曾根博義
表示
曾根 博義(そね ひろよし、1940年(昭和15年)2月3日 - 2016年(平成28年)6月19日[1])は、日本近代文学研究者・文芸評論家。日本大学名誉教授。日本近代文学館常務理事などを務めた。日本近代文学者として、伊藤整や井上靖、福永武彦らを研究、全集編集などを担当した。静岡県出身。
略歴・人物
[編集]1958年(昭和33年)、静岡県立静岡高等学校卒業[2]。1963年(昭和38年)、東京大学経済学部卒業。二年間サラリーマンをした後、1966年(昭和41年)に『伊藤整の方法』が群像新人文学賞評論部門の優秀作に選ばれる。以後『群像』などに文藝評論を書き、日本大学芸術学部非常勤講師を経て、1972年(昭和47年)より、同文理学部専任講師などを経て日本大学文理学部国文学科教授[3]。2010年(平成22年)定年退任、名誉教授。『伝記伊藤整』は堅牢な実証的伝記で伊藤整研究の基礎文献である。また「雑誌の発売日」(『國文學』1988年6月)は、近代文学研究者必携の論文である。
教え子に吉本ばなながおり、『キッチン』福武文庫版の解説を担当した。
2016年6月19日に間質性肺炎のため死去[4]。76歳没。
著書
[編集]編著
[編集]- 伊藤整『小説の方法』筑摩書房(筑摩叢書)1989。注解
- 『未刊行著作集12 伊藤整』白地社 1994
- 『新文学研究』解説・総目次・索引 大空社 1994
- 『伊藤整 新潮日本文学アルバム66』新潮社 1995。評伝解説
- 『井上靖 詩と物語の饗宴』「国文学解釈と鑑賞」別冊 至文堂 1996
- 『山下三郎四篇』EDI叢書 2001
- 『編年体大正文学全集 第12巻 大正12年』ゆまに書房 2002
- 『日本文芸史 表現の流れ 第7巻 現代Ⅰ』吉田熈生・鈴木貞美共編、河出書房新社 2005
- 小林多喜二『老いた体操教師』講談社文芸文庫 2007
- 『文藝時評大系 昭和篇』Ⅱ・全13巻、Ⅲ・全12巻、ゆまに書房 2008-2009
- 『文藝時評大系 昭和篇Ⅲ 別巻 総索引』宗像和重共編、ゆまに書房 2010
参考
[編集]- 文藝年鑑2007
脚注
[編集]- ^ “曾根 博義 - Webcat Plus”. webcatplus.nii.ac.jp. 2022年12月24日閲覧。
- ^ 『静中・静高同窓会会員名簿』平成15年度(125周年)版 146頁。
- ^ researchmap 曽根博義
- ^ 【訃報】曾根博義氏=元日本大教授 読売新聞 2016年6月21日[リンク切れ]