揺らいでいた「居場所」
なにより、竹内結子さん(享年40)にとって、女優は単なる職業ではなかった。
それは生い立ちに由来する。

「3人姉妹の末っ子だった竹内さんは複雑な家庭環境で育ちました。中学生のときに両親が離婚。ただしその後も父親と母親は同居を続けるんです。
ところが、中学2年のときに母親ががんで亡くなります。その翌年に父親は3人の男の子を持つ女性と再婚。連れ子の自分は父親にとって邪魔者だと考えてしまったのだと思いますが、竹内さんは母方の祖母の家で過ごすことが多かったそうです」(竹内家の知人)
高校入学直前に原宿でスカウトされ、「家にはもう戻らない」という強い決意を持って、竹内さんは16歳でデビューした。
女優の仕事は彼女にとって「居場所」だった。それが揺らいでしまうことが本人にとってどれほど恐ろしいことなのか、他人には分からない。
さらに、竹内さんを知る別の芸能関係者は「私生活でも深い悩みがあったのではないか」と語る。