思った通りの人生
池田晶子さんをご存知でしょうか?
50万部近いロングセラーとなった『14歳からの哲学』をはじめ、日常の易しい言葉で哲学を語る「哲学エッセイ」で、多くの読者に支持されました。
とくに若い人たちに向けて、自分で「考える」ことの大切さ、面白さを語りつづけた池田さん。その著作は、2007年に世を去ったあとも、息長く読まれ続けています。
目まぐるしく変化する時代のなかで、物事を正しく考え、よりよく生きるために――。
池田晶子さんの言葉をテーマ別にまとめた『幸福に死ぬための哲学』から、今を生きるヒントとなる言葉をお届けします。
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思った通りの人生
人は、何でも、「思う」ことができる。これは本当に不思議なことだ。これが自由の原点だ。人生はつまらないものだと思えば、人生はつまらないものになり、人生は素晴らしいものだと思えば、人生は素晴らしいものになる。何もかも、思った通りになる。人生は、自分が思った通りの人生になっている。人は、思うことで、人生の運命を自由に創造することができるんだ。これは、なんて素晴らしく、かつ、なんて厳しいことだろう。
『14歳からの哲学』
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人生の決定権を、つい他人に委ねてしまう私たちに刺さる一節です。
さらに【つづき】「「子供を育てるときに「絶対やってはいけないこと」…池田晶子が語っていた「納得の主張」」の記事では、「思い込み」に関する池田さんの言葉をお届けします。