「ノバック」と「グッドコムアセット」のCMを見たことはありますか?CMがうざいとの評判がありますが、どちらも株式市場では、配当利回りが4%を超える高配当として評判の銘柄です。
ノバック(5079)
ノバックは、ダム建築などの土木工事や、マンションやクリニックなどの建築工事を行う企業です。建築工事として、新築工事のほかに、既存建物の改修工事やリニューアル工事なども行っており、姫路球場の改築や宝塚サービスエリアの施設建設などの実績があります。
2024年度の売上高は約350億円、経常利益は約6.6億円の実績でした。2024年度は売上高は約320億円にやや減収となるものの、経常利益は約15億円と前年度の倍近くに増益する予想がされています。
ノバックのCMはうざい?
ノバックのCM「ニッポンを造っている」は2022年から関西地方で放送されており、「野羽くん」が彼女である女性にノバックが作った建築物を紹介する内容となっています。彼女が何度も「え?」「え?」と聞き返すフレーズが、視聴者にうざいと感じさせる原因となっているのかもしれません。
ノバックの株価
2024年9月時点の株価は約3000円です。2022年に上場したばかりの銘柄で、上場後1ヶ月で約2800円から約1900円まで急下落しました。2023年9月までの約1年半かけて約3600円まで右肩上がりを続け、現在は約2700円から3700円の間で変動を繰り返しています。
ノバックの配当と配当性向の推移
2024年度の配当金は、10月末の中間配当で60円と翌年4月末の期末配当で60円の、年間1株当たり120円となる予想です。2022年度は100円、2023年度は120円、2024年度は160円と2期連続で増配していましたが、今期は初の減配となっています。
配当性向の推移は、2022年度が約22%、2023年度が約30%、2024年度は約287%の実績で、2024年度は当期純利益の約3倍の配当金を支払っていることが分かります。2022年度と2023年度の純利益が約20億円ほどだったのに対し、2024年度の純利益は約3億円と大幅な減益となっており、今後の株価変動と業績に注意が必要です。
ノバックの株主優待
株主優待制度は、2024年9月時点では実施されていません。
ノバックの利回りと推移
1株3000円で100株購入した場合、投資金額は30万円になります。配当金額は1株当たり120円のため12000円となり、配当利回りは約4.0%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの推移は、2022年度は約3.7%、2023年度は約5.0%、2024年度は約5.2%でした。上場以来、毎年高配当が続いていることが分かります。
グッドコムアセット(3475)
グッドコムアセットは、新築マンションの開発・販売や、マンションの管理・運営などを行う不動産会社です。また、マンション経営などの不動産投資を対象としたファンド運営なども行っています。
2023年度の売上高は約220億円、経常利益は約18億円の実績でした。2024年度は売上高、経常利益ともに、2倍から3倍ほどの大幅増収・増益となる予想がされています。
グッドコムアセットのCMはうざい?
こちらは、2024年現在放送されているCMではなく、2021年に放送されていたCMについての評判です。女優の菜々緒さんが、運動会でよく流れている「クシコス・ポスト」に合わせてダンスを踊りながら替え歌を歌う内容となっています。印象的なメロディが耳に残るため、うざいと感じさせてしまったのかもしれません。
グッドコムアセットの株価
2024年9月時点の株価は約830円です。2017年までは100円台でしたが、新型コロナの影響もほとんど受けることなく、2020年まで3年間かけて約1000円まで右肩上がりで上昇しました。その後現在までは、500円から1000円の間を何度も変動を繰り返しながら推移しています。
グッドコムアセットの配当と配当性向の推移
2024年度の配当金は、10月末の期末配当に1株当たり36円が配布される予定です。この金額は、2017年度の5円、2018年度の8.75円、2019年度の11.75円、2020年度の17円、2021年度の21.5円、2022年度の30円、2023年度の35円から、上場して以来毎年に当たる7期連続で増配しています。
直近5年間の配当性向の推移は、2020年度が約27%、2021年度が約32%、2022年度が約30%、2023年度が約98%の実績で、2024年度は約32%ほどになる予想です。
グッドコムアセットの株主優待
株主優待制度は、2024年9月時点では実施されていません。
グッドコムアセットの利回りと推移
1株830円で100株購入した場合、投資金額は8.3万円になります。配当金額は1株当たり36円のため3600円となり、配当利回りは約4.3%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの推移は、2020年度は約3.6%、2021年度は約3.1%、2022年度は約4.9%、2023年度は約4.2%でした。2022年度以降、利回り4%以上の高配当となっています。
まとめ
配当利回りが4%を超える「ノバック」と「グッドコムアセット」についてご紹介しました。どちらの銘柄も、ここ数年毎年利回りが4%を超える高配当が続いていますが、配当性向が高すぎる年もあるため、株価変動には十分注意が必要です。