乳姉妹 (テレビドラマ)
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乳姉妹 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 吉屋信子「あの道この道」 |
脚本 |
江連卓 大原清秀 |
演出 |
山口和彦 合月勇 江崎実生 青木弘司 |
出演者 |
鶴見辰吾 伊藤かずえ 渡辺桂子 松村雄基 森恵 岩本多代 井川比佐志 大石吾朗 小林哲子 岡田奈々 名古屋章 高橋昌也 他 |
オープニング | 麻倉未稀「RUNAWAY」 |
製作 | |
プロデューサー |
春日千春 荒川洋 野村清 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1985年4月16日 - 1985年10月29日 |
放送時間 | 火曜日20:00 - 20:54 |
放送枠 | TBS火曜8時枠の連続ドラマ |
放送分 | 54分 |
回数 | 28 |
大映テレビ株式会社 |
『乳姉妹』(ちきょうだい)は、1985年4月16日から同年10月29日まで、TBS系列で毎週火曜日20:00 - 20:54(JST) に放送された、大映テレビ制作のテレビドラマである。原作は少女倶楽部に連載されていた吉屋信子の小説『あの道この道』。全28話。
あらすじ
「春の
- この物語は、吉屋信子の傑作小説「あの道この道」をベースに、運命に翻弄される二人の少女が時には敵となりながら、自分の人生を自らの手で拓く姿を通じ、人生とは何かを問うものである。 (オープニングナレーションより)
- 原作では春でなく秋となっており、「一人は狭き賎が家に」の後に「この世の光 浴び初めぬ」という節が続く。
真鶴で漁師として生活する松本夫妻の妻・静子と東京の財閥一族「南部開発」の大丸家夫人・大丸慶子。二人は真鶴の同じ産院で同日ほぼ同時刻に女児を出産したが、体が丈夫でなかった大丸慶子は女児を出産と同時に死亡した。その後、大丸慶子が真鶴滞在中に親交を深めた松本静子が、大丸慶子の葬儀中に乳母を依頼されたことにより、二人の娘が乳姉妹の間柄となった。
娘二人がこの世に生を受けて五日後、亡妻・慶子の葬儀を東京で済ませた大丸剛造が、娘を迎えに真鶴へ向かう。が、そのさ中、二人の娘を産院で産湯に入れていた松本静子が、ほんの出来心で我が子の産着と大丸家の娘が身に付けている高価な産着を取り替えたところ、その事実を知らない夫・龍作が現れ、松本夫妻の子の産着を着た大丸家の娘に誤って火傷を負わせてしまう。慌てて大丸家の娘を抱いて診察室へ駆け込む夫妻。大丸家の産着を着た松本夫妻の娘が病室に一人置き去りにされた。
大丸家の高価な産着を着た松本夫妻の娘が、大丸家の娘と勘違いされて、突然現れた女の手により身代金目的のために誘拐されてしまう。松本夫妻の娘は無事救出されるも、松本夫妻は大丸剛造に真実を話しそびれ、松本夫妻の娘はそのまま大丸家へと引き取られてしまう。二人の少女の運命が、ちょっとした手違いから、大きく入れ替わってしまった。
18年後の二人の娘の誕生日に、真鶴へ訪れた大丸家令嬢・大丸千鶴子。彼女こそ、18年前に起きた誘拐事件に巻き込まれた松本夫妻の実娘であった。大丸千鶴子と名づけられ、何不自由なく奔放そして勝気でプライドの高い娘に育てられた松本夫妻の娘と、松本夫妻の娘として育てられ、貧しいながらも心優しい娘へと育てられた大丸家の実娘・松本しのぶ。この二人が運命のいたずらで再会。この再会により、運命の糸車が不気味な音を立てて回り始めた。
登場人物・キャスト
大丸家・松本家の関係者
「乳姉妹」たちと養子
- 大丸千鶴子:伊藤かずえ
- 松本夫妻の実娘。18歳になるまで自身の出生の秘密を知らず、大丸剛造の娘として育つ。プライドが高く勝ち気で、幼少より雅人に想いを寄せている。出生の秘密を知り、絶望して自殺しようとする。不良となって荒んだ世界に身を投じるが、路男をはじめ周囲の人々との関わりの中で、次第に豊かな心を持つ女性へとなっていく。
- 松本しのぶ:渡辺桂子
- 大丸剛造の実娘。18歳になるまで自身の出生の秘密を知らず、松本夫妻の長女・松本しのぶとして育つ。上京してからは千鶴子と同じ学校に編入する。心の優しい人間で、千鶴子が非行に走った時は千鶴子を更生させようと自らも非行に走り不良少女にもなった。雅人に想いを寄せており、千鶴子の手前表に出すことはなかったが最終的には雅人と良い感じの関係になる。また海女としての知識もある。
- 松本耐子:森恵
- 松本夫妻の娘で千鶴子の実妹。しのぶとともに上京後は千鶴子の学校へ編入する。大丸家でお手伝いとして働いていたため当初は剛造を旦那様と呼んでいたが、しのぶが剛造の実娘と分かって以降は「おじ様」と呼ぶようになった。
- しのぶ(忍)と耐子で合わせて“忍耐”となる。
- 大丸雅人:鶴見辰吾
- 剛造の養子。なかなか子供を授からなかった剛造・慶子夫妻が、親戚の子供を引き取り大丸姓を名乗る。好青年で千鶴子・しのぶの両名から慕われていた。
「乳姉妹」たちの親
- 大丸剛造:高橋昌也
- 鉄道・デパート・ゴルフ場事業等を展開し、従業員1万数千人を擁する巨大企業・南部開発の会長。静子の願いでしのぶ、耐子をお手伝いとして引き取る。しのぶに最初会った際に振り返る後ろ姿が慶子にそっくりだったことから、しのぶを実の娘ではないかと思うようになる。静子からの手紙で事実を知り、育ててきた千鶴子が実の娘でないと判ってからも分け隔てなく育て、千鶴子が結婚する際は亡き妻・慶子の着物を千鶴子に渡した。
- 大丸則子:小林哲子
- 剛造の後妻で雅人と千鶴子の育ての継母。
- 大丸慶子:北林早苗
- 剛造の前妻でしのぶの実母。
- 松本龍作:井川比佐志
- 真鶴の漁師で静子の夫。蒸発していたが、突然帰宅する。酒好きでだらしない。大丸家の赤ん坊を預かっていながら謝礼金目当てで赤ん坊の誘拐を計画し、三森に実行させていた事が路男の母によって明らかにされた(これは妻の静子も知らなかったことである)。
- 松本静子:岩本多代
- 龍作の妻で真鶴の海女。18年前に自らが犯した過ちで子供が入れ替わってしまったことに罪の意識を強く感じ生きていた。自らが病の身であることを知り、事実を書いた手紙をしのぶに持たせ大丸家へ向かわせた後、教会で己の過ちを神に懺悔し、崖で投身自殺を試みるが、海女の本能が成せる無意識の習性で生き延びてしまう。以後は病を治療し、しのぶ、千鶴子、耐子3人の母親として生きていく。
「乳姉妹」たちの取り巻き
- 田辺(三森)路男:松村雄基
- 不良グループ「渡り鳥連合」のリーダー。しのぶ、耐子宅の近所に住んでいた。父を剛造に殺されたと思い込み、剛造や千鶴子を逆恨みし復讐すると誓っていた。トランペットが特技で、渡り鳥連合解散後はトランペッターへの道を歩むが……。
- 三森育代:松井きみ江(現・松井紀美江)
- 路男の母。元は真鶴の海女。夫が死んだあと、東京で商売に成功し財産を築く。お金以外信用できない人間だが息子への愛情はあり路男が病にかかった時は詐欺治療にまで金銭を出し助けようとした。大丸家だけではなく松本家へも恨みを持ち、赤ん坊誘拐事件は龍作が夫を嗾けたため行われたことを話す。
- 辻優子:岡田奈々
- 島田の情婦で島田のクラブのママ。路男の事をトランペッターだった弟に重ね可愛がっている。島田によって自身のトランペットを壊された路男に死んだ弟の形見のトランペットを託す。
- 長田猛:小沢仁志
- 不良グループ鬼神組のリーダー。ハンバーガーショップで働く妹がいる。千鶴子に亡き母親を重ねていたが、その千鶴子を利用し銀行強盗を企てる。しかし次第に追い詰められ、銀行強盗は自分が起こしたと叫びながら飛び降り自殺した。
- 島田:伊東達広
- 暴力団・一代組組長。目的の為ならどんな卑劣な手段も厭わない。優子が自分になびかないのは路男に原因があると勝手に思い込み路男を殺そうと計画するが…。
- 若山:名古屋章
- 紅葉坂教会の牧師。剛造とは少年飛行兵時代からの親友。静子、優子を教会で保護したことがあり、静子の懺悔によりしのぶが実は剛造の娘であったことを静子以外で最初に知った人間。
- 手島:大石吾朗
- 剛造の部下。剛造に忠実であるが、時には剛造の意に沿わない事も行う。
- エリカ:石井めぐみ
- 紅葉坂教会に住んでいる女性で他人の心を読みとれる不思議な力がある。実は都会暮らしに憧れを抱き秋田の実家を飛び出して上京、その際財閥の息子・竹岡洋介と同棲してタケルという息子を産んだ1児の母親であり、出産と同時に洋介に裏切られ、赤ん坊だったタケルを奪われたショックによってタケルを奪い返す目的で洋介をナイフで殺そうと殺人未遂を起こして刑務所に服役していた(23話より)。
- マヤ:大川陽子
- 不良グループ鬼神組メンバー。千鶴子を敵対視している。
- 辻優子(回想、少女時代):谷本重美(現・小川範子)
- 百瀬まなみ
- クラブ歌手 :小比類巻かほる
- 大丸家使用人:桑田和美
- ナレーション:芥川隆行
スタッフ
- 原作:吉屋信子 『あの道この道』(国書刊行会)
- 脚本:江連卓、大原清秀
- 監督:山口和彦、合月勇、江崎実生、青木弘司
- プロデューサー:春日千春、荒川洋(大映テレビ)、野村清(TBS)
- 音楽:菊池俊輔
- 製作:大映テレビ、TBS
主題歌
- (原曲はボン・ジョヴィ「Runaway(夜明けのランナウェイ)」)
サブタイトル
各話 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 |
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01 | 1985年4月16日 | 誕生日の秘密 | 江連卓 | 山口和彦 |
02 | 1985年4月23日 | 母の告白は嘘? | ||
03 | 1985年4月30日 | 地獄の豪邸 | 合月勇 | |
04 | 1985年5月7日 | 憎しみのトランペット | 大原清秀 | 江崎実生 |
05 | 1985年5月14日 | 針のむしろの学園 | 山口和彦 | |
06 | 1985年5月21日 | 亡き母の悲鳴 | 江連卓 | 青木弘司 |
07 | 1985年5月28日 | 愛が欲しい | 合月勇 | |
08 | 1985年6月4日 | 結婚しよう | 大原清秀 | 江崎実生 |
09 | 1985年6月11日 | 秘密の小箱 | 山口和彦 | |
10 | 1985年6月18日 | 血は嘘をつかない | 江連卓 | 合月勇 |
11 | 1985年6月25日 | さよなら貴男 | 江崎実生 | |
12 | 1985年7月9日 | 私は不良少女! | 山口和彦 | |
13 | 1985年7月16日 | 愛からはぐれた | 大原清秀 | 青木弘司 |
14 | 1985年7月23日 | これが今の私です | 合月勇 | |
15 | 1985年7月30日 | 不良少女ふたり | 江連卓 | 江崎実生 |
16 | 1985年8月6日 | あい求めよ迷える魂 | 山口和彦 | |
17 | 1985年8月13日 | はぐれ狼の初恋 | 大原清秀 | 青木弘司 |
18 | 1985年8月20日 | わたし達の明日 | 合月勇 | |
19 | 1985年8月27日 | 哀愁の波止場 | 江連卓 | 江崎実生 |
20 | 1985年9月3日 | 少女が見た地獄 | 山口和彦 | |
21 | 1985年9月10日 | 牢獄で知った婚約 | 大原清秀 | 青木弘司 |
22 | 1985年9月17日 | 憎しみの乱れ打ち | 合月勇 | |
23 | 1985年9月24日 | ふたつの恋戦争 | 江連卓 | 江崎実生 |
24 | 1985年10月1日 | 時間よ止まれ永遠に | 合月勇 | |
25 | 1985年10月8日 | 若きトランペッターの死 | 江崎実生 | |
26 | 1985年10月15日 | 死ぬときは天使 | ||
27 | 1985年10月22日 | 片腕のトランペッター | 青木弘司 | |
28 | 1985年10月29日 | 魂の輝くままに | 江崎実生 |
- 参考:週刊TVガイド
この節の加筆が望まれています。 |
関連項目
DVD
- 乳姉妹 前編 ASIN: B0002IJPF6
- 乳姉妹 後編 ASIN: B0002IJPFG
外部リンク
TBS系 火曜20時台の連続ドラマ | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
少女に何が起ったか
(1985.1.8 - 1985.3.26) |
乳姉妹
(1985.4.16 - 1985.10.29) |
禁じられたマリコ
(1985.11.5 - 1986.1.28) |