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Fifties Fitness

2024年7月時点 168cm 83Kg → 現在 63Kg

これは40代・50代・60代の中高年が若き日のスタイルを取り戻すためのユルいダイエット道。
無理はしない。無茶もしない。ツラい手段は選ばない。
健康的で一生続けられる事しかやらず、太らない体質へと改造していく。

「食事編 その2」 中高年向けダイエット


 2人はごく普通の食事をしていました 

 

「食事編 その2」

♫酒が飲める、酒が飲める、酒が飲めるぞ

今回は実践編となる。

 

「ダイエットに最適な食品」

さっそく引っかけだが、ダイエット向きの食品なんかない。


何かを食べて痩せようという甘えた気持ちが自分の中にある事に気づけたなら、それが太った原因の一つだと臍を噛み締めよう。

 

「ダイエットには適さない食品」

こっちも同じだ。逆に向いていない食品もない。

ホンマか、絶対か、命かけるかと言われたら、ちょっと弱気になるが。

極端が過ぎる例だが、すき焼きの牛脂をバターで揚げ白米に乗せた丼を作り背脂をトッピングしたとしても、この後に説明する活動代謝量を下回ってさえいれば痩せるのだ。

 

もっと強気に出ても良いか。
何を食べようが、一定以下のカロリー量でバランスが取れてさえいれば必ずダイエットには成功する。

 

問題は量なんだよな。それをこれから解説していこう。

 

帝国ホテル「いちごパフェ」
何を食べても良いとはいえ、この後の調整が厳しそうではある。

 

「基礎代謝」

聞いた事があるはず。ダイエットに関心を寄せている、もっとハッキリ言えばダイエットを迫られている人なら知ってるだろう。このワードを知らないはずがない。見て見ぬ振りをしていたり、理解できているかどうかはともかくとして。

さあ時は来た。正面から向き合おう。

 


「基礎代謝」とは人間が生きていくにおいて使うカロリーの指標だ。朝目覚めて、いや目覚めなくても良い。熟睡したままでいても血液を循環させ、内臓を動かし、無意識でも脳が活動していれば必ずカロリーを消費する。

 

その上でベッドから起きてトイレに行き、コーラを飲んだり、菓子パンを食べたり、ポテトチップスやカップヌードルを食べ、満腹になって風呂に入り寝てしまう。そんな一日でもカロリーは消費されている。

人間の生存に必要なカロリー量を「基礎代謝量」と呼ぶ。

 

これは性別や年齢に加え、運用している身体の体重によって推定量が異なる。

先ずは以下のサイトにて算出してほしい。この数値は今後死が我々を分つまで常しえに必要なデータなのでコピって大切に保管しておくように。

 

keisan.casio.jp


この基礎代謝の数値は、人間が生きていくために必要なカロリーを示しているので、どんな厳しいダイエットをしていても、1日につきこれ以上のカロリーは摂取しなければならない。


稀にこんな人がいる。「基礎代謝以下のカロリーしか摂ってません!」

それは大変危険な勘違いだ。

 

「食事編 その1」 中高年向けダイエット - Fifties Fitnessで触れた「ファスティング」同様に、人体に必要な栄養素が足りていない状態となる。

 

そこを指摘しても、カロリーを減らせば減らすほど痩せると思い込んでいる。もちろんそうではない。一瞬体重が落ちるのはたしかだが、それは体脂肪を減らすダイエットとは異なり「衰弱」と言われる症状である。減るのは脂肪のみならず筋肉も骨も髪も爪も皮膚もだ。そして内臓すら弱体化していく。醜いゾンビへと変化する道なのだ。


また体質も生存最優先モードへと変わるため、いずれゾンビは恐怖の百貫デブ大魔王として華麗なる肥満体復活を遂げる。

 

魔王の逆襲を防ぐためにも、基礎代謝以上のカロリー摂取はマストだと覚えておこう。

 


「活動代謝」

活動代謝量は、名前の通り通勤、家事などの運動によって消費されるカロリー量を基礎代謝に加えたものとなる。
当然、筋トレや有酸素運動で稼いだ消費カロリーもここに含まれる。


これを正確に算出するのは難しいので、基礎代謝に係数をかけおおよその数値を「えいや」ではじき出す。
計算式は以下のサイトを参考に。

 

keisan.casio.jp

 

概ねの数値とはいえ、これを上限のラインとするのがダイエットの秘訣である。


先ほど基礎代謝量以上のカロリー摂取を死守と書いた。逆にダイエットにおいては活動代謝量以上に摂ってはいけない。

 

ここでも「活動代謝量と同じぐらい食べてますけど!」などと言う者もいる。もはやわざとネタでやってるのかと思うぐらいのボケっぷりだが、こんな人は確実に存在する。
同じだけ食べてりゃ現状維持だろ。脳にも栄養を行き渡らせてほしい。

 

ここまで書けばコモンセンスを共有する文明人なら理解してくれると思う。
「基礎代謝量以上」・「活動代謝量未満」のカロリーが摂取できるよう食事量を調整すれば良いだけなのだ。

 

これは1日の総量である。毎日キッチリと守れるならそれにこした事はないが、社会生活を送っている以上そうもいかない日だってあるだろう。
歓送迎会もあるし、ご主人や奥様や子供の誕生日にクリスマス、年末年始のご馳走ラッシュもある。

年越しを無事に乗り越えてもバレンタインデーにはトラック何台ものチョコレートが届く。

お雛祭りにこどもの日と、「日本全国酒飲み音頭」よろしく毎月のようにイベントがある。
こういう時は偏屈にならずに一週間の総量で考えれば良いのだ。酒も飲もう。乾杯。


「ボク、ダイエット中なのでウーロン茶を」などと言う必要はない。そこまで神経質になるならそもそも人前に出てくるな。

 

我が家はクリスチャンではないので
クリスマスに鵞鳥や七面鳥を焼いたりはしない。
焼くのはニワトリだ。

 

安心しろ。食事管理がうまく進んでいれば月に数日食べ過ぎたり飲み過ぎてもほぼノーカンになる。

大切なのは普段の日に「基礎代謝量以上」・「活動代謝量未満」のカロリーでコントロールできていて、それを続けていく事なのだ。それさえできればほぼ勝ち確である。


加工食品ならラベルが貼られていて、そこに100gあたりのカロリーが書かれている。食べた量をメモしておく習慣付けをしよう。

慣れるに従い、覚悟していたよりも「基礎代謝量以上」・「活動代謝量未満」のカロリーに収めても意外とそこそこ食べられる事がわかってくる。

後程牛丼の話をするが、拍子抜けになると思うよ。いやまあ、以前はドカ食いし過ぎてただけなんだよ。これでようやく一般の常識人の食事に成っただけなんだから。


世の中は広いのでこんな極端な意見を思いつく人もいるかもしれない。

「じゃあ基礎代謝以上で活動代謝未満内ならポテチとコーラだけで良いの?」

常識で考えてほしいところではあるが私は慈愛に満ちているのでこう答えよう。

体脂肪を減らすだけで良いならそれでも構わない。髪の毛が抜けたり、歯が抜けたり、肌がボロボロになっても自らが選んだメニューだ。また次で説明するがバランスがとれていない食生活を送っていると、ある日猛烈な衝動が襲いかかってくる。

 


「バランスの取れた食生活」

肉も魚も野菜もバランス良く食べる。カロリーコントロールと同様にこれが大事。

栄養バランスがとれている食事を続けていると極端な空腹感を覚えない。

逆に糖質や脂質などを過剰に制限していると必要以上にドカ食いしたくなる。蛋白質が少なすぎても食欲がとまらなくなる。

不思議なものだが、身体というのは何か足りない栄養素があればそれを執拗に求めたがる性質があるのかもしれない。


君が男性で勤労者であれば奥様としっかり話し合ってみよう。こどおじならご両親に相談だ。

元々栄養バランスは考えてくれていると思うので後はカロリーの量だけが課題となる。

 

「ボクはホテル暮らしなんでね」とか言われてもそんなケースは特殊過ぎてわからん。多かったら残せば良いんじゃないの?

 

神戸ポートピアホテルのルームサービス「アメリカン ブレックファスト」
結構バランス良いのでは?

 

問題は独居中高年だな。本当ならきちんと栄養について勉強して自炊をしてほしいところだが時間的余裕がない人もいるだろう。

いっその事、よく宣伝で見かける宅配サービスを利用しても良いかもしれない。味はわからないが、栄養士監修なら栄養バランスは間違いないだろう。任せてみるのも一案だ。

 


「PFCバランス」

厚労省が出している理想的な栄養バランスの指標として「PFCバランス」というものがある。

Pは「蛋白質(Protein)」のP。Fは「脂質(Fat)」のF。Cは「炭水化物(Carbohydrate)」のC。みなよの「み」の字は「みんな」の「み」。


脂質も炭水化物もダイエットには必要である。これは「食事編 その1」 中高年向けダイエット - Fifties Fitnessでも強調した。

その総量と比率が大事なのだと示しているのがPFCバランス。これも性別や年齢によって微妙に率の調整がかかる。

まあまあ、大体で 15% : 25% : 60% と考えておけば大丈夫。

 

実のところ、これに従うと「蛋白質」がなかなか基準に満たなかったりする。カロリー内に収まるように肉や魚や豆を増やしても追いつかない。

プロテインという補助食品の存在意義はここにある。プロテインについては別途書くのでここでは割愛するが、栄養補助としてはあった方が良いとだけ今は言っておく。


PFCバランスの取れた献立を自力で考えるのは割りと難易度が高い。しかもカロリー計算までするとなれば複雑な方程式を解く事になる。腰が引けるだろう。

ヒントになりそうな、ちょっと面白い話をしよう。

ダイエットには不向きという印象があるファストフードだが、吉野家の牛丼の栄養成分の割合は「15 : 15 : 70」である。かなり肉薄してると思わないか。生卵をプラスしても良い。

しかも「並」一杯で635kcalである。朝・昼・晩と牛丼尽くしでも「基礎代謝量以上」・「活動代謝量未満」に当てはまる人が多いだろう。

もちろんビタミンやミネラルが足りないので毎日食べても健康生活とは言えないが、たまに食べたところで罪悪感を感じるレベルには程遠いとわかってくれるだろう。

な? 正攻法のダイエットなんて難しくないんだよ。自信がついてきたんじゃないかな。

 

吉野家「牛丼 大」
こちらはご飯が大盛りとなる。


「朝・昼・晩と食べよう」

今時の力士でも「一日一食」はしていない。最も太れる食習慣とは言われるが、健康被害もあるのでしないのだ。


逆に一日5食、6食を勧める人もいる。これは筋肉増量の目的を持つ人達の話であって、ダイエットしている一般人は気にしなくて良い。


さて、ここで珍しく人様への配慮もしてみよう。どうしても朝に食欲がわかない人がいるのは理解できる。

特に酒飲みなら胃の調子が悪い日もあるだろう。

昭和生まれの中高年ならピロリ菌もいるかもしれない。

実は私にもいた。機会があれば書くが、これを退治した途端にとんでもない体調の改善がみられた。

中高生のように空腹で目が覚めるようになったのだ。パチッと目が覚め、台所に猛突進する。これがまた肥満の原因ともなったのだが。

とはいえ胃癌の原因菌でもあるので医療機関で除去してもらう方が良いよ。


話を戻す。

朝・昼・晩と3回食べた方が良い理由は血糖値の上昇を防ぐためである。

ダイエット時に空腹は付きものだが、その腹ぺこタイムが長すぎると次の食事で食べ過ぎてしまう。


また炭水化物の欠乏が続くと低血糖になる。手が震えたりした経験はないだろうか。

この状態で昼ご飯をがっつくと血糖値が急上昇してしまう。急激な血糖値の変化は眠気をもよおす。食後眠くなった経験もあるだろう。

これは脂肪を溜めやすくもある。ダイエットしている身としては大ピンチだ。


体調を安定させるためにも三食毎に食べるのが理想ではある。
それでも食べれない人もいるのはわかっている。

朝に何も入らないなら、せめてプロテインだけでも飲むなど、できる範囲で各自改善してほしい。

 


「ケーキはどの時間帯に食べるとセーフか」

これも最近知ったのだが、「夜に食べると太る」とか「朝食べたら太りにくい」という俗説は実は誤りらしい。

真夜中に酔っぱらって締めにラーメンを食べようが、朝一に堂々と食べようが、結果は変わらないそうな。

...マジかよと思うよな。もちろん就寝前に食べると、運動なんてしない時間帯だから血糖値が上がっても対策できないし、満腹になって眠ってしまうので消化にも良くない。

朝の方がマシと言われる理由としてはそれだろう。


「午前中だからケーキを食べても大丈夫よね!」 いや、いつ食べようが活動代謝量以上に食べるなら大丈夫ではない。逆に言えば、それ以下ならいつでも大丈夫だ。

 

「魔法の水」

冒頭でダイエットに最適な食品などないと書いたが、一つだけダイエットに絶対不可欠かつダイエット成功に導くある品がある。

無料ともいえるし有料ともいえる、身近なものだ。


それは「水」である。


飲めば飲む程痩せていくわけではない。ダイエットに逆転ホームランなどあり得ないので夢を見るのはそろそろやめよう。


人体の8割を占める水分が不足すると血液がドロドロになる。代謝も落ちるし、必要な栄養素も運ばれなくなる。

腸内環境も悪化する。

 

よくある誤解の一つに「水を飲み過ぎて浮腫む」というものがある。

逆だ、逆。塩分過多で水分不足になるから浮腫むのだ。水分が足りないと便秘も解消されない。


夏は暑いので意識せずとも水分を摂るだろう。問題は乾燥しがちな冬である。この時期は「飲むぞ」と意識しないと飲まない。冷蔵庫で冷えたミネラルウォーターを飲む気になれないのもわかる。

冷水を飲む必要はない。常温でも白湯でも構わない。

飲み過ぎかなと思うぐらい飲んで丁度良い。運動するならなおの事。


代謝を上げ、必要な栄養素を行き渡らせ、腸内環境を整えるために水を飲もう。これがダイエット成功につながるのだ。

 

 

色々と書いてきたが、食事でダイエットを成功させるにはバランスのとれた「基礎代謝量以上」・「活動代謝量未満」を守るというシンプルな話に落ち着く。

 

ごく普通の食事で、ごく普通の食事量を摂りさえすればみるみる痩せていくという話なのだ。
その範囲であれば酒も飲める。そう、酒が飲める。酒が飲めるぞ〜。