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今日も、カメラと一緒に

キヤノン「EOS R8」&「NOKTON 40mm F1.2 Aspherical」で“ぶらりご近所歩き旅”

連載「今日も、カメラと一緒に」第11回は、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラ「EOS R8」と、2024年1月19日に発売された、コシナ「フォクトレンダー(Voigtlander)」ブランドのMFレンズ「NOKTON 40mm F1.2 Aspherical」を取り上げます。

本連載に登場するRFマウント用の「フォクトレンダー」レンズは、第8回の「NOKTON 50mm F1 Aspherical」に続く2本目。「50mm F1」と比べるとかなりコンパクトなので、小型・軽量な「EOS R8」との相性はバッチリです。

小型・軽量なフルサイズミラーレス「EOS R8」に、コンパクトな大口径MFレンズ「NOKTON 40mm F1.2 Aspherical」を組み合わせてみました

小型・軽量なフルサイズミラーレス「EOS R8」に、コンパクトな大口径MFレンズ「NOKTON 40mm F1.2 Aspherical」を組み合わせてみました

写真は記憶の宝箱

こんにちは、写真家の金森玲奈です。

この連載では毎回違った相棒カメラとレンズで写真を撮りながら私の写真への想いや写真を通した思い出などをお話しさせてもらっています。今回の相棒は、小さくても写りは一級品の「EOS R8」と「NOKTON 40mm F1.2 Aspherical」の組み合わせです。

「NOKTON 40mm F1.2 Aspherical」は開放絞り値がF1.2の明るさながらコンパクトさが魅力のMFレンズ。RFマウント用はサイズが70.8(最大径)×56.4(全長)mmで、重量が400gです。重量約461g(バッテリー、カードを含む)の「EOS R8」と組み合わせると総重量は約861gで、開放F1.2のシステムとしてはとても軽いと思います。街スナップのお供に最適なこのコンビを肩にかけ、さっそくお散歩に出かけました。

出発前に窓辺で熟睡する次男をパチリEOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.6、1/1000秒、ISO100、+2.3EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

出発前に窓辺で熟睡する次男をパチリ
EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.6、1/1000秒、ISO100、+2.3EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

この連載でも何度か触れていますが、私は写真と出会ってから街を歩くことが増えました。いつもの道もカメラを持って歩いているだけで、ふと目に留まったものを自分の手の中に記録できます。カメラがなければそのまま通り過ぎていつか記憶からこぼれてしまったかもしれない瞬間を残せる写真の存在は、私の人生に彩りをくれたように思います。

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/2500秒、ISO100、+1.7EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/2500秒、ISO100、+1.7EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

大学の後輩が教えてくれた大好きな場所EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/1600秒、ISO100、+1.0EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

大学の後輩が教えてくれた大好きな場所
EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/1600秒、ISO100、+1.0EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.8、1/160秒、ISO100、+1.3EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.8、1/160秒、ISO100、+1.3EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

気持ちのよい風に誘われて、自転車に乗って自宅から数駅先のかつてはサブカルの聖地だった駅へ。最近はすっかり垢抜けてオシャレな街へと変貌しつつあるのに時の流れを感じます。

オシャレなカフェバーでオシャカワいいワンコクッキー付きのクリームソーダをEOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.8、1/60秒、ISO1600、+0.3EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

オシャレなカフェバーでオシャカワいいワンコクッキー付きのクリームソーダを
EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.8、1/60秒、ISO1600、+0.3EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/1000秒、ISO100、+2.0EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/1000秒、ISO100、+2.0EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

帰りに曲がる道をひとつ間違えて住宅街に迷い込んだら、道の先にきれいな藤が咲いているのを発見。写真を撮っているご婦人にあいさつをして一緒に撮らせてもらうことに。藤の花に夢中になっていたら突然「あら、あなたもキヤノンなのね!」とそのご婦人に話しかけられてしばしカメラ談義に花が咲きました。

連載第1回でもお話ししましたが、私は元々超が付くほどの人見知りでしたが、カメラを持っていることで話しかけられたり、自分から人に話しかけたりすることもできるようになって、人生がちょっと豊かになったように思います。

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.8、1/4000秒、+2/3補正、ISO100、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.8、1/4000秒、+2/3補正、ISO100、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

自主的迷子のススメ

カメラを持つようになってからたまにやるようになったのが「自主的迷子」です。といっても、もちろん本当に道に迷いたいわけではないのですが(笑)、普段曲がったことのない角を曲がってみたり、思いつくままにとにかく進んでみたりすることで見知った街の知らない顔を見ることができるのが密かな楽しみだったりします。前述した藤の花のご婦人も、引き返していたら出会えなかったご縁でした。

いつもは通り過ぎていた、人ひとり通れるぐらいの細い道EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/500秒、SO100、+0.3EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

いつもは通り過ぎていた、人ひとり通れるぐらいの細い道
EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/500秒、SO100、+0.3EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

早起きは三文の徳

いつもより少しだけ早く目が覚めたので「EOS R8」&「NOKTON 40mm F1.2 Aspherical」と近所の公園へ。普段はたくさんの子どもたちで賑わっていますが、朝のこの時間はまだ誰もおらず、しばし貸し切り状態を楽しみました。

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.8、1/800秒、ISO100、+1.7EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.8、1/800秒、ISO100、+1.7EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

誰かの忘れ物EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.8、1/800秒、ISO100、+1.7EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

誰かの忘れ物
EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.8、1/800秒、ISO100、+1.7EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

昨日の足跡EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/2500秒、ISO100、+1.3EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

昨日の足跡
EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/2500秒、ISO100、+1.3EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

写真を通して、変化した自分を知る

写真の勉強を始めたばかりのころ、撮ろうと決めた被写体が猫だったこともあり、撮りたい瞬間を逃さないためにAF機能は必要不可欠な存在でした。写真とともに過ごす時間が増えていくなかで、撮りたいものも変わっていき、その変化のなかでいちばん大きく変わったのは、自分の手でピントを合わせるマニュアルフォーカスの楽しさに目覚めたことです。

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/2000秒、ISO100、+3.0EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/2000秒、ISO100、+3.0EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

ピントリングを回して少しずつ撮りたい相手の存在がファインダーやモニターの中で浮かび上がってくるのを見ていると、瞬時にピントの合うオートフォーカスとは違って、ピント合わせの時間も含めて被写体と向き合っている感覚を強く感じるようになりました。

食品サンプルすら美味しそうEOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/200秒、ISO100、+1.7EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

食品サンプルすら美味しそう
EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/200秒、ISO100、+1.7EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

とはいえ、走り回る姪っ子をMFでとらえるのは至難の業……EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F2.8、1/60秒、ISO800、+2.0EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

とはいえ、走り回る姪っ子をMFでとらえるのは至難の業……
EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F2.8、1/60秒、ISO800、+2.0EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

動きモノをとらえるのはさすがに難しい瞬間もありますが、今の私の撮りたいモノにはマニュアルフォーカスのレンズが合っているように感じています。

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/500秒、ISO100、+3.0EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/500秒、ISO100、+3.0EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

いつもの団地。この景色とももうすぐお別れEOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/1000秒、ISO100、+1.7EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

いつもの団地。この景色とももうすぐお別れ
EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/1000秒、ISO100、+1.7EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/4000秒、ISO100、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F1.2、1/4000秒、ISO100、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

最後に

今回は、最近のマイブームになりつつあるマニュアルレンズの醍醐味を堪能させてくれた「NOKTON 40mm F1.2 Aspherical」と、サイズ感がぴったりなフルサイズミラーレス「EOS R8」のコンビで、ぶらりご近所探索を楽しみました。

軽量コンパクトなボディとレンズのおかげで片手撮影もお手のものEOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F2、1/100秒、ISO100、-1.0EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

軽量コンパクトなボディとレンズのおかげで片手撮影もお手のもの
EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F2、1/100秒、ISO100、-1.0EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

開放好きな私の好みにドンピシャなふんわりとしたボケ味だけでなく、片手がふさがっていてもカメラを前後することでピントを合わせられるMFレンズならではの柔軟さに改めて「好きだなぁ」との思いが高まった、「NOKTON 40mm F1.2 Aspherical」たちとの数日間でした。

さて、次の相棒と今度はどこへ行こう。

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F2、1/60秒、ISO1250、+0.3EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

EOS R8、NOKTON 40mm F1.2 Aspherical、F2、1/60秒、ISO1250、+0.3EV、ピクチャースタイル:スタンダード、ホワイトバランス:オート、RAW現像

金森玲奈
Writer
金森玲奈
1979年東京生まれ。写真家。東京工芸大学芸術学部写真学科卒業。東京藝術大学美術学部附属写真センター勤務などを経て2011年からフリーランスとして活動を開始。暮らしの中で記憶からこぼれ落ちていく何気ない日々のカケラを撮り続けている。
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真柄利行(編集部)
Editor
真柄利行(編集部)
フィルム一眼レフから始まったカメラ歴は、はや約30年。価格.comのスタッフとして300製品以上のカメラ・レンズをレビューしてきたカメラ専門家で、特にデジタル一眼カメラに深い造詣とこだわりを持っています。フォトグラファーとしても活動中。パソコンに関する経験も豊富で、パソコン本体だけでなく、Wi-Fiルーターやマウス、キーボードなど周辺機器の記事も手掛けています。
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