ハンデキャップ
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ハンデキャップ、ハンディキャップ(英:handicap n, v)とは、スポーツやゲーム等において競技者間の実力差が大きい場合に、その差を調整するために事前に設けられる設定のこと。単にハンデやハンディともいわれる。なお、本項で記述する意味などから発して、競技に限らず様々な競争的な場での立場を不利にする条件を指す言葉として用いられることも多い。
概要
競技において参加者が、同時にゴールできたり、誰にも同じ確率で勝てるように、競技を行う前に数値を計上したり、上級者の行為を制限したり下級者の行為の幅を広げる設定を行う。通常、内容は競技ルールの一部として定義されている。
操作は公正に行われる必要がある。操作を行う人はハンデキャッパーなどと呼ばれる。
ハンデキャップを設けない「スクラッチ」は対義的な意味として扱われる。
各種競技
- 競馬
- 競馬においては、強い馬は負担重量(斤量)を重くし、弱い馬は負担重量を軽くすることで、全ての馬が同タイムで走るように調整を行うハンデキャップ競走を行う場合がある。
- オートレース
- オートレースでは強い選手は弱い選手よりも後ろから発走させることで、ゴール線に同時につくように行うハンデレースを行う場合がある。
- 競艇
- 競艇は体重が軽いほうが有利であるが、減量合戦が過熱しないように体重制限が設定されており、基準を下回った場合は重りを載せて調整する。女子選手は男子選手に体力的に劣るという点もあり、男子は50kgに対して女子は47kgと体重制限の基準が低く設定されている。
- ゴルフ(ストロークプレイ)
- ゴルフでは実力的に差のある競技者も楽しくゴルフができるよう、各競技者に一定の数値を与え、競技終了後、その数値をスコアより差し引いたネットスコアで勝敗を決める。また、アマチュアゴルフにおいてはハンデキャップが実力レベルの指標としても用いられ(プロゴルフにはハンデは無い)、1桁ともなると俗に「シングル・プレーヤー」と呼ばれ、相当な腕前であることが認められる。
- ボクシング
- ボクシングでは体重差がある場合は、体重が重い選手のグローブを重くするグローブハンデを行う。
- プロレス
- プロレスでは、興行を盛り上げるため1対2、2対3など対戦者間の人数で差をつけるハンディキャップマッチを行うことがある。
- モータースポーツ
- SUPER GTやドイツツーリングカー選手権など、ツーリングカーレースの一部において、前のレースの優勝者・ポイントランキング上位者等を対象に車両におもりを載せる重量ハンデキャップ制が導入されている。またレース開始時のグリッドを一定の範囲で前レースの結果の逆順にするリバースグリッド制も存在する。
- 将棋
- 将棋では実力差がある場合は駒落ちという形でハンデを設定する。
- 囲碁
- 囲碁では実力差がある場合は置き碁や逆コミという形でハンデを設定する。またゲームの性質上先手が有利であることから、互先では地の計算の段階でコミを出す形でゲームの均衡を図っている。
- 連珠
- 通常の五目並べでは先手の必勝法が判明しているため、先手に限って三三、四四、長連は禁手として、ゲームの均衡を図っている。
- オセロ
- オセロ(リバーシ)では対局前に隅に黒石を置く方法で、ゲームの均衡を図っている。
その他
- バラエティー番組
- フジテレビ系の「VS嵐」でレギュラーメンバーである嵐とゲストチームのメンバーで対決するコーナーがあり、2010年10月から導入を開始した「レギュラーハンデ制度」があり、レギュラーメンバーには厳しい条件によりゲストチームのメンバーで対決しなければならない。