文化を掲げて金をせびる、誰が文化を安物にしたんだ?
日本音楽著作権協会(JASRAC)や実演家著作隣接権センター(CPRA)など著作権者側の87団体は1月15日、「文化」の重要性を訴え、私的録音録画補償金制度の堅持を求める運動「Culture First」の理念とロゴを発表した。「文化が経済至上主義の犠牲になっている」とし、経済性にとらわれない文化の重要性をアピールしながら、補償金の「適正な見直し」で、文化の担い手に対する経済的な見返りを要求。今後は新ロゴを旗印に、iPodなども補償金制度の対象にするよう求めるなど、政策提言などを行っていく。
「iPod課金」は「文化を守るため」――権利者団体が「Culture First」発表 - ITmedia News
何たる馬鹿げた話か。文化が経済至上主義の犠牲?文化を利用して飯を食ってきた奴が何言ってんだ?経済性にとらわれた文化を作り出してきたのは自分らじゃねーか。インディペンデントの連中が常日頃、コイツらに言ってきたことじゃんか。経済あってこそ成り立ってきた文化(笑)のくせに、都合が悪くなったら、僕達は文化です、金儲けじゃありません、経済至上主義は悪だ、か?都合良すぎだろ。スネオかよ。
と、最初はめちゃくちゃ腹が立ったんだけど、何かバカらしくなってきた。「経済性に囚われるな!お金ください」ってもうコントでしょ、ホントに。適当に罵詈雑言述べることにするんで、クールな発言は他のブログにお任せします。
行動理念では、「流通の拡大ばかりが優先され、作品やコンテンツなど創作物を単なる『もの』としか見ないわが国の昨今の風潮を改め、世界に冠たる『文化』(Culture)が重要視される社会の実現を目指す。経済発展は情報社会の拡大を目的にした提案や計画が、文化の担い手を犠牲にして進められることがないよう、関係者や政府の理解を求めていく」などとしている。
うん、でも『もの』として売ってきたのは誰?大量生産、大量消費、それを求めてきたのは誰かな?そのサイクルが鈍化してきて、「売れない、売れない」って大騒ぎしているのは誰?そこで一言でも「文化が」とか言ったか?
「文化の担い手」、ねぇ。言っちゃ悪いけど、この人らが非難している昨今の風潮は、その担い手が作った文化なんでしょ。でもって、自分たちこそ文化の担い手だって思ってるかもしれないけど、文化なんて自然発生的なもので、誰だってその担い手になれる。この人らじゃなきゃいけない理由なんて無いのにね。「関係者や政府」の方ばかり向いて、文化の土壌となる人々を見てないんじゃしょうがないところもあるけどね。
CPRA運営委員の椎名和夫さんは「経済・流通至上主義の考え方で、権利者側は既得権者と呼ばれ、流通を阻害している元凶とも言われる。コンテンツは単なる嗜好(しこう)品に過ぎないという考え方があるのも知っている。それが間違っていると言う気はないが、新技術やビジネスが、文化やそれを支えるシステムをき損してはいけない」と訴える。
脅迫だよな。自分たちは変わりたくありません。自分たちの産業構造は変えません。おかしいのは周りです。ついていけないのは新技術やビジネスがおかしいからです。ってアホか。新技術やビジネスが変えようとしているのは、文化じゃなくて産業構造。この主張がおかしいのは、自分たちこそ文化を担っていて、新技術やビジネスをインベーダーだとでも言わんとしているところか。新技術や新たなビジネスが、文化を育てないというのは勝手な決め付けだし、そのほうが文化を支えるシステムとして優れているという可能性もある。自分たちじゃなきゃダメだってのは、文化本位な考えではなく、産業本位な考えに過ぎない。新たなメディア、技術、ビジネスとうまくやっていくこともできるし、それが文化を支えることにもなるだろう。でも、それがうまくいかないのは本当に相手が悪いから?権利(金)周りでゴタゴタしてるからじゃないの?
「経済至上主義がさまざまな問題につながっている。医療に経済至上主義が進出した結果、病院で問題が起きていると聞くし、地球温暖化も経済至上主義の結果だ。社会の中の『文化』も例外ではない。文化そのものがおろそかにされていることに、強く警鐘を鳴らさなくてはならない」(椎名さん)
一応言っとく。お前らが言うな。ビジネスとしてやってきたことが危うくなっているからといって、それを経済至上主義のせいにするのは、単なる詭弁だ。著作権というコトバの魔法にかかっているのか、かかってるふりをしているのかはわからないけど、著作権はビジネスや産業を過度に守るべきものじゃない。一定の保護を与えても成り立たないのであれば、それは産業/ビジネスとしての失敗でしかない。文化を掲げてその重要性を叫びたいなら、自分たちのビジネスを隠すなよ。その上で文化とビジネスを切り分けて話せよ。
日本映画制作者連盟事務局の華頂尚隆次長は「文化振興を語る上で、ソフトとハードを鶏と卵に例えることが多いが、文化の場合は作品が先に生まれ、複製機器が後で普及する。文化の担い手による作品がまずある。始めに文化ありき、だ」と強調する。
バカらしい。フォーマットにあわせた作品を作ってるだろうに。今はそのフォーマットが複製機器のフォーマットと同一のものとなっているという状況。あと、○○ありきで話を進めるなら、最終的には利用者ありき、だと思うんだけどな。利用者がいなければオナニーと変わらん。自分で作って自分だけで見たり聞いたりしてればいいよ。
Culture Firstは、文化を守るために私的録音録画補償金を守るべき──というのがその主張だ。87団体は「補償金があるからこそ私的なコピーが自由にできる」とした上で、「受け取る補償金の額が激減し、権利者の保護レベルが急激に低下した。危機的状況にある」と訴える。
ITmediaが素敵なサブタイトルをつけているところに賞賛を送りたい(タイトル自体もね)。
■補償金が「危機的状況に」
これが全てをあらわしてる。補償金が失われていることで、何に危機が迫っているというのだろうね。
「関係ないけど」私的録音補償金の推移(記事中の図を参照のこと)が何かに似てるなぁって思ったら、これか。まぁ、気のせいだよね。