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2021.10.07
# 政治

岸田総理は「執念深いエリート」…次なる狙いは「安倍・麻生への逆襲」か?

甘利氏を幹事長にした「ウラの思惑」

絶不調でスタートした岸田新内閣

9月29日の自民党総裁選挙で下馬評を覆して大勝した岸田文雄自民党新総裁が、10月4日午後の衆参両院で第100代総理大臣に指名され新内閣が誕生した。

第100代総理大臣に就任した岸田文雄氏[Photo by gettyimages]
 

しかし、甘利幹事長という爆弾を抱えこんだことで「安倍・麻生傀儡政権」と見做されたうえに、「目玉人事」がなかったことも加わり、岸田新内閣に対する国民の期待感は今一つのようだ。

日本経済新聞社とテレビ東京が10月4、5両日に実施した緊急世論調査で、岸田新内閣の支持率は59%にとどまり、1年前の菅内閣発足時の74%を大きく下回った。

また、同時期に毎日新聞と社会調査研究センターが行った緊急全国世論調査でも内閣支持率は49%と5割に届かず(不支持率は40%)、昨年9月の菅義偉内閣発足時の64%に遠く及ばなかった。

さらに、共同通信社が実施した全国緊急電話世論調査でも内閣支持率は55.7%(不支持率は23.7%)と、他の世論調査と同様に昨年9月の菅内閣発足時の66.4%を大きく下回った。

新内閣発足後の支持率は高めに出る傾向があることを考えると、岸田新内閣の支持率はかなり低いといえる。実際に日本経済新聞社の世論調査での59%というのは政権発足時の支持率としては過去3番目に低いものであり、毎日新聞の世論調査での支持率49%というのも過去20年間では麻生太郎内閣発足時(2008年9月)の45%に次ぐ低さだと報じられている。

「史上最短の短命内閣」

新政権に対する国民の期待が盛り上がらない中で、岸田新総理は10月4日の就任記者会見の席上にて、10月21日に任期満了となる衆議院を大方の予想より1週間早い10月14日に解散し、10月19日公示、10月31日投開票という選挙日程を明らかにした。

岸田新総理が衆議院解散、総選挙を想定より1週間早めたことは様々な憶測を呼んでいるが、筆者は自民党執行部と閣僚人事を含めて岸田新総理の考え抜いた戦略の一環だと考えている。

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