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“多福”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たふく75.0%
かめ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところが日本では観音様をはじめとして、お多福たふく、能の面、もっとも著しいのは浮世絵うきよえにあらわれた美人、ことごとく細い。みんな象に似ている。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その日になれば男女なんにょ乞食こじきども、女はお多福たふくの面をかぶり、男は顔手足すべて真赤に塗り額に縄の角を結び手には竹のささらを持ちて鬼にいでたちたり。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
市五郎は不意に立ち上がると、サッと逃げ出そうとしましたが、それより早く身を起したお多福かめの男は、飛付いてしかと襟髪を掴んでしまいました。
多福かめさんとタチヤナ姫と、ただの女と——そう! どう思い返してもこう呼ぶのがいい——が流行の波斯縁ペルシャぶちの揃いの服で、日けの深いキャフェの奥に席を取った。遊び女だ。
巴里のキャフェ (新字新仮名) / 岡本かの子(著)