前から「とっ散らかった内容になるのでは……」という一抹の不安を覚えながらも、脚本家が、アタシの好きな『正直不動産』シリーズや『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』を手がけられた根本ノンジさんだったので、「きっと杞憂になるはず」と思っていたの。
ところが! いざ放送が始まってみると、(震災の話が続くと重くなりすぎてしまうという配慮があったのかもしれないけど)時代は行ったり来たりするし、登場人物の気持ちはいきなり変化するし、誰にも感情移入できない……。
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