今日はテレビCMの日
たまたまラテ欄を見てて発見。
今夜のドラマ。
『テレビCMの日スペシャルドラマ「メッセージ」〜伝説のCMディレクター・杉山登志 魂で撮った、一瞬の美〜』
http://mbs.jp/message/
題材は、1960年代にテレビCM界最初のスターディレクターと呼ばれた日天(当時)の杉山登志。
この6月に静岡県掛川市の「資生堂企業資料館」を訪ねて、彼の手掛けた「MG5」「ピンクポップ」や前田美波里の「サンスクリーン」など代表的なCM作品を見てきた。
このドラマも資生堂の提供であるように、杉山が担当した1960年代は「資生堂時代」といわれ、優れたテレビCMを量産した。
そして彼のチームが手掛けた資生堂以外の有名なCMがモービル石油の「旅立ち」(1971年)。前田美波里の夫でもあるマイク真木が歌う「気楽に行こうよ」にあわせて、当時モップスだった鈴木ヒロミツがガス欠の車を汗だくで押すというもの。キャッチコピーはは「のんびり行こうよ」。いわゆる急速な高度成長の終わりの時期に生まれたCMの代表作。
ガソリンスタンドのCMなのに、ガソリン節約がテーマのこのCMに関して、杉山はこういい残している「いまの時点でCMを作るという職業を続けている限り、高度経済成長の否定は許されない」(『テレビ時代』塩沢茂)。
杉山は1973年に突然自殺。オイルショックと田中角栄の列島改造論の年。それまでの二桁成長から低成長期へと移りながらも土地の高騰はのちのバブル経済への足がかりとなる。そんな年。
当時の若者にショックを与えた杉山の死だが、この有名な遺書の文句だけが生き残り、本人の存在自体は30年の内にすっかり忘れ去られた。
リッチでないのに
リッチな世界などわかりません
ハッピーでないのに
ハッピーな世界などえがけません
「夢」がないのに
「夢」をうることなどは……とても
嘘をついてもばれるものです
参考資料
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テレビCMの青春時代―ふたりの名演出家の短すぎた生涯 (中公新書)
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