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シーサイドももち海浜公園

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シーサイドももち海浜公園
Seaside Momochi Seaside Park
シーサイドももち海浜公園(中央:マリゾン地図
シーサイドももち海浜公園の位置(福岡市内)
シーサイドももち海浜公園
シーサイドももち海浜公園の位置(福岡県内)
シーサイドももち海浜公園
シーサイドももち海浜公園の位置(日本内)
シーサイドももち海浜公園
分類 海浜公園
所在地
福岡市中央区地行浜二丁目及びその地先並びに福岡市早良区百道浜二丁目及び百道浜四丁目並びにその地先[1]
座標 北緯33度35分38.84秒 東経130度21分04.86秒 / 北緯33.5941222度 東経130.3513500度 / 33.5941222; 130.3513500座標: 北緯33度35分38.84秒 東経130度21分04.86秒 / 北緯33.5941222度 東経130.3513500度 / 33.5941222; 130.3513500
面積 31.3ha(水域を含む)[2]
開園 1989年12月1日
運営者 福岡市(指定管理者:マリゾン・博多湾環境整備共同事業体)
設備・遊具 植栽、砂浜、休憩所、トイレ、遊歩道、利便施設「マリゾン
駐車場 中央プラザ駐車場:77台、百道浜西駐車場:145台、地行浜駐車場:115台[1][3]
事務所 シーサイドももち海浜公園管理事務所
事務所所在地 福岡市早良区百道浜二丁目902番1
公式サイト [ https://www.marizon-kankyo.jp/](福岡市海浜公園指定管理者 マリゾン・博多湾環境整備共同事業体)
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シーサイドももち海浜公園(しーさいどももちかいひんこうえん)は、福岡県福岡市中央区地行浜二丁目及びその地先並びに福岡市早良区百道浜二丁目及び百道浜四丁目並びにその地先にある市営の海浜公園港湾施設)である。東側で菰川の河口左岸に、西側で室見川の河口右岸に位置し、地行浜地区と百道浜地区の間に樋井川の河口があり、北側で海浜公園の砂浜が博多港博多湾の奥部)に面する。

歴史

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シーサイドももち海浜公園は、福岡市中央区地行及び早良区百道の地先において1981年度(昭和56年度)から実施された公有水面の埋立整備事業(シーサイドももち)に伴い、その前面に造成された人工海浜を中心とする海浜公園であり、博多港博多湾の一部)の港湾区域の中で行われたため、港湾施設の一つに位置づけられる。埋立以前の博多湾に面した海岸は、白砂青松の景勝の地として、海水浴場などとして市民の憩いの場であったが、海岸の埋立後は、市街地としてのシーサイドももちと一体化して、かつての海岸を再現するように、海岸緑地と砂浜が一体となった海浜公園として、隣接するマリナタウン海浜公園とともに整備された。1989年(平成元年)3月31日に福岡市海浜公園条例が制定され、同年12月1日から開園した[2]

2001年世界水泳選手権ではオープンウォータースイミング(OWS)、2023年世界水泳選手権ではOWSとハイダイビングの競技会場が園内に設けられた。

施設の概要

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シーサイドももち海浜公園の施設概要は次のとおりである[2][4]

シーサイドももち海浜公園の概要
項目 内容
整備年次 1982年度(昭和57年度)~1995年度(平成7年度)
総事業費 約77億円
植栽 約47,000本(クロマツ、タブノキ、クロガネモチ、ヤマモモ等)
面積 31.3ヘクタール(緑地:8.1ヘクタール、水域:17.5ヘクタール、砂浜:5.7ヘクタール)
海浜の延長 1.4キロメートル
海浜の幅 満潮時:50メートル、干潮時:70メートル
緑地帯の幅 50メートル
中央プラザ 1箇所(百道浜地区、1階:駐車場、2階:広場、面積:3,098.34平方メートル)
ビーチハウス(休憩所、授乳室) 1箇所(百道浜)、251.02平方メートル
パーゴラ(屋根付休憩所) 2箇所(百道浜、東西各1箇所)
四阿(休憩所) 4箇所(地行浜:2箇所、百道浜:2箇所)
公衆便所 7箇所(地行浜:3箇所、百道浜:4箇所)
遊歩道(護岸敷) 約2.8キロメートル
なぎさ橋 百道浜地区及び地行浜地区を繋ぐ人道橋(樋井川上)
ボードウォーク 約150メートル
利便施設 福岡ウォーターフロント・プロムナード:「マリゾン
多目的広場 約4,500平方メートル

中央プラザ

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「中央プラザ」は2階建ての建築物[注釈 1]であり、福岡タワーの北側、シーサイドももち海浜公園(百道浜地区)の南側入口から階段又はスロープで上ると、福岡高速道路環状線の上を跨ぐ2階の広場に出て、さらに北側に進み、階段又はスロープで下がると、遊歩道、松林、海浜、利便施設(マリゾン)などに至る。広場は、博多湾博多港などの眺望に優れ、球体状、ピラミッド状などの噴水ベンチ、照明などの設備が設けられている。また、公園入口が早良区西新の脇山口交差点から続く「サザエさん通り」[注釈 2]の北端にあたるため、広場の南東側に説明板などが設置されている。1階の一部には駐車場、便所、AED等がある。

休憩所

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休憩所としては、ビーチハウス(温水シャワー室有り)、パーゴラ(百道浜地区に東西2個所、それぞれ40メートルの幅)、四阿(あづまや)がある。

公衆便所

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松林の中に配置された公衆便所は周辺の景観に溶け込むような外観で造られている。

遊歩道・橋梁

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埋立地である百道浜及び地行浜の護岸敷きは舗装された遊歩道となっており、海浜公園の百道浜地区と地行浜地区の間を流れる樋井川の河口には「なぎさ橋」と称する人道橋が架かっている。

緑地

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緑地の植栽については、もともと福岡市が1,400本の松を植える計画であったが、市民の手でもっと植えようという発想で、福岡市の女性同志が中心となって、1987年(昭和62年)に特定非営利活動法人はかた夢松原の会[注釈 3]を設立し、植栽の活動が続けられ、今では成長した松原が公園に日陰を提供している。また、現地には植栽活動を記念して「夢松原の石碑」など[注釈 4]が設置され、全国からの募金者の名前が焼き込まれた有田焼の陶板が松原の砂留ブロックに貼り付けられている。

海浜

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海浜には飲食店、物品販売店のほか、ビーチバレーボールのコート、ボードウォーク、更衣室付きのシャワーなどが設けられている。

桟橋

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福岡ウォーターフロント・プロムナード:「マリゾン」は、百道浜の中央を南北に走る通称サザエさん通り、福岡タワー、公園の正面入口、噴水等が一直線に並んだ軸線上に、砂浜から海面上に突き出るように配置された桟橋である。コンクリート杭に支えられた桟橋の人工地盤の上には、結婚式場及び「うみなかライン」の発着所がある。詳細は次のページを参照。

多目的広場

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海浜公園の西南に室見川福岡高速道路及び松林に囲まれてた「多目的広場」がある。

港湾施設

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シーサイドももち海浜公園は博多港港湾区域中にあり、砂の流出を防止するためなどの目的で、次の施設が設置されている[7]

  • 突堤室見川樋井川、菰川の流れに沿って海に突出している。)
  • 離岸堤(突堤の先端から、それぞれ海岸線と平行に位置している。)
  • 潜堤(離岸堤の間にある。)

眺望

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シーサイド海浜公園から博多湾に面する北側の眺望については、向かって左より、室見川の河口[注釈 5]を挟んで愛宕豊浜愛宕浜、今津湾[注釈 6]を挟んで今津(毘沙門山)、博多湾を挟んで能古島志賀島海の中道西戸崎等)、福岡アイランドシティみなと香椎及び香椎照葉)、香椎浜ふ頭(香椎パークポート)、鵜来島(無人島)、菰川を挟んで福浜などを一望することができる。また、南側の眺望については、この海浜公園が埋立地であるシーサイドももちと一体的な計画により整備されたことから、福岡市の一面を象徴する新しい都市景観と調和し、松林越しに向かって右より、超高層マンション群、福岡タワー、「福岡ソフトリサーチパーク」の高層建築物群、ヒルトン福岡シーホーク福岡ドームなどを一望することができる。

交通アクセス

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鉄道

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鉄道は南方に通っており、最寄りの鉄道駅福岡市交通局が運営する福岡市地下鉄空港線の次の駅である。

地行浜地区

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百道浜地区

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  • 西新駅(距離は道程で約2キロメートル)
  • 藤崎駅(距離は道程で約2キロメートル)

バス

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バスについては、西日本鉄道株式会社が運営するバスが運行しており、次の停留所がある[8]

地行浜地区

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  • 九州医療センター

百道浜地区

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  • 百道ランプ口
  • 医師会館ソフトリサーチパーク前
  • 博物館北口
  • 福岡タワー南口

都市高速道路

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都市高速道路としては、公園の南側に接して福岡高速道路福岡高速環状線が通っており、最寄りの出入り口は次のとおりである。

船舶

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「うみなかライン」[注釈 7]の発着所がマリゾンの北端にある。結婚式場の右側にある入口より連絡通路を通って発着所に至る。

脚注

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注釈

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  1. ^ 構造:鉄筋コンクリート造2階建て、面積:3,098.34m2[4]
  2. ^ 漫画「サザエさん」の作者である長谷川町子ゆかりの地として2012年(平成24年)5月27日に命名された約1.6キロメートルの道路の愛称[5]
  3. ^ 法人番号:7290005003087[6]、代表(結成当時):川口道子、外部リンク:特定非営利活動法人はかた夢松原の会. “はかた夢松原の会”. 2022年12月26日閲覧。
  4. ^ 石碑(1989年3月)表面の書:桑原敬一(元福岡市長)、石碑裏面の碑文:谷口治達、書:谷口結、「この松原は『博多湾に白砂青松よみがえれ』の願いから盛り上がった熱い市民運動によって生まれた。松原は日本の原風景であり文化の源である。夢松原を起点に緑を愛する心よ広がれ。夢松原の会」、右側説明書き(2007年)の内容:「この白砂青松は▼一九八七年福岡が▼大好きな人たちによって▼復元されました▼ここに想いを寄せて▼下さった方々の芳名▼を銘板に焼きこみ▼歴史と文化と共に▼後世に繋いでいきます▼二〇〇七年▼はかた夢松原の会▼代表 川口道子▼谷口結之」
  5. ^ 百道浜及び地行浜は公有水面を埋立ててできた造成地であるため、本来の海岸線から先の河口部はすべて港湾区域である[7]
  6. ^ 博多湾の一部
  7. ^ 安田産業汽船が運航している百道浜(マリゾン)と海の中道(マリンワールド)を結ぶ航路。外部リンク:安田産業汽船株式会社. “安田産業汽船株式会社”. 2022年12月24日閲覧。→博多湾内航路→時刻表(ももち~海の中道)

出典

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  1. ^ a b 福岡市 (1964年3月31日). “福岡市海浜公園条例”. 2022年12月22日閲覧。
  2. ^ a b c 福岡市港湾局編『博多港史:開港百周年記念』福岡市港湾局、2000年、267~271頁。 JP番号:20221637
  3. ^ 福岡市海浜公園指定管理者 マリゾン・博多湾環境整備共同事業体. “福岡市海浜公園『海っぴビーチ』”. 2022年12月23日閲覧。
  4. ^ a b 福岡市財政局財産有効活用部財産活用課公有財産係. “固定資産台帳の公表”. 2022年12月25日閲覧。→固定資産台帳データの「固定資産台帳(令和2年度末時点)※Excel形式
  5. ^ 福岡市早良区役所企画課. “サザエさん通り”. 2022年12月25日閲覧。
  6. ^ 国税庁長官官房企画課法人番号管理室. “国税庁法人番号公表サイト”. 2022年12月26日閲覧。→検索
  7. ^ a b 福岡市港湾空港局港湾計画部計画課. “博多港港湾計画”. 福岡市. 2022年12月26日閲覧。→令和2年4月軽易な変更→博多港港湾計画図[PDF形式]
  8. ^ 西日本鉄道株式会社. “西鉄バス 路線図”. 2022年12月24日閲覧。→西区・早良区版→路線マップ(PDF)

外部リンク

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