このレビューはネタバレを含みます
日本共産党の結党99年目の風景を映す。
日本共産党って不思議な党だよねって思っていたけれど、このドキュメンタリーを観てその印象が強まった。
中国共産党と繋がりが強いわけでも、もちろん暴力的革命を目指しているわけでもないのに、どうして未だに共産党の名前を語っているのだろうか、と思ってしまう。党名が民衆のウケを悪くすることに直結しているとも。
このドキュメンタリーは、頑張っても全然躍進できない党員たちの選挙戦を映している。弱者に寄り添い、苦境からすくい上げる活動をし、選挙で勝って元凶の制度を変えようとしているが、彼らは選挙で勝てない。
多分彼らは選挙で勝つことを第一優先としていない。変えたいのなら選挙で勝つ方法をもっと考えればいいのに、ともどかしく思ってしまうのだが、そこに彼らの潔さも感じなくもない。
完全には符に落ちていないが、そこが彼らのおもしろさなのだろう。そんなよく分からない感じを、良い塩梅で映しているドキュメンタリーだった。