黒酢
表示
黒酢(くろず)は、穀物を原料とする醸造酢の一種。黒色を呈するのが特徴である。ただし、日本の黒酢と中国の黒酢には原材料に違いがある[1]。つぼ酢[1]、米黒酢[1]ともいう。
伝統的な製法では、野天に並べた陶製の壺(つぼ)を使って糖化、アルコール発酵、酢酸発酵させて醸造する[1]。
日本の黒酢
[編集]日本では1975年に鹿児島県姶良郡福山町(現在は霧島市福山町)の坂元醸造株式会社会長の坂元昭夫が壺つくりの米酢を「くろず(黒酢)」と命名して全国販売したことが最初である[要出典]。
含有されているクエン酸が疲労回復、アミノ酸がダイエットに効用があるとされ、健康食品の一つとしてブームを呼び、大々的に様々な商品が開発され発売されている。
効果については各社で実証実験などを実施しているようだ。ただし、過剰摂取は健康に被害をもたらす恐れもあり得る[2]。
中国の黒酢
[編集]中国産のものにはコーリャンや大麦なども使われており、日本では「香酢」と呼ぶことが多い[1]。
栄養価
[編集]必須アミノ酸を多く含む。
自然発症高血圧ラットに黒酢エキスを強制経口投与したところ、血圧は投与量に依存して有意に降下したとの報告がある[3]。なお、食酢の摂取でも血圧上昇抑制効果が認められた。この効果は、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の穏やかな抑制によるものであった[4]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f “17)調味料及び香辛料類”. 文部科学省. 2020年4月16日閲覧。
- ^ 黒酢 - 素材情報データベース<有効性情報>(国立健康・栄養研究所)
- ^ 西川泰ほか、高血圧自然発症ラットにおける黒酢エキスの抗高血圧作用、日本食品科学工学会誌 Vol.48(2001年)No.1 P.73-75, doi:10.3136/nskkk.48.73
- ^ 多山賢二、生活習慣病に及ぼす食酢の効果、日本醸造協会誌 Vol.97(2002年)No.10 P.693-699,doi:10.6013/jbrewsocjapan1988.97.693
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 黒酢 - 素材情報データベース<有効性情報>(国立健康・栄養研究所)