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デビッド・フェルプス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
デビッド・フェルプス
David Phelps
トロント・ブルージェイズ時代
(2022年5月7日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ミズーリ州セントルイス
生年月日 (1986-10-09) 1986年10月9日(38歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
198 lb =約89.8 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2008年 MLBドラフト14巡目
初出場 2012年4月8日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

デビッド・エドワード・フェルプスDavid Edward Phelps , 1986年10月9日 - )は、アメリカ合衆国ミズーリ州セントルイス出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。愛称はフェルプシーPhelpsy[1]

経歴

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プロ入り前

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ミズーリ州で過ごした高校時代はバスケットボール野球の両方をプレーしていた。2005年MLBドラフトではミズーリ州内で6番目の期待の新人との声望を得ていたが、ノートルダム大学への進学を希望しており指名されなかった。

プロ入りとヤンキース時代

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2008年MLBドラフト14巡目(全体440位)でニューヨーク・ヤンキースから指名され、6月12日に契約。

2010年はAAA級スクラントン・ウィルクスバリ・ヤンキースへ昇格。12試合(先発11試合)に登板して4勝2敗、防御率3.07、57奪三振を記録した。シーズン途中にはイースタン・リーグのオールスターゲームに選ばれた[2]

2011年2月25日にヤンキースの2010年度マイナーリーグ「Pitcher of the Year」に選出された[3]。この年はAAA級スクラントン・ウィルクスバリでプレーし、18試合に先発登板して6勝6敗、防御率3.19、90奪三振を記録した。オフにルール・ファイブ・ドラフトにかかるのを回避するため、40人枠入りを果たした[4]

ニューヨーク・ヤンキース時代
(2012年8月18日)

2012年4月4日にメジャー昇格を果たし、8日のタンパベイ・レイズ戦でメジャーデビュー。3点を追う8回裏1死から登板し、無失点に抑えた。当初はロングリリーフだったが、フレディ・ガルシアが不振で先発ローテーションから外れると、先発に回った。アンディ・ペティットが昇格してリリーフに復帰したが、CC・サバシア故障者リスト入り期間には再び先発を任された。先発投手としては11試合に登板し、57回1/3を投げて防御率3.77の記録を残した。

2013年7月6日に右腕の故障で15日間の故障者リスト入りし[5]、8月15日に60日間の故障者リストに異動[6]9月14日に復帰した[7]

2014年は開幕ロースター入りし、開幕後はリリーフとして9試合に登板していたが、5月からイバン・ノバマイケル・ピネダが故障で離脱したため、先発で起用されるようになった。その後はローテーションに定着していたが、8月4日に右肘の故障で15日間の故障者リスト入りした[8]。9月12日に復帰し[9]、以降はリリーフに戻った。

マーリンズ時代

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2014年12月19日にネイサン・イオバルディドミンゴ・ヘルマンギャレット・ジョーンズとのトレードで、マーティン・プラドと共にマイアミ・マーリンズへ移籍した[10]

2015年はフルシーズンではなかったが、先発陣の一角として23試合に投げ、うち19試合で先発登板した。4勝8敗、防御率4.50、33四球、77奪三振、WHIP1.36という、可もなく不可もなくといった成績を残した。

2016年はリリーフ起用に比重が置かれ、64試合で先発で投げたのは5試合だけだった。リリーフになると才能が開花し、7勝6敗4セーブ、防御率2.28、WHIP1.14という素晴らしい成績をマーク。また、飛躍的に向上したのが奪三振能力で、8623回で114奪三振、奪三振率11.8というハイレベルな数値だった。

マリナーズ時代

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2017年7月20日にパブロ・ロペスブライアン・ヘルナンデスブランドン・ミラールーカス・シラルディとのトレードで、シアトル・マリナーズへ移籍した[11]。同年は2チーム合計で54試合に投げたが、防御率3.40・4勝5敗・WHIP1.38と前年よりもやや落ちる成績となった。

2018年の開幕直前にトミー・ジョン手術を受けることとなり、同年のシーズンは全休する見通しとなった[12]。オフの10月29日にFAとなった[13]

ブルージェイズ時代

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2019年1月12日にトロント・ブルージェイズと250万ドルの単年契約を結んだ[14]

カブス時代

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2019年7月30日にトーマス・ハッチとのトレードで、シカゴ・カブスへ移籍した[15]。オフの11月4日にFAとなった[13]

ブルワーズ時代

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2020年1月30日にミルウォーキー・ブルワーズと150万ドルの単年契約を結んだ[16]。オプションとして2021年シーズンの選択権を球団側が所持し、バイアウトの際には25万ドル支払われ、最大190万ドルの出来高が含まれる。

フィリーズ時代

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2020年8月31日に後日発表選手3名[注 1]とのトレードで、フィラデルフィア・フィリーズへ移籍した[18]。オフの10月28日にFAとなった[19]

ブルージェイズ復帰

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2021年2月11日に古巣のブルージェイズと175万ドルの単年契約を結んだ。オプションとして最大75万ドルの出来高が含まれる[20]。5月5日の試合での8回に行った投球練習中に痛みを感じ、5月6日に故障者リスト入りした[21]。オフの11月3日にFAとなった[13]が、29日にマイナー契約で再契約を結んで2022年スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[22]

2022年4月1日にアクティブロースター入りした。このシーズンは中継ぎの一角として65試合に登板し、防御率2.83という成績を残した。オフの11月6日にFAとなった[23]

2023年1月18日に現役引退を表明した[24]

投球スタイル

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基本的に平均約145km/hのフォーシーム、同球速のツーシームに、140km/h台のスライダーを主体としたピッチングをする。他には、約134km/hほどのチェンジアップ、約125km/hのカーブ、約145km/hのカッターも投げる。

家族

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2012年5月22日、妻のマリアとの間に第一子となる女児アデリーンが誕生。翌2013年12月には次女エルウィズ・スーザンが生まれている[25]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2012 NYY 33 11 0 0 0 4 4 0 2 .500 414 99.2 81 14 38 2 6 96 2 2 38 37 3.34 1.19
2013 22 12 0 0 0 6 5 0 1 .545 376 86.2 88 8 35 1 5 79 2 0 50 48 4.98 1.42
2014 32 17 1 0 0 5 5 1 5 .500 497 113.0 115 13 46 2 7 92 2 1 62 55 4.38 1.43
2015 MIA 23 19 0 0 0 4 8 0 0 .333 482 112.0 119 11 33 0 4 77 2 0 59 56 4.50 1.36
2016 64 5 0 0 0 7 6 4 25 .538 352 86.2 61 6 38 6 2 114 0 1 23 22 2.28 1.14
2017 44 0 0 0 0 2 4 0 18 .333 197 47.0 42 5 21 3 0 51 0 0 20 18 3.45 1.34
SEA 10 0 0 0 0 2 1 0 3 .667 41 8.2 9 0 5 0 1 11 0 0 3 3 3.12 1.62
'17計 54 0 0 0 0 4 5 0 21 .444 238 55.2 51 5 26 3 1 62 0 0 23 21 3.40 1.38
2019 TOR 17 1 0 0 0 0 0 0 4 ---- 71 17.1 14 3 7 1 1 18 1 0 7 7 3.63 1.21
CHC 24 0 0 0 0 2 1 1 1 .667 76 17.0 17 2 10 0 0 18 2 0 7 6 3.18 1.59
'19計 41 1 0 0 0 2 1 1 5 .667 147 34.1 31 5 17 1 1 36 3 0 14 13 3.41 1.40
2020 MIL 12 0 0 0 0 2 3 0 4 .400 48 13.0 7 2 2 0 1 20 1 0 5 4 2.77 0.69
PHI 10 0 0 0 0 0 1 0 2 .000 37 7.2 12 5 3 0 0 11 0 0 11 11 12.91 1.96
'20計 22 0 0 0 0 2 4 0 6 .333 85 20.2 19 7 5 0 1 31 1 0 16 15 6.53 1.16
2021 TOR 11 1 0 0 0 0 0 0 5 ---- 42 10.1 8 0 4 0 1 15 0 0 2 1 0.87 1.16
2022 65 1 0 0 0 0 2 1 9 .000 272 63.2 52 2 31 0 4 64 3 0 22 20 2.83 1.30
MLB:10年 367 67 1 0 0 34 40 7 79 .459 2905 682.2 625 71 273 15 32 666 15 4 309 288 3.80 1.32
  • 2022年度シーズン終了時

年度別守備成績

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投手(P)












2012 NYY 33 4 10 3 0 .824
2013 22 13 9 1 2 .957
2014 32 10 18 0 2 1.000
2015 MIA 23 4 19 1 2 .958
2016 64 4 12 3 2 .842
2017 44 2 3 0 0 1.000
SEA 10 3 0 0 0 1.000
'17計 54 5 3 0 0 1.000
2019 TOR 17 0 0 0 0 ----
CHC 24 0 1 0 0 1.000
'19計 41 0 1 0 0 1.000
2020 MIL 12 2 0 0 0 1.000
PHI 10 2 0 0 0 1.000
'20計 22 4 0 0 0 1.000
2021 TOR 11 0 0 0 0
2022 65 1 6 0 0 1.000
MLB 367 45 78 8 8 .939
  • 2022年度シーズン終了時

背番号

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  • 41(2012年 - 2015年、2020年 - 同年8月30日)
  • 35(2016年 - 2017年7月19日、2019年 - 同年7月29日、2021年 - 2022年)
  • 46(2017年7月20日 - 同年終了)
  • 37(2019年8月1日 - 同年終了)
  • 31(2020年9月2日 - 同年終了)

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ M's Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月1日閲覧
  2. ^ http://www.nj.com/mercer/index.ssf/2010/06/thunder_to_send_4_to_all-star.html
  3. ^ "Yankees name INF Eduardo Nunez and RHP David Phelps winners of the 2010 Kevin Lawn "Player of the Year" and "Pitcher of the Year" Awards". MLB.com (Press release) (英語). 25 February 2011. 2013年12月28日閲覧
  4. ^ Anthony DiComo (2011年11月18日). “Yankees add five players to 40-man roster” (英語). MLB.com. 2017年7月21日閲覧。
  5. ^ Matt Ehalt (2013年7月6日). “Yankees put David Phelps on DL” (英語). ESPN. 2013年12月28日閲覧。
  6. ^ Yankees transfer David Phelps to 60-day DL” (英語). YARDBARKER (2013年8月15日). 2013年12月28日閲覧。
  7. ^ Bryan Hoch (2013年9月14日). “Phelps reinstated from DL to bolster bullpen” (英語). MLB.com. 2017年7月21日閲覧。
  8. ^ Jake Kring-Schreifels (2014年8月5日). “Phelps to DL; Yanks consider rotation options” (英語). MLB.com. 2014年8月5日閲覧。
  9. ^ Bryan Hoch (2014年9月13日). “Yankees activate Phelps from disabled list/ Right-hander will pitch in relief for remainder of season” (英語). MLB.com. 2014年10月10日閲覧。
  10. ^ "Marlins and Yankees complete five-player trade". MLB.com (Press release) (英語). 19 December 2014. 2014年12月20日閲覧
  11. ^ Joe Frisaro (2017年7月20日). “Marlins get four prospects for Phelps” (英語). MLB.com. 2017年7月21日閲覧。
  12. ^ "Phelps to undergo Tommy John, out for year". MLB.com (Press release) (英語). 21 March 2018. 2018年4月17日閲覧
  13. ^ a b c MLB公式プロフィール参照。2022年1月3日閲覧。
  14. ^ Gregor Chisholm (2019年1月12日). “Blue Jays ink Phelps to 1-year, $2.5 million deal” (英語). MLB.com. 2019年1月15日閲覧。
  15. ^ Alexis Brudnicki (2019年7月30日). “Blue Jays deal Phelps to Cubs for RHP Hatch” (英語). MLB.com. 2019年7月31日閲覧。
  16. ^ Phelps, Brewers agree on 1-year deal” (英語). MLB.com. 2020年2月1日閲覧。
  17. ^ Steve Adams (2020年9月18日). “Phillies, Brewers Complete David Phelps Trade; Brewers Release Jake Faria” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年9月20日閲覧。
  18. ^ Phillies acquire David Phelps from Brewers” (英語). MLB.com. 2020年9月1日閲覧。
  19. ^ Manny Randhawa and Paul Casella (2020年11月16日). “2020-21 free agents, position by position” (英語). MLB.com. 2020年11月19日閲覧。
  20. ^ Blue Jays To Sign David Phelps (Again)” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年2月12日閲覧。
  21. ^ Keegan Matheson (May 7, 2021). “Phelps becomes latest Blue Jay to land on IL” (英語). MLB.com. May 8, 2021閲覧。
  22. ^ Steve Adams and Tim Dierkes (2021年11月29日). “Blue Jays Sign Seven Players To Minor League Deals” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年1月3日閲覧。
  23. ^ 131 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). mlbplayers.com (November 6, 2022). December 7, 2022閲覧。
  24. ^ David Phelps Announces Retirement” (英語). MLB Trade Rumors (2022年1月18日). 2023年1月19日閲覧。
  25. ^ http://www.lohud.com/article/20120404/SPORTS/304040107/Yankees-Minor-league-trio-hunt-long-relief-spot-roster

関連項目

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外部リンク

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