(写真:AP/アフロ)

 米アマゾン・ドット・コムは2025年1月下旬、傘下の高質スーパーマーケットチェーン「Whole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)」のCEO(最高経営責任者)であるジェイソン・ビューチェル氏を食料品事業を統括する役職に任命したと発表した

ビューチェル氏、多様な小売事業を指揮

 同社の小売事業「ワールドワイド・アマゾン・ストア(旧ワールドワイド・コンシューマー)」のCEOであるダグ・ヘリントン氏が従業員宛てのメモで説明した。ビューチェル氏は食料品事業「ワールドワイド・グロッサリー・ストア」を率いることになった。この事業はヘリントン氏率いる小売事業の下部組織である。ビューチェル氏はヘリントン氏の直属の部下となり、世界中の同社食品事業の戦略に深く関わることになる。

 ビューチェル氏は引き続きWhole Foodsの指揮も執り、これまで以上に広範な責任を担うという。アマゾンは2017年に同スーパーを137億ドル(当時の為替レートで約1兆5000億円)で買収し、傘下に収めた。

 ビューチェル氏は2022年、Whole Foodsの共同創業者で、当時のCEOだったジョン・マッキー氏が退任した後、同スーパーのCEOに就任した。今後はWhole Foodsだけでなく、アマゾンのより広範な食料品事業を統括する。これには、直営のスーパー「Amazon Fresh(アマゾン・フレッシュ)」や自動決済のコンビニエンスストア「Amazon Go(アマゾン・ゴー)」、オンライン食料品サービスなどが含まれる。

 「2022年に単一組織であるワールドワイド・グロッサリー・ストアを設立して以来、私たちは、幅広い物流ネットワーク全体で、膨大な品ぞろえの食料品を統合し、プライム会員の顧客にとってよりシームレスな体験を作り出すための取り組みを進めてきた。この取り組みは、新たなリーダーシップの下で今後も継続される」とヘリントン氏はメモの中で述べた。