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「こどもも大人もわかる政治」入門

金子恵美「日本の将来が大きく変わる」自民党総裁選を注視すべきこれだけの理由

金子恵美「日本の将来が大きく変わる」自民党総裁選を注視すべきこれだけの理由この度世界遺産としての登録が決まった佐渡金山で。写真/著者提供画像ギャラリーを見る →

自由民主党(自民党)の総裁選挙について、最近ネットニュースでよく目にしませんか。「岸田総理は次の総裁選挙に出るべきではない!」と若手の議員が声をあげたり、「石破さんがやる気満々だ」と報じられたり、「若手の小林鷹之氏が総裁への意欲を示している!?」という憶測が飛んだり。自民党界隈では大変な盛り上がりを見せています。

とはいえ、この自民党総裁選挙は当然ながら自民党だけの問題じゃないのです。なぜならば、2024年の今は自民党総裁になる=日本の総理大臣になる、ということだからです。今回もやさしく、この総裁選挙なるものについて解説したいと思います。

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photo by iStock
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自民党党首=日本の内閣総理大臣になるのはなぜ?

そもそも自由民主党(自民党)の総裁選挙は、日本の政治において極めて重要なイベントです。この総裁選挙のプロセス、候補者の選出方法などをできるだけ簡単にご説明しましょう。

自民党総裁選挙は、自民党の党首を選出するための選挙です。つまり自民党という組織の社長ですね。自民党総裁は、前述した通り日本の内閣総理大臣に就任することになります(*これは今、自民党が国会で最も議員の数が多いため。これに連立を組む公明党なども加わり、総理を指名するときに最も票が集まるから、自動的に自民党総裁=内閣総理大臣になる、ということなのです)。だから、総裁選挙は日本の政治において大きな影響を持ちます。この総裁選挙は原則として3年に一度実施されますが、総裁が辞任する場合や、亡くなったときなど、特定の状況下では臨時に行われます。

では、どのように総裁選挙は行われるのか。自民党総裁選挙の候補者は次の手順で選出されます。誰彼かまわず立候補できる、というわけではありません。

【推薦人の確保】20名以上に推されないと立候補できない!

総裁選挙に立候補するためには、一定数の自民党所属の国会議員からの推薦が必要です。2024年現在、推薦人は20名以上とされています。これがまず最初のハードルです。これまでは派閥が存在していて、うちの派閥はこの人を推すぞ!となるとこの第一の難関はクリアできていたのです。次の関門は、他の派閥をどうやって味方につけるか。これはすなわち、どの派閥がその後に誕生する新政権においてチカラを持つのか、ということにもつながります。「いやー、〇〇派のお陰で総理になれましたよ。だからオタクからは3名大臣ポストを差し上げますよ」という具合に。

総裁選挙は、自民党内の派閥の力関係を明確にしてきました。特定の派閥が支持する候補者が総裁に選ばれることで、その派閥の影響力が増す一方、敗れた派閥は勢力を失い「冷や飯食い」の日々が続きます。

【党員投票】議員票と同じくらい「党員票」も必要!

総裁選挙は、国会議員票と党員票によって決定されます。党員票は全国の自民党員、党友による投票で、国会議員票とほぼ同等の重みを持ちます。党員票の集計方法は地域ごとに異なりますが、最終的に全国集計し、ドント方式で各候補へ比例配分されます。例えば石破茂氏は党員票を多く獲得するものの、永田町の国会議員票を獲得することに苦戦して総裁の座を逃しています。永田町の議員たちの間では、「近くで仕事をする人の意見が強く反映する仕組みによって、日本の政治が守られてきた」とまで言われることもあります。

【決選投票】議員票のみで決定されるので、それまでの結果が覆る場合も

候補者が過半数の票を獲得しない場合、上位2名による決選投票が行われます。この際、党員票は使用されず、国会議員票のみで決定されます。過去にも決戦投票は行われてきていて、2012年の安倍晋三vs石破茂の時は、最初、石破氏がリードしていたものの、一騎打ちの決戦投票になって安倍氏が逆転したのです。だから、この「決選投票」をどう勝ち抜くのかというところまで考え抜く戦略が重要になってきます。

では、具体的な総裁選挙のプロセスについてご説明しましょう。

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AUTHOR

  • 金子 恵美

    元衆議院議員

    金子 恵美

    2000年に早稲田大学第一文学部卒業。 新潟放送勤務を経て、2003年にミス日本 関東代表に選出。村長だった父の意志を継ぎ2007年新潟市議会議員選挙に立候補。同年に当選。新潟県議会議員を経験後、2012年に衆議院議員へ。2016年には総務大臣政務官に就任し、放送・IT行政、郵政を担当 (主な政策テーマ:福祉、IT、地方創生、子育て支援、女性活躍) 。10年間の議員生活を経て、現在は、企業顧問やテレビコメンテーター、講演活動などを中心に活動中。2022年ベストマザー賞を受賞。

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