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“一先”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとま61.2%
ひとまず21.4%
ひとまづ14.3%
いっさき2.0%
ヒトマ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遭難船なんてめずらしい観物みものだ。これから甲板へ駈け上って、写真にうつして置こうと思う。だから原稿は、一先ひとまずここにて切る。
沈没男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
かくこの場合面と向って愚図愚図云合おうよりは勢を示して一先ひとまず外へ出た上、何とか適宜の処置を取ろうと思い定めたのである。
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)
女組は一先ひとまづ別室に休息した。富江一人は彼室あつちへ行き此室こつちへ行き、宛然さながら我家の様に振舞つた。お柳はあさつから口喧しく台所を指揮さしづしてゐた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
二の烏 御同然ごどうぜんに夜食前よ。俺も一先いっさき心付こころづいては居るが、其の人間は食頃くいごろには成らぬと思ふ。念のために、つらを見ろ。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
抑々ソモソモ今回ノ告白対象タイショウハ、余ガ数十年以前ニ研究ニ着手シ、一先ヒトマズ完成ヲミタル「長期性時限爆弾チョウキセイジゲンバクダン」ニ関スルモノニシテ、左記サキ列挙レッキョシアル十二個ノ物件ブッケンハ、イズレモキタル十二月二十六日ヲ以テ