Commons:版指定削除
版指定削除(英語:Revision deletion、RevisionDelete、RevDel)は、管理者による投稿、ファイルの版及び記録の公開を選択して非表示にしたり、ツールが適切に使用されているかを検査したりすることができる機能です。この機能はウィキメディア・コモンズのソフトウェア(MediaWiki)の一部に組み込まれています。項目は引き続き公開ウィキ上に(元となるコンテンツが削除された閲覧できないものとして)表示され、利用者は誰でも、版指定削除が妥当であったかどうかを判断するために、管理者に当該削除の見直しを要求することができます。版指定削除は、ウィキメディア・コモンズのサーバからデータを削除するのではなく、単に一般公開されないようにするだけの機能であることにご注意下さい。管理者は版指定削除されたコンテンツを閲覧することができ、必要であれば、削除を撤回することができます。
概観
管理者が版やログを非表示又は再表示するには、関連する版、差分、ログの横にある小さな「(del/undel)」ボタンをクリックして下さい。通常、次の三つの選択肢から選択できます。
- 版の文章を削除(Delete revision text)
- 編集内容の要約を削除(Delete edit comment)
- 編集者の利用者名又はIPアドレスを削除(Delete editor's username/IP)
更に、suppressrevision
権限を有する秘匿者には、他の利用者と同様に管理者からもデータを秘匿する(Suppress data from administrators as well as others.
)という追加オプションがあります。
版指定削除が使える場合
現時点では、版削除ツールの使用に関する特別なガイドラインはありません。このツールはウィキメディア・コモンズの他の方針を実施するための追加ツールとして考えられています。このため、例えば、通常の削除は許可されているが、版だけを削除する必要があるという事例では全ての場合で使用することができます。実行の透明性に影響を与えるため、細心の注意を払って使用してください。
ツール使用時に管理者に提示される標準的な理由(MediaWiki:Revdelete-reason-dropdown より)は次の通りです。
- 著作権侵害
- 不適切な個人情報
- 名誉毀損の可能性のあるコンテンツ
- 単に混乱をもたらすだけの内容
- 著しく侮辱的、尊厳を傷つける、又は攻撃的な内容
- フリーでない額縁に入ったパブリックドメインの芸術画像
- 非公開の識別情報又は個人情報
- ログアウト中に編集した利用者のIPアドレス
この一覧は全てを網羅しているわけではありませんので、ご注意下さい。上記の標準的な理由は単に便宜上提示されたもので、(どの方針が適用されるかは適切に明示しなければなりませんが、)管理者はどのような理由も挙げることができます。その他の一般的な用途としては、次のようなものがあります。
- 削除依頼の結果、削除が必要なファイルの版が一つのみの場合
- アップロードに同意していない私的な場所にある、個人を特定できる人物を含むファイルの版を削除するための場合(詳しくはCommons:識別可能な人物の写真をご覧下さい。)
版指定削除は頻繁には使われない
版削除は控えめに行われ、(例えば)複数の種類の画像をアップロードしようとして何度か失敗した事実を隠したり、ある画像の二つの版のうちどちらを使用するかについて何度かやり取りがあった事実を隠したりするために使用されるものではありませんので、ご注意下さい。版削除では、議論の参加者や管理者が時間を消費してしまうだけでなく、ディスクの記憶領域を節約することもないということを念頭に置いて下さい。
版指定削除の依頼方法
ストライサンド効果を防ぐため、プライバシーの観点から、ウィキ上には版指定削除を依頼するための専用の議論の場はありません。プライバシーが気になる場合は、管理者の会話ページ又はメールでメッセージを送ることができます。IRCで #wikimedia-commons を使って版削除を依頼することもできます。報告した版が秘匿の対象となる場合は、Commons:オーバーサイトの手続きに従って下さい。
場合によっては、次のような、版削除を依頼するための特定のテンプレートがあります。
- {{Non-free frame revdel}} – PD-Art タグが付けられた画像の古い版で非フリーの額縁があり、最近の版でその額縁が切り取られているときに、その削除を依頼する場合
- {{Overwritten revdel}} – Commons:既存ファイルへの上書きに違反してアップロードされた、出典、作者又はライセンスが不明な版の削除を依頼する場合
不服申し立て・協議・削除取り消し
このツールを使って実行されたものは、公開ログに残ります。これらは、(版削除された内容を閲覧できる)他の管理者によって、自らの裁量で、又は依頼に応じて、見直しを受けることがあります。他の管理ツールと同様に、これには確かな判断と適切な使用が期待されます。不適切な使用は、何らかの制限や管理者の解任に繋がる可能性があります。
修正削除は控えめに使用されることが期待されます。論争になった事例は通常、削除する管理者との事前の合意か、その事例に関するコミュニティの議論から形成された合意のいずれかがない限り、取り消されるべきではありません。
関連項目
- MediaWiki:Revdelete-reason-dropdown(版削除時に管理者に表示される理由のリスト)
- Help:版指定削除 - MediaWiki