帯広降雪124センチ過去最多 除雪追い付かず、交通機関も乱れ
日本海上の低気圧が4日未明にかけて急速に発達し北海道に接近した影響で、十勝管内は3日夜から強い雪が降り続け、4日午前10時までの24時間降雪量は帯広で124センチなど各地で統計開始以降最多のドカ雪となった。各地の道路は除雪が追い付かず、市民生活を直撃。公共交通機関も運休が相次いでいる。帯広測候所は十勝全域に大雪警報を発令、湿り雪による電線への着雪や雪崩に注意を呼び掛けている。(14、15面に関連記事)
各地の同時点までの24時間降雪量は、本別109センチ、芽室107センチ、浦幌93センチ、帯広泉(とかち帯広空港)77センチで、いずれも統計開始以降最多だった
帯広市は4日午前0時から255台の除雪車両全てを出動させた。幹線道路は同6時半ごろまでに一部路線を残して終了。車両が最低限通れる幅は確保できたが、全ての間口処理を終えることはできなかった。予報を上回る積雪と立ち往生した車両の影響で、生活道路は思うように作業が進んでいない。市は同日午後8時から市道全線の2巡目の除雪を行う予定。
道道は3日午後10時に除雪を開始。各路線3回実施し、一部は4回目の除雪を継続中。帯広市街地の車道は一般車両の通行が始まったため4日午前7時で一時中断した。郊外の車道と管内全域の歩道は作業を継続している。
国道は274号(日勝峠)、38号(狩勝峠)、236号(野塚峠)、273号(三国峠)がいずれも3日午後10時から、交通障害や雪崩の恐れがあるとして通行止めとなり、4日午前11時現在も継続している。高速道路は4日午前10時現在、道東自動車道の夕張インターチェンジ(IC)-足寄IC間が両方向で通行止め。
公共交通機関は4日、管内の路線バスが全線で終日運休。帯広駅発着の列車も全て運休となった。特急おおぞら・とかちは少なくとも5日午前中まで運休の見込み。とかち帯広空港発着の空の便も4日、全便の欠航が決まっている。
小中学校・義務教育学校は、陸別町を除く18市町村で全て休校。医療機関でも診察制限の対応を取るなど、影響は広範囲にわたる。
十勝総合振興局は4日午前8時45分、災害対策十勝地方連絡本部を設置し、情報収集に当たっている。