マスターガンダムとは、機動武闘伝Gガンダムに登場するモビルファイターである。
概要
東方不敗マスターアジアが搭乗するDG細胞製のモビルファイター。デビルガンダム四天王のリーダー格。
その出自は不明であり、クーロンガンダムが変異したものとも、DG細胞で一から構成された機体であるとも言われる。
ネオホンコン代表モビルファイターとして登録されており、登録番号はGF13-001NHIIとなっている。当初は前大会の優勝機クーロンガンダムに擬態していたためか、ガンダムファイト上での扱いはゴッドガンダム同様に東方不敗の二体目の乗機として、登録番号に「II」が追加されている。
後付け設定込みの話だが、本機は東方不敗にとってヤマトガンダム、シャッフル・ハート、そしてクーロンガンダムに継ぐ第四番目の搭乗機である。
DG細胞で装甲を構成しているため、他のDG細胞製の機体と同様に強靭な再生能力を誇る。
背部には可動展開式のアーマーが装備されており、これを前部に展開させることでマントのようになり、身体への攻撃を防ぐシールドになる(文献によってはこれをマントモードと呼称している)。
なお、これらを背部に収納している時は姿勢制御やスラスター噴射のためのウイングとなる。
武装
- マスタークロス
布状のビーム刃。ある程度自在に伸ばすことが出来る他、裂傷効果の有無も選べるようだ。 - ニアクラッシャー
マニュピレータ部分の鋭い爪を、肘から先を若干伸縮させて突き立てる武器。 - ディスタントクラッシャー
ニアクラッシャーを有線式の射出武器にしたもの。この場合の有線とは亀裂状のビームワイヤーで構成されている。 - ダークネスショット
シャイニングショットのマスターガンダムバージョン。こちらはダークネスフィンガーのエネルギーを放っている。
必殺技
- 酔舞・再現江湖デッドリーウェイブ
敵に向かって突撃する技。SFC版機動武闘伝Gガンダムに登場したデッドリーウェイブを逆輸入したものであり、監督の今川泰宏が「アニメでも出せばプレイヤーである子供が喜ぶんじゃないか」と思い採用した。技を決めた後はお決まりの「爆発!」と決め台詞を決める。 - 十二王方牌大車併
ミニマムマスターガンダムを飛ばし、敵を痛めつける技。「じゅうにおうほうぱいだいしゃへい」と読む。スーパーロボット大戦ファンの間では「十二王方牌大車輪」で有名。これは誤植ではなく親しみやすいものにわざと変更したもの。当時はそれほど文句を言われなかったが、時が経ちGガンダムが昔より評価されるようになるにつれて「原作を重視せよ」とのプレイヤーのお達しで今は原作に忠実となった。ただしボイスを収録していないので「十二王方牌」までしか言わない(しかもじゅうにおうほうはい)。 - 超級覇王電影弾
記事参照。こちらも一人で出せる。 - ダークネスフィンガー
シャイニングフィンガーのマスターガンダムバージョン。決め台詞などは存在しない。シャイニングフィンガーを余裕で破った初の必殺技。その回のサブタイトルの「シャイニングフィンガー敗れたり」の原因でもある。スーパーロボット大戦APではトドメ演出として「爆発!」のポーズをとり、原作通りではないがファンを沸かせた。 - 石破天驚拳
記事参照。スーパーロボット大戦F時代は「流派東方不敗石破天驚拳」という何故か長い名前で採用。
二次作品やゲームでの扱い
主人公の宿敵ということもあり、ほぼ毎回登場するなど大変扱いが良い。
強さも基本破格的であり、ゴッドガンダムに匹敵したり、多少劣ったり、むしろ勝ったりとゲームごとに異なる。
ガンダムvs.シリーズにおいては、原作通りの純格闘機であり、尖った機体であるにも関わらずシリーズ通して安定した強さを誇る。なかでも「ガンダムvs.ガンダム」「EXTREME VS.(初期)」での強さは常軌を逸しており(特に後者)、ネットなどではそのチートじみた強さとマスターの「マス」を掛けて「升」という略記が生まれたほどである(ちなみにこの略称はアップデートにより落ち着いた現在でも使われ続けている)。余談だが、機動戦士ガンダム ガンダムvs.ガンダムシリーズではマスターがコスト2000、ゴッドが3000であったが、続編である機動戦士ガンダム EXTREME VS.ではマスターが3000、ゴッドが2500となり逆転するという珍現象が起きた。ただし、「MAXI BOOST」ではゴッドは3000に格上げされている。
スーパーロボット大戦では仲間入り捏造の常連キャラクター・機体である。
また、スーパーロボット大戦Rでは本機のレプリカがレインによって建造、DG細胞の機能を失った劣化機だが東方不敗の格闘能力によりオリジナルと同等の能力を引き出したという設定でマスターガンダムも復活した。
余談
- SFC格ゲーにおける今川泰宏監督の使用キャラがこのマスターガンダム。
- デザインモチーフには鉄人28号のライバルメカ、ブラックオックスの意匠が盛り込まれている。頭の独特の形状からそれが伺える。
- スーパーロボット大戦Fだと燃費が恐ろしく良い。ダークネスフィンガーがEN10、超級覇王電影弾がEN30、そして最終奥義である石破天驚拳がEN50という超低燃費である(何故か十二王方牌やデッドリーウェイブはダークネスフィンガーよりも高い消費)。現代における低燃費時代を随分先取りしていたようだ。ちなみにゴッドガンダムだとゴッドフィンガーがEN60、超級覇王電影弾がEN110、石破天驚拳がEN120。
- ギアナ高地戦のマスターガンダムと東方不敗は偽物、という風説が広がっているが、今川泰宏はこれを本物と断じている。本物と考えるといろいろ情けない面が目立つが、長時間の戦闘やドモンとの再会によるショックで、恐らくかなり疲弊していたのであろう。