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コンバインの各部の名称と基本的な使い方

コンバイン(穀物収穫機)の各部の名称と基本的な使い方について記述しています。コンバインの各部の働きや基本的な使い方(走行、刈取り方法)を注意事項と共に解説しています。写真を多くして解りやすく書いています。コンバインの運転方法やメンテナンス方法を解説したページと共に活用ください。



今回はコンバインの各部の名称とコンバインの基本的な使い方について私の経験から述べてみたいと思います。

コンバインの各部の名称

コンバインを様々な方向から見て、各部の名称と簡単な使い方を解説しています。

コンバインを左横から見た写真

横から見たコンバインの構造

これは私が使っている2条刈りのコンバインです。メーカーと機種はヤンマーのCA85です。これは中古で入手してからもう15年以上使っています。故障はほとんどありません。なかなか良い製品だと思います。

この写真は脱穀部と藁(わら)切り部を見えるように分解したものです。この左部の写真に写っていない部分は刈取り部です。中央部に脱穀用の胴が見えます。その下に稲藁を脱穀部や藁切り部に送るチェーンが見えます。右の端には藁を切る刃があります。

胴の下に穀物が落ちる網があります。ゴミや青草でこの網が詰まると、穀物は収穫されずに排出されてしまいます。時々この網の状態を確認しましょう。特に青草が多い田んぼの場合は、草を稲と一緒に刈らないようにします。

コンバインを後ろから見た写真

後ろから見たコンバインの構造

この写真はコンバインを後ろから見たものです。後ろから見て左の下に脱穀したゴミを排出する部分があります。この中はゴミで詰まることがあるので時々 点検楽天 掃除が必要です。この写真ではカバーを取ってあります。

藁を切るカッターの動作は止めることもできますので、長い藁が必要な時は藁を切らないように設定しましょう。

コンバインを前から見た写真

運転席側から見たコンバインの構造

この写真はコンバインの刈取り部と運転席です。刈取り部の左にあるのは倒れた稲を起こす装置です。稲の株元さえ直立していれば、完全に倒れた稲でもうまく起して刈り取ってくれます。

田畑の状態や穀物の種類によって、刈取り部の高さを調整するレバーは運転席の左横にあります。

運転席の後ろには、籾タンクとその下に籾袋をセットする装置があります。

運転席のすぐ後ろは燃料タンクであり、運転席の下にディーゼルエンジンがあります。

コンバインの運転席の写真

コンバインの運転席と運転操作レバー

この写真は運転席から見た各種操作レバーです。これらを操作して運転と稲の刈取りと脱穀をします。

右端が駐車レバーです。駐車する時はこのレバーを前に倒してクラッチを切りブレーキが掛かるようになっています。

その左がエンジンキーです。その左がスロットルレバーです。その左にキャタピラーの動作を止めるレバーがあります。

右側のレバーを引くと右側のキャタピラーの動作が止まり、左側のレバーを引くと左側のキャタピラーの動作が止まります。これにより左右に方向を変えることができます。

その下に車と同じようにクラッチがあります。左足で操作します。その左の向こうから胴回転計があります。その手前に高速と低速の切替レバーがあり、その右側に前進3段、後進1段の変速レバーがあります。

その左側に自動こき深さ調節スイッチがあり、通常は自動で使います。その手前が手動のこき深さ調節レバーです。その手前右に刈取り部を上下させるレバーがあります。

コンバインの基本的な使い方

コンバインのディーゼルエンジンの始業点検と始動と停止の基本的な方法です。

エンジンを始動する前の始業点検方法

  • コンバインのエンジンを掛ける前に各部を見て異常が無いか点検します。
  • ベルトは消耗品なのでヒビや割れが無いか点検し、悪い場合は交換します。
  • ベルト等のゴム部品以外の動く部分に潤滑油を注油します。各種操作レバーのワイヤー部にも注油しておきます。
  • キャタピラー部等のグリスを注入する部分にはグリスポンプでグリスを注入します。
  • エンジンオイルの量や汚れを点検し、異常があれば補充、交換します。
  • 水冷式エンジンの場合は冷却水の点検、補充をします。
  • 空冷式エンジンの場合はファンやフィルターの掃除、点検をします。
  • ディーゼルエンジンの場合は燃料の軽油を燃料タンクに入れます。
  • 各10枚程度の籾袋を所定の位置(2箇所)に取り付けます。

ディーゼルエンジンの始動と停止方法

  • 駐車レバーを駐車の位置にします。
  • 脱穀、刈取りレバーを停止の位置にします。
  • 燃料コックを開きます。
  • スロットルレバーを低速~低速から少し開いた状態の位置にします。
  • クラッチペダルを踏んでクラッチを切り状態にします。
  • デコンプレバーを引いてエンジンに圧縮が掛からないようにします。(セルモーターの始動時の負荷を減らす為)
  • エンジンキーのスイッチを始動の位置にしてセルモーターを回します。
  • デコンプレバーを押してエンジンに圧縮を掛けてエンジンを始動します。
  • エンジンが始動したら、2~3分間低速で暖機運転します。
  • エンジンの停止方法はエンジンキーを「切」の位置にします。これでもエンジンは停止しないので、スロットルレバーを最低より更に低速側にして停止させます。

コンバインの運転方法やメンテナンス方法のページも参考にしてください。