The gardens
The gardens(ガーデンズ)は、伊秩弘将がプロデュースしていた、ボーカルJunkoを中心とした音楽プロジェクト。所属レコード会社はトイズファクトリー。事実上解散している。
概要
[編集]伊秩弘将が総合プロデュースするプロジェクトとして発足し、1997年にCDデビューした。メンバーは、ボーカルJunko(大塚純子)のみだが、実質的にはJunko、伊秩、編曲家・田辺恵二の3人を中心としたプロジェクトだった。SPEEDのようなダンス音楽ではない、爽やかなポップスを目指した。CM曲やテレビ番組タイアップを多く手がけ、一時はコンスタントに新曲発表を重ねたが、Junkoの実業家男性との結婚を機に解散。Junkoは引退(Junkoと関西でレギュラー・ラジオ番組を持っていた石田靖が、ラジオ番組「恋商店」でJunkoを匂わせる形で発言)。
「フジテレビ系ドラマ「恋はあせらず」オリジナルサウントトラック」(1998年)歌詞カードに書かれていた説明では「自由な発想を優先するプロジェクト方式でナチュラル&カジュアルなサウンド感を生み出す。伊秩弘将が立ち上げたガーデンズには、原点回帰(名前の由来は、誰もが心の中に持っているPureなところ、昔見たような風景、におい・・・などを街の生活の中で、ふと足を止めて想い起こしてほしい場所)、いろいろ旅しても、戻って来られる場所(庭)という彼自身のホームグランドな意味が込められている」。
田辺恵二の回想によると、ガーデンズの楽曲制作は『伊秩さんとの打ち合わせはカセットにふき込んだ激しいピアノとロックテイストの伊秩さんの仮歌のデモを一回聞いて「いつものKG(引用者注:恵二)の感じで!」でおしまい、まあ音にしなきゃわからないのでまずはアレンジデモを仕上げるのです、90年代後半なのでソフトシンセがあるわけではないのですべてのパートをハードウェアシンセをミキサーにまとめてDATに録音して聞かせるわけです、そこでフィードバックを聞いて修正する感じだったと記憶しています』。制作において、田辺は初めてPro Toolsを導入した。田辺は「ポップなメロディにわりとハードロック的な変な言い方するとボーカルJUNKOの歌声をかき消すようなサウンドをぶつけっていった」「90年当時といえば歌声に合わせたアレンジはセオリーでしたし、万が一ぶつけていくようなサウンド場合はミックス時に歌のバランスがめちゃデカいというのが常識でしたのでガーデンズのようなサウンドは珍しかった」。アレンジでは、田辺が「US(引用者注:アメリカ)よりUK(引用者注:イギリス)サウンドが好き」ということで、レッド・ツェッペリンを参考とすることが多かったようだ。セールスについては「90年終わりのCD爆売れ状態の音楽業界というタイミングにデビューアルバム30万枚程度では話題にもならなかったのは残念で仕方がないです。」「もう一つ悔いがあるとしたらせめて一回でもライブやりたかったというのはあります」[1]。
ディスコグラフィ
[編集]シングル
[編集]発売日 | タイトル | 規格品番 | 収録曲 | 備考 | |
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1st | 1997年6月4日 | Future's Memories / Bye Bye Blue | TFDC-28067 |
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※テレビ朝日系ウイークエンドドラマ「いとしの未来ちゃん」主題歌[2] 花王「ロリエ」CMソング ジャケットデザインがピート・モンドリアンの作品「赤・青・黄のコンポジション」を模したデザインとなっている。 オリコン最高30位、登場回数7回 |
2nd | 1997年9月10日 | Love & Pain | TFDC-28071 |
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「アステル東京」CMソング オリコン最高28位、登場回数5回 |
3rd | 1997年12月3日 | Eternal | TFDC-28077 |
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オリコン最高30位、登場回数7回 |
4th | 1998年6月3日 | BELIEVE | TFDC-28084 |
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※フジテレビ系テレビドラマ「恋はあせらず」挿入歌[3]。 2001年に「愛してる (高橋克典 with 仲間由紀恵の曲)」としてカバーされた[4]。 オリコン最高29位、登場回数8回 |
5th | 1998年9月30日 | Sweet Sweet Memories | TFDC-28089 |
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2曲とも、フジテレビ系テレビドラマ「恋はあせらず」挿入歌[3]。 ※花王「ロリエ」CMソング オリコン最高34位、登場回数3回 |
6th | 1999年1月27日 | 愛のうた | TFDC-28098 |
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フジテレビ系「オン&オフ 〜LUCi's Style〜」イメージソング オリコン最高30位 |
7th | 1999年5月12日 | 約束の場所へ | TFCC-87030 |
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TBS系列テレビドラマ「L×I×V×E」挿入歌 オリコン最高30位、登場回数8回 |
8th | 1999年8月4日 | エンドレスサマー | TFCC-87034 |
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TBS系月曜ドラマスペシャル「同窓会へようこそ〜遅すぎた夏の帰郷〜」主題歌 オリコン最高44位、登場回数3回 |
9th | 1999年11月7日 | BE WITH YOUR LOVE | TFCC-87043 |
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フジテレビ系テレビドラマ「賭事女王 GANBLE♥QUEEN」主題歌 オリコン最高40位 |
アルバム
[編集]発売日 | タイトル | 規格品番 | 収録曲 | 備考 | |
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1st | 1998年11月6日 | A place in the Sun | TFCC-88129 |
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オリコン最高3位、登場回数7回 |
ベスト | 2000年3月15日 | HORIZON millennium album & singles | TFCC-88156/88157 |
ディスク1
ディスク2
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CD2枚組 オリコン最高10位、登場回数5回 |
参加サウンドトラックアルバム
[編集]発売日 | タイトル | 規格品番 | 収録曲 | 備考 | |
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1998年6月3日 | フジテレビ系ドラマ「恋はあせらず」オリジナルサウントトラック | TFCC-88122 |
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1999年5月12日 | TBSドラマ「L×I×V×E」オリジナルサウンドトラック | TFCC-88140 |
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脚注
[編集]- ^ 【㊗️】The gardensサブスク&MV解禁田辺恵二note、2023年11月27日
- ^ ドラマのエンディングで流れていたバージョンでは、1番ではリズムビートが無いなど、CDとは異なるアレンジだった。ニコニコ動画「いとしの未来ちゃんED2022年4月2日閲覧。
- ^ a b 同ドラマ内では、英語詞ver.がBGMとして使用されていた
- ^ こちらの楽曲の歌詞は、秋元康が、ほぼ全面的に書き換えており、ある意味「別曲」といえる
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- ガーデンズ - CDJournal
- THE GARDENS - オリコン芸能人事典
- “ガーデンズ DISCOGRAPHY”. TOY'S FACTORY. 2003年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月5日閲覧。