PetaPixelに、ニコン・キヤノン・ソニーの大三元ズーム(広角・標準・望遠の3本のF2.8通しのズーム)の比較レビューが掲載されています。
・The State of Canon, Nikon, and Sony's 'Holy Trinity' Zoom Lenses in 2025
ニコンの大三元ズーム
- ニコンの広角ズームZ14-24mm F2.8 Sは競合他社よりも広角端が広く、フィルターも装着できるので汎用性が高い。フィルターのアダプターは非常にかさばるがレンズ自体は驚くほど軽量コンパクトだ。このレンズは全域で非常シャープで、他の多くの広角ズームよりもボケが心地よい。
- 標準ズームZ24-70mm f/2.8 Sは古いレンズだが光学性能は今でも優れており、中心から隅までトップクラスの性能で、ニッコールのシャープさには非常に感銘を受けた。背景のボケも美しく、玉ボケも綺麗だ。このレンズは最高の24-70mm F2.8の1つだ。
- 望遠ズームZ70-200mm f/2.8 Sは競合製品よりも明らかに重く大きく、描写は開放ではややソフトで古さを感じさせる。ボケは柔らかく滑らかだ。
キヤノンの大三元ズーム
- RF15-35mm F2.8 L ISはフィルターに対応しており、レンズ内手ブレ補正はIBIS非搭載のシネマボディで使用する際に役立つ。このレンズはそこそこシャープだが、開放時の隅はもう少し改善して欲しい。ボケはかなりうるさいが、これは広角ズームではよくあることだ。周辺光量落ちは非常に目立つが、便利なレンズだ。
- RF24-70mm F2.8 L ISも発売から時間が経っているレンズだ。かなり重く頑丈でシャープなレンズだが、四隅は解像力に関しては競合製品に後れを取っている。しかし、ボケは美しい。
- RF70-200mm F2.8 L IS Zは非Zの70-200mm F2.8 Lよりも大きいが非常に軽く、全域でディテールに優れ非常にシャープなレンズだ。開放時でも隅は非常にシャープで、画面全域で一貫した性能だ。価格はこの種のレンズでは最も高い。
ソニーの大三元ズーム
- FE16-35mm F2.8 GM IIは競合製品よりも小型軽量だ。フォーカスリングは少し粗雑な感じがし、明るい所では少しフレアが多めだ。ズーム域は最も保守的だが、開放でのシャープさに関しては最も安定している。ボケ味はそこそこで、玉ボケに年輪ボケが見られ後ボケもややうるさい。
- FE24-70mm F2.8 GM II は非常に軽量コンパクトで、開放時は中央と四隅の両方でニコンに匹敵する非常にシャープなレンズだ。このシャープさはズーム全域で維持されている。ボケは滑らかで、玉ボケも見栄えがよく、不満のないものだ。
- FE70-200mm F2.8 GM II は軽く持ち運びに便利なレンズだ。ズーム全域でシャープで、ボケはニコンやキヤノンと同様に美しい。解像力は画面全体で一貫しており、キヤノンに非常によく似たパフォーマンスを発揮する。全体として優れた性能のレンズだ。
まとめ
- 大三元ズームの総重量は重要で、ニコンとキヤノンの重さはほとんど同じで、合計2,815 グラムと2,855 グラムだ。重量に関しては、合計わずか2,287グラム のソニーのシステムが優れている。これは、3本のレンズで1日中撮影する場合に大きな違いとなる。
- 総コストはニコンは約7,600ドル、キヤノンは7,800ドルでそれを上回る。ソニーは約7,400ドルで少し節約できるが、レンズへの総投資額はほぼ同じだと思う。
- ソニーは、システムをできるだけ軽量コンパクトにすることに力を入れており、最近3本の大三元ズームをすべてモデルチェンジした恩恵を受けている。その結果、ソニーのシステムは、3本のレンズすべてにわたって光学的に最も一貫性がある。
- ニコンは、レンズが古くなっているものがいくつかあるが、超広角ズームと標準ズームは今日でも優れている。ただし、Z70-200mm f/2.8 Sは新しい設計のものにモデルチェンジした方が良いかもしれない。
- キヤノンは高価ではあるものの優れた新型の70-200mmを発売しているが、同社の大三元ズームのうち他の2本は、ニコンやソニーに比べると、隅のシャープさで劣っているように感じた。キヤノンが、より新しい軽量な超広角ズームと標準ズームに更新してくれることを期待する。
各社の大三元ズームはレンズラインナップの主力製品で力を入れて開発されているので、どれもハイレベルなレンズですが、軽量化ではソニーが一歩リードしているようですね。光学性能に関しては最近モデルチェンジしたレンズがやはり有利なようですが、ニコンの広角ズームと標準ズームは登場時期はやや古いものの光学性能でかなり健闘しているようです。
tkfl
>Z70-200mm f/2.8 S
古いレンズと言われてることに笑いました。
レンズの世界も代替わりが早いなぁ…
初めて使った時、絞りを開放にした時の高い解像度と柔らかさのバランスは良い意味で驚きました。今でも不満無しです。
隼人
70-200/2.8の比較ではソニーもキヤノンも新型に移行しておりニコンのレンズが一番古くて大きくて重たい。
テレ端でのシャープネスも僅かに見劣りする結果だったので早期のアップデートが望まれる。という主張ですね。
ソニーは初代のリリースから時間が経っていたしキヤノンの70-200/2.8は沈胴式であったためどちらもII型になりましたが、ニコンが急いで更新が必要と考えているかは疑問です。
Kentie
私も tkfl さんと全く同感です
初めて Z7+Z 70-200mm f/2.8 で撮影した写真を見たとき,驚愕しました
その写真を今見ても,正直「これ以上,何を望めと…?」と感じます
まぁ,それでも新型が出たら購入するのでしょうがw
最激戦区のレンズであるとはいえ,他社との切磋琢磨は本当に重要なのだなと改めて実感させられます
望遠レンズの場合,小型軽量化は特に切実ですよね
個人的には SONY FE 300mm F2.8 GM OSS SEL300F28GM は「非常に」気になる存在です
ken
ニコンの望遠ズームは古いですか〜!
FマウントのFLタイプでも自分にとっては十分な性能です。
他のメーカーのがそれ以上に素晴らしい性能ってことでしょうかね。
どちらにしても隣の芝生ですが。
どちらかと言うと標準ズームの湾曲の方が気になります。
Ryo
比べてみるとSONYシステムの軽さが際立ちますね。
私は標準域はF2通しに入れ替えましたが、それでもCanon、Nikonより3本合計で軽く、一日仕事でも疲れにくく有難いです。
カーク提督
>隼人
キヤノンの旧70-200 F2.8は沈胴式じゃなくて普通の伸縮式です
元D850使い
Z 70-200 Sはもう古いと言われるんですね…あのレンズは完成度が非常に高く、正直これ以上の改善はもう小型軽量化くらいしか思いつきません
解像度の高さとボケの自然さが本当に気に入っています
隼人
カーク提督さん
ご指摘ありがとうございます。書き間違いでありRF70-200/2.8は沈胴タイプではなく単に伸縮ズームなだけですね。
元D850使いさん
ソニーとキヤノンの新型70-200/2.8が出たばかりであるために古いと言われているだけで、、、一応事実だとは思いますが、
おっしゃる通り求められていることは小型軽量化くらいのものだと思います。
5D4
キヤノンはRF24-105mmf2.8Zがあるからなー。
そっちは24-70より四隅の画質もかなり良い。
さかじゅん
年齢を重ねるとつくづく思いますが、
同等の価格・性能なら、小さくて軽い方を選びます。
あわせてシステム全体でも、どうなのかを考えます。
レンズも以前は目的ごとに欲しかったけど、
今は兼用できるなら、それに越したことはないと思っています。
とにかく、性能は保ちつつ、小さく、軽くにトライしてほしいです。
ねす
SONYの12-24/2.8は重く大きいが他社にない広角が得られる圧倒的優位性があるのだから、比較に入れてもよったのではないだろうか
りん
大三元そろってるメーカーだけでいいのでサードパーティのレンズも追記してほしいと思うのはソニーユーザーのわがままですかね
霙
広角レンズは焦点距離が異なりSONYが保守的なものなので
重量含めた性能の比較がし辛いかもしれませんが
マウント口径が小さいから不利ってのは無さそうですね。
カメα
ニコンは安くて重いイメージでしたがトータルだとキヤノンと変わらずなんですね
昨今は開放から解像度高めが基本になってるのでそこも追求されるのでは
ソニーが第2世代に入れ替えている様に数年で古く感じるものもあります
光学はコスト等バランスや味付けでしょうが、AFモーターはわかりやすく進化してますからね
ことぶき
ソニーの広角ズームはなぜFE12-24/2.8 GMをあげないのだろう?
あれが一番優れていると思いますが・・・
月
SONYから何回か他社に浮気しそうになりましたが、やはり軽量コンパクトの部分においてSONYが1番だなと感じてずっとSONYを使用しています。
70200GM2は1型と比較して本当に軽くておもちゃかよって最初思いましたけどね(笑)
どこかに行く時に大きくて重いレンズは持って行くのやめようか。。。ってなりますから。
ぷくぷく
ニコンの大三元は逆光に強いので自分はそこが一番重宝しています。重量もカメラの重さ比のバランスが良くてHOLDしやすいですし。
ひで
皆さん同じ意見のようですが、Z 70mm-200mm Sの性能で十分ですよ。
評価指標として、「シャープさ」にフォーカスが当たっているようですが、このレンズの立体感はピカイチだと思います。
あの贅沢な硝材ですから、多少重量がかさむのは仕方ないことだと思います。
私は、何の不満もありません。
9210
他の方も指摘されていますが、ソニーの12-24も入れて欲しかったですね。ニコンの広角端の広さに言及するなら尚更です。
ああニコ爺
Z70-200 を使っていた時は、本当に素晴らしいレンズだと思っていました。私はD80-200からの代替えだったので、これ以上、何を望めと言うんだ。と思ってました。
ただ、プレナを使い出したら稼働率はぐんと下がってしまい…。
欲は再現ないものですね。
wow
カメラ本体の画質は頭打ちなところがありますが、レンズは5年もしないうちに描写が古くてモデルチェンジしたほうがいいと言われるくらい進歩しているんですね。ソフトウェアによる画質向上技術の進化も著しいですし、まだまだ画質には期待できそうです。
モリパパ
私はソニーしか使ったことがありませんが、
たとえGM70200を見てみると、1型も解像度もボケも十分満足できます。
ただやはり2型の軽さとAFの速さ、静かさは本当に素晴らしいです。
この70200GM2型をみて、もうこれ以上技術的な進歩はないかなと思いきゃ、
今回2870GM、f2.0、
これは単レンズでズームしている感じの異次元のレンズです。
2470GM2ならSIGMAみたいに他の会社もすぐ追いつくようになると思いますが、
今回2870GMの性能とその軽さは本当に恐ろしいです。
MBZ
NikonZの大三元は標準と望遠ズームを使っていましたが、重さに耐えかねて標準は単焦点に、望遠は70ー180に買い換えてしまいました。
いまでも描写力を思うとまた欲しくなりますが・・・。
キヤノンの株主
このレビューを見ての感想です。
私は、キヤノンのRF15-35mm F2.8 Lの使用頻度が高いのですが、今までボケがかなりうるさいと気付いたことはありませんでした。
私の審美眼レベルでは、レビュー評価が悪いレンズでも十分に満足できる性能があることを、このレビューでも確認できました。
価格と使い勝手を踏まえて、RFのLレンズ、最初期の物から最新まで、どれでも自由に選択できる時代になったなと思います。
ふーしゅん
写真撮影の観点からの評価と画像取得の観点からのものとでポイントは変わるのだと思います。ニコンはどこまでも写真機としての性能を追い求めているのだと信じてます。
タケ
Z70mm-200mmの描写が古く感じる?
人それぞれ感性は違うのですねぇ~
私はこの焦点距離のズームレンズの中では今でも
1番の描写と思ってます。
ねこ
個人的にニコンの70-200は他社に比べ最もシャープでボケ感も損なわない逸品だと思っています。確かに比べると他よりも大分重いですが画質を重視した結果でもありますし、実際にその描写力は追随を許さないほど素晴らしい。
もこ
キヤノンは望遠、ニコンは広角、ソニーは軽量という強みは昔から変わらずですね。
しかしどれも超ハイレベルな性能ですよね。
自分もFマウント時代は24-70F2.8を使っていましたが、今はZ24-120F4Sつけっぱなしで満足してしまっています。