このレビューはネタバレを含みます
2022/3/20 レンタルDVD
色々なクチコミサイトや評価サイトを見ると、本作の評判はあまりよろしくない様子ですが、私は結構楽しめましたし、好きなタッチの映画です。ちょっとモタモタしたストーリーですし中途半端な部分が山ほどありますが、まあ製作当時の時代の雰囲気というのもあり、「結局何だったのかさっぱり分からん」というのも良いでしょう。何よりも小松左京が好き、という贔屓目もありますが。
さて私はこの原作小説「首都消失」を読んだことがないのですが、中学生の頃に「物体О(オー)」という同じ小松左京の短編を読んだことがありました。ある日突然、東京がО状(リング状)の物体によって周辺地域と遮断される状況を描いたSF作品で、映画の内容とかなり類似性があります。「首都消失」という小説や映画の存在は知っていましたが内容までは知りませんでしたので、本作品を鑑賞した瞬間に「あれ?この映画は『物体О(オー)』が原作なのでは?」と即座に思ってしまいました。Wikipediaに両作品の類似性や、小松左京本人の言い訳(?)も書かれてあり、「なるほど」と思った次第です。