IFA法人GAIA代表の中桐啓貴氏が著書『日本一カンタンな「投資」と「お金」の本』の通算発行部数21000部を突破した事をブログで報告されました。
2021/06/05に発行2万部突破を記念したZoomセミナーが開催され、中桐氏は著書のキーポイントについて重要性を改めて解説しました。
今回はZoomセミナーにも参加された投信ブロガーの愚者小路さんに、この本がロングセラーに至った理由をうかがいます。
発売から2年間、amazonのkindle本ランキング(下図)を見ても分かる通りコンスタントに売れ続けてきた事はどうお考えですか?
投信ブロガーの愚者小路です。
投資を始めるにあたり重要なエッセンスを何年経っても色あせない形でまとめあげた本ですから、人気が続いて当然といったところでしょう。
あぁ、私があまり誇らしげに語ると「オマエが書いたのかよ」と突っ込まれそうなのでほどほどにしておきませんと。
理由1:なぜ投資は長期で行うべきかを教えてくれるから
投資の意義を理解しないまま巷にあふれる投資/投機情報に翻弄されると、ついつい目先のトレンド論になりがちです。
たとえば・・・
これからは脱炭素ビジネス関連銘柄が来そうだ、トレンドに乗り遅れないようにしよう、とか。
逆に、もう仮想通貨はオシマイだ、暴落間際だからさっさと売り抜けよう、とか。
※あくまで例です
私の肌感覚では巷の投資/投機情報の比率で言えば
長期投資:短期売買=1:9
ぐらいの比率なので無自覚に情報を集めていればどんどん短期へ短期へシフトしていくのも半ば必然と言えます。
短期の情報を追いかけ続けた結果「トレンドの後追い」で損失ばかりを負う事も起こり得るでしょう。
はたまた怪しげなトレード系情報商材に引っ掛かる可能性だって出てくるでしょう。
もちろん短期売買を望む人が全て納得ずく、かつ覚悟のうえで参加する分には否定しません。
ただし「全て納得」するには最低限でも次に挙げる事は理解していなければなりません。
- 投資と投機はどう違うのか?
- どうして投機はゼロサムゲームと呼ばれるのか?
- どうして投資は十分な長期だとプラスリターンが期待できるのか?
本書はこれらの質問に対しスマートに腹落ちする解説を与えてくれます。
投資をするか投機をするか迷っている人も、そもそもその選択肢すらなかった人も、一度本書を読んでクールダウンしてみましょう。
理由2:いかにも初心者的なミスがどういう心理で起きるのか教えてくれるから
投資をする方法において、初心者とベテランの間に違いはありません。
金融商品に初心者向けもベテラン向けもありません。
初心者向けの金融商品があるかのように謳っている人もいるけれど、ビジネス上の「オトナの都合」だと思ってそっとしておきましょう。
では初心者とベテランの違いとは何か?
答えは「初心者的な凡ミスをするかどうか」だけです。
その「初心者的な凡ミス」の多くは投資家心理が揺さぶられた結果起きてしまいます。
言い換えれば、「初心者的な凡ミス」はテクニカル面ではなくメンタル面で起きているのです。
(そもそも長期投資にテクニカル面などないんじゃないかな)
昨今は行動経済学と呼ばれる学問が広く普及した事で、「初心者的な凡ミス」がどういう心理に基づいて起きるのか判明しています。
高値覚え&安値覚え、損失回避傾向、自信過剰、安易なトレンド追随・・・
スタンダードなものは本書で一通り解説しています。
理屈で学んだからといって完全に克服できるとは限りませんが、丸腰のココロでマーケットに対峙するよりはずっとマシでしょう。
理由3:シンプルゆえにどんな局面でも役立つマインドセットが身に付くから
マーケットや投資そのものの本質に直接結びつく知識は市場動向がどうあろうとその意義はそうそう変わりません。
既にそういった知識が身に付いている人からすれば「当たり前」な事でしょう。
しかし雑多な投資/投機情報に翻弄されて投資迷子になりつつある人にとっては「目からウロコ」なのではないでしょうか。
一例を挙げます。
マーケットは常に暴騰暴落を繰り返す。
その暴騰暴落がいつ始まるか、いつ終わるかを当てる事はできない。
言葉にすればシンプルだし「当たり前な事を偉そうに」とも思われるかも知れません。
でも暴騰の熱狂、暴落の絶望といったマーケットの濁流を真正面から受け止めてしまうとこんな「当たり前」すら気付かぬうちに吹き飛んでしまいます。
本書は初心者に強くオススメする本ではありますが、ある程度知識と経験を重ねた人に「当たり前」をリマインドさせるために読んでほしい本でもあります。
総合すると、確固たる「軸」作りをサポートしてくれるから
投資において知識とポリシーに基づく「軸」を作る事は非常に重要です。
軸がなければ日々の情報に翻弄され、寄る辺なくトレンドに飛びつき売買を繰り返す流浪の投資家になってしまいがちです。
なぜ投資は長期で行うべきか?
なぜ長期投資はプラスリターンを期待できるか?
なぜ多くの人にとって「ただ保有しているだけ」のカンタンなはずの長期投資が続かないのか?
投資知識がゼロベースの状態から上記の質問に自分の言葉で回答できるような知識を(腹落ちするレベルで)身に付ければ、視点が数段高くなるように感じるかも知れません。
マーケットを見つめる視点、投資家としての自分自身を見つめる視点、どちらもです。
視点が高くなり見晴らしがよくなれば初心者的な凡ミスといった明確な落とし穴も見抜けるようになるでしょう。
初心者期の試行錯誤や右往左往も無意味ではないのですが、ショートカットできればそれに越した事はありません。
誰にとっても時間は有限ですから。
さいごに:優れた長期投資の本は、長期で売れ続けなければならない
たった今の事だけを切り抜いたタイプの投資本は1年もすれば需要がなくなります。
逆にプリミティブな「本質」にしたがった本は何年経っても需要が続くのです。
すでに「古典」と呼ばれる多くの良書はその条件を満たしているものばかり。
そして中桐啓貴著『日本一カンタンな「投資」と「お金」の本』も例外ではないでしょう。
少なくとも私はそう確信しています。
以上、『日本一カンタンな「投資」と「お金」の本』2万部突破のご紹介でした。
【次回予告】さーて、次回の愚者小路さんは
愚者小路です。
ヤマゲン氏こと山崎元氏の記事によく出る言い回し。
きっぱり断言してるし私も異論はないのだけど、実は証明のしようがない主張があるのです。
ありがとうございます。
次回もまた見てくださいね。
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