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海に降る

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
海に降る
著者 朱野帰子
イラスト 塩田雅紀(単行本)
ただりえこ(文庫本)[1][2]
発行日 2012年1月15日
発行元 幻冬舎
ジャンル 冒険小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判
ページ数 330
公式サイト www.gentosha.co.jp
コード ISBN 978-4-34-402117-4
ISBN 978-4-34-442385-5文庫本
ウィキポータル 文学
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海に降る』(うみにふる)は、朱野帰子冒険小説幻冬舎から2012年1月11日単行本が書き下ろし小説として刊行、2015年7月21日幻冬舎文庫が刊行された。2016年には、JTの公式WEBサイト「ちょっと一服ひろば」で、番外編「もっと深いところへ」(全5話)が公開された[3]

2012年NHK-FM青春アドベンチャー」でラジオドラマ化、2013年にNHK-FM「特集オーディオドラマ」でスピンオフ特番「星を掘れ!」が放送された。

2015年WOWOWでテレビドラマ化された[4]

あらすじ

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海洋研究開発機構(JAMSTEC)の有人潜水調査船「しんかい6500」運航チームに所属する天谷深雪は、女性初のパイロット訓練生。父の北里厚志は「しんかい6500」の建造に関わった技術開発者であったが、深雪が幼い頃に両親は離婚。アメリカで再婚した厚志に深雪は何度も手紙を送るも、返事が来ることは一度もなかった。深雪は寂しさを感じていたが、「世界で一番深い海に行く船を造る」と約束した厚志を信じ、業務に勤しむ日々を送っていた。

そんなある日、深雪の前に小学生・北里陽生が突然現れる。陽生は厚志と再婚相手の息子だった。陽生の「パパ、もう日本に帰ってこないよ」という言葉に動揺した深雪は、コパイロットの昇格をかけた訓練潜航中に閉所恐怖症を発症してしまう。当然、昇格の話は白紙に。閉所恐怖症が完全に治癒するまで、「しんかい6500」への乗船は禁止されてしまう。

傷心の深雪は運航チームの飲み会で、広報課に入ったばかりの新人・高峰浩二と初めて顔を合わせる。高峰は広報課の身でありながら「しんかい6500」で深海に潜りたいと力強く語り、深雪は激怒する。実は高峰の父は深海生物学者で、一度だけ深海で目撃した未確認深海生物〈白い糸〉を長年探し続けたが見つからず、防波堤から海に落ちて亡くなっていた。高峰は父の夢を叶えるために、JAMSTECに入所したのだった。

深雪はしばらく高峰と組んで仕事をすることを命じられる。陽生と高峰に振り回されながら、深雪は自分が何のために深海に潜るのかについてもう一度考えていく。

登場人物

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天谷深雪(あまがい みゆき)
JAMSTECの「しんかい6500」運航チームに所属する女性パイロット訓練生。小学生の頃に両親が離婚し、母親に引き取られ、苗字が「北里」から今の姓に変わった。その母も4年前に他界している。運航チームの紅一点でありながら物怖じせず、負けず嫌いな性格。酒癖が悪い。
高峰浩二(たかみね こうじ)
JAMSTECの広報課の新人職員。父・秋一の遺志を受け継ぎ、未確認深海生物〈白い糸〉を探している。番外編「もっと深いところへ」の主人公。
北里陽生(きたざと はるき)
小学4年生。北里厚志と真理子の息子で、深雪の異母弟にあたる。真理子とアメリカから一時帰国していて、深雪の家に居候することになる。
北里厚志(きたざと あつし)
深雪の父。「しんかい6500」の開発者。離婚後はアメリカに渡り、真理子と再婚して陽生をもうけた。現在は一人アメリカに残り、ウッズホール海洋研究所で働いている。
北里真理子(きたざと まりこ)
厚志の再婚相手。鎌倉に住む母親(陽生の祖母)の看病で疲労している。
多岐隆司(たき りゅうじ)
JAMSTECの「しんかい6500」運航チームの司令。
神尾宏(かみお ひろし)
JAMSTECの「しんかい6500」運航チームに所属する潜航長。
正田眞美(しょうだ まみ)
JAMSTECの広報課職員。深雪の同期。
目山優(めやま ゆう)
海洋・極限環境生物圏領域のプログラムディレクター。
皆川彰平(みながわ しょうへい)
JAMSTECの理事。厚志と親しく、深雪のことも子どもの頃からよく知っている。深雪を「ちゃん」づけで呼ぶ。

ラジオドラマ

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海に降る
NHK-FM青春アドベンチャー」にて、2012年11月19日から11月23日までと11月26日から11月30日までに、全10回が放送された[5][6]
星を掘れ!
『海に降る』のスピンオフ特番。NHK-FM「特集オーディオドラマ」にて、2013年7月27日に放送された[7][8]

テレビドラマ

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海に降る
ジャンル テレビドラマ
原作 朱野帰子
『海に降る』
脚本 徳永友一
山浦雅大
三浦駿斗
浅野敦也
監督 山本剛義
出演者 有村架純
井上芳雄
板谷由夏
筒井道隆
高橋和也
石田卓也
水澤紳吾
飯田基祐
時任三郎
西岡德馬
平泉成
竹中直人
原田知世
遠藤憲一
製作
プロデューサー 岡野真紀子
浅野敦也
製作 WOWOW
ドリマックス・テレビジョン
放送
放送チャンネルWOWOWプライム
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間2015年10月10日 - 11月14日
放送時間土曜 22:00 - 23:00
放送枠連続ドラマW
放送分60分
回数6
公式サイト

特記事項:
初回はノンスクランブル放送。
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WOWOWの「連続ドラマW 土曜オリジナルドラマ」枠にて、2015年10月10日から11月14日まで放送された。全6話[9]。主演は有村架純[10]。JAMSTECが全面協力している[11]

キャスト

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スタッフ

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放送日程

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各話 放送日 脚本
第一話 10月10日 徳永友一
第二話 10月17日 山浦雅大
浅野敦也
第三話 10月24日 徳永友一
第四話 10月31日 三浦駿斗
第五話 11月07日 山浦雅大
浅野敦也
最終話 11月14日 徳永友一
WOWOW 連続ドラマW 土曜オリジナルドラマ枠
前番組 番組名 次番組
煙霞 -Gold Rush-
(2015年7月18日 - 8月2日)
海に降る
(2015年10月10日 - 11月14日)
5人のジュンコ
(2015年11月21日 - 12月19日)

脚注

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  1. ^ 朱野帰子 [@kaerukoakeno] (2019年8月5日). "数日前、理事長の交代が発表されたJAMSTC。この研究所を舞台にした小説『海に降る』が、新しいカバーで重版されます。装画はただりえこさんに描いていただきました。前の大震災直後の日本を舞台に、普通の会社員だった高峰が、パイロットの深雪とともに深海への道を探します。ぜひ夏休みのお供に". X(旧Twitter)より2020年7月5日閲覧
  2. ^ キャンバス日誌、『海に降る』朱野帰子さん編。” (2019年8月19日). 2020年7月5日閲覧。
  3. ^ “有村架純主演ドラマ『海に降る』のスピンオフ。仕事をする人すべてに贈りたい胸熱小説”. ダヴィンチニュース. (2016年1月6日). https://ddnavi.com/news/277536/a/ 2019年2月6日閲覧。 
  4. ^ “有村架純、連ドラ初主演で女を意識することをやめた”. シネマトゥデイ. (2015年7月31日). https://www.cinematoday.jp/news/N0075266 2018年11月21日閲覧。 
  5. ^ 青春アドベンチャー 2012年 放送済みの作品 : NHKオーディオドラマ”. NHK. 2019年3月10日閲覧。
  6. ^ 「JAMSTECメールマガジン」No.341 (12/11/12)”. 海洋研究開発機構. 2019年2月6日閲覧。
  7. ^ 星を掘れ!|NHK オーディオドラマ”. NHK. 2019年2月6日閲覧。
  8. ^ 「JAMSTECメールマガジン」No.357 (13/07/10)”. 海洋研究開発機構. 2019年2月6日閲覧。
  9. ^ “有村架純、ノーメイク、ボサボサ髪で臨んだ初の連ドラ主演作に手応え!”. シネマカフェ (イード). (2015年7月31日). https://www.cinemacafe.net/article/2015/07/31/33099.html 2018年11月21日閲覧。 
  10. ^ “有村架純、連ドラ初主演に「身が引き締まる」 "深海"に臨むパイロット役”. シネマカフェ (イード). (2015年7月3日). https://www.cinemacafe.net/article/2015/07/03/32379.html 2018年11月21日閲覧。 
  11. ^ “有人潜水調査船「しんかい6500」完成25周年記念”. 海洋研究開発機構. (2015年7月3日). https://www.jamstec.go.jp/shinkai6500/25th/drama/ 2019年2月6日閲覧。 
  12. ^ “井上芳雄:“ミュージカル界のプリンス”有村架純主演ドラマに出演”. まんたんウェブ (MANTAN). (2015年7月6日). https://mantan-web.jp/article/20150706dog00m200030000c.html 2018年11月21日閲覧。 
  13. ^ “板谷由夏:時任三郎、原田知世らと有村架純主演ドラマに出演”. まんたんウェブ (MANTAN). (2015年7月21日). https://mantan-web.jp/article/20150720dog00m200029000c.html 2018年11月21日閲覧。 

外部リンク

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