前回の記事の続きです。 全共闘は思想的にも負けていたと私は考えています。当時の大学や自民党に問題が多くあったのは事実です。だから、大学当局や政治に反抗するのは確実に正当性があります。しかし、それにしても「この要求は横暴だ」「その理屈は飛躍しすぎだ」「ベトナムの平和が目的なら、大学で議論しても仕方ない」という点が、全共闘(学生運動)側に多すぎでした。 大学当局と全共闘の話し合いも、学生による大学教職員のつるし上げになることが普通でした。あれでは建設的な議論など不可能です。全共闘運動は(よりにもよって文革中の)毛沢東を理想とすることが多かったように、全共闘の思想的敗因は「文化大革命」の思想的敗因と…