概要
バーチャルYouTuberはその発展と共に、生身のYouTuberとは違い、「OPENREC.tv」「SHOWROOM」「Twitter」「FANBOX」など、YouTubeという特定のプラットフォームを主軸としない活動も早くから目立った。
また、既存プラットフォームだけでなく、各社がVTuber専用の配信サービスなどを開発。そういった流れから「バーチャルYouTuber」という呼称から、略称を兼ねたVTuberという言葉が好んで使われる傾向にある。
VTuberごとに自身をどう表現するかは多様性があり、バーチャルシンガー、バーチャルライバー、バーチャルゲーマーなど多岐に渡っている。
いわゆる「ふつうのYouTuber」と最も違う点は、配信者が2Dか3DCGのオリジナルアバターを使用する点。アニメ調のかわいい女の子キャラクターが顕著だが、げんげんのように筋骨隆々の男性バーチャルYouTuberも存在する。
アバターにモーションキャプチャや、リップシンクなどの技術を使用するバーチャルYouTuberが多く、演者の動きをトレースし、不思議なリアリティを感じさせる点も特徴に挙げられている。
前出のキズナアイの他、黎明期に人気を博したミライアカリ、電脳少女シロ、輝夜月、ねこますの4名を合わせて「バーチャルYouTuber四天王」と呼ばれた。
活動内容
VTuberの活動は、リアルタイムでの配信や事前に制作した動画を公開することによって行われる。彼らはゲーム実況、歌ってみた、トークショー、バラエティ番組、ライブ配信など、多岐にわたるコンテンツを提供する。
VTuberはキャラクターデザインや世界観を大切にし、ファンとの結びつきを強化するために様々なイベントや企画を展開する。
バーチャルYouTuberならではの特徴
企業で運営される多くはモーションと声を担当する声優が存在し、実在する人間の声を当てて配信しているが、運営チームや声優の詳細が伏せられているケースが多い。
また、モーションも担当するため声優という呼び方は文化的にふさわしくないとされ、「魂」などと表現されることもある。
VTuberの魅力は、リアルな姿を持たずにファンタジーの世界観や個性的なキャラクターを表現できる点にある。彼らは独自の愛称やファンクラブを持ち、ファンとのコミュニティの構築を最優先に活動を行う。また、プライバシーの保護や身元の隠蔽を目的として活動することもあり、キャラクターとしての活動に集中するのが一般的である。
IT/IPビジネスとしてのバーチャルYouTuber
VTuberは、YouTube再生による広告収益、生配信によるスーパーチャット(投げ銭)による収益、キャラクターIPを利用してのグッズ販売や版権収益、
他企業からのタイアップ収益などで売り上げを立てている。
ブーム初期は多くのメディアや識者から注目され、大企業や投資家による大規模な投資も行われた。
課題と批判
企業他、学生サークルや有志の集まりに至るまで、一般のYouTuberと同じように様々な層が参入しているが、ある程度の3DCGのリテラシーや機材が求められるため、一般のYouTuberより参入障壁や運営コストは高いと思われている。
2020年、キズナアイを要するActiv8株式会社の2019年8月期決算が6億7500万円の最終赤字と明かされたことも大きな話題となった。
なお、2ちゃんねる創始者のひろゆき氏は「カワイイが作れるので外見面のアドバンテージも取りにくく競争が激しい」「やってることは普通のYouTuberと一緒なんだけど、あのグラフィックの中でしかできないから、飯を食う、スポーツ、商品紹介みたいなことはできない」「VTuber始めたからって突然面白くなるわけじゃない」と、考えもなしに参入する企業に対して、ビジネス面での批判的な見解を示している。
代表的なVTuber(バーチャルYouTuber)
VTuberは企業が運営する企業勢と、事務所や企業に所属せずに活動を行う個人や有志によるVTuber個人勢に二分されている。
2024年現在、「にじさんじ」や「ホロライブ」「ぶいすぽっ!」などの大型の事務所に所属している配信者が人気を博している。また、甲賀流忍者!ぽんぽこ、赤見かるびなどの個人勢であっても、独自の活動スタイルによって影響力を獲得するケースもある。
企業勢
- キズナアイ(引退)
- ミライアカリ(引退)
- 輝夜月(引退)
- 電脳少女シロ
- ゲーム部プロジェクト(解散)
- YuNi
- KMNZ
- ばあちゃる
- 花譜
- YUA/藤崎由愛
- Ami Yamato
- 白藤環/鈴木あんず(岩本町芸能社)
- ねむ
- 織田信姫(引退)
- かしこまり
- アズマリム
にじさんじ所属バーチャルYouTuber
ホロライブ所属バーチャルYouTuber
個人勢
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