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レビュー

加熱式タバコ「グロー・ハイパー」シリーズ用「ラッキー・ストライク」に新レギュラー「スムース」追加!

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(以下、BAT)が展開する加熱式タバコデバイス「グロー・ハイパー」シリーズの専用タバコスティックの中で、1箱400円(税込)の廉価版ラインが「ラッキー・ストライク」シリーズだ。今回は新発売の「ラッキー・ストライク・スムース・タバコ」のレビューと、リニューアルされた「ラッキー・ストライク・リッチ・タバコ」新旧比較をお届けする。

2024年1月に追加された新レギュラー「ラッキー・ストライク・スムース・タバコ・glo hyper 用」(写真左)と、見た目は変わらないが味が変わった「ラッキー・ストライク・リッチ・タバコ・glo hyper 用」(写真右)。各20本入り400円(税込)

2024年1月に追加された新レギュラー「ラッキー・ストライク・スムース・タバコ・glo hyper 用」(写真左)と、見た目は変わらないが味が変わった「ラッキー・ストライク・リッチ・タバコ・glo hyper 用」(写真右)。各20本入り400円(税込)

コスパ最強の「ラッキー・ストライク」がレギュラー味を強化!

アメリカンな味わいの紙巻きタバコとして、米国ではゴールドラッシュの時代から愛され続けてきた「ラッキー・ストライク」。加熱式タバコデバイス「グロー・ハイパー」シリーズ専用スティックでは最安値で、最も気軽に加熱式タバコを味わえる存在として人気だ。

「ラッキー・ストライク」シリーズは、「スムース・タバコ」の追加で、全9種類になり、3分の1がレギュラーとなった。1種類しかレギュラーのない「ネオ」シリーズはともかく、「ケント」もレギュラーは3種類。BATと言えばカプセルメンソールの元祖で、メンソール主体のイメージがあったが、いつの間にかレギュラーの存在感がグンと増していたのに驚く。

潮目が変わったのはやはり2023年12月。新技術「HEATBOOSTテクノロジー」で加熱方式を見直した新デバイス「グロー・ハイパー・プロ」が登場したときだろう。ニオイを抑え、ロースト感が香ばしく感じる「プロ」は、従来のレギュラータイプの味わいを単純によりおいしくすることに成功したのだ。したがって、今回のレギュラー追加とリニューアルは期待度満点である。

新たなレギュラーラインアップ。写真左から従来品「ダーク」、リニューアル品「リッチ」、新製品「スムース」。左から喫味が濃厚な順番と考えて差し支えない

新たなレギュラーラインアップ。写真左から従来品「ダーク」、リニューアル品「リッチ」、新製品「スムース」。左から喫味が濃厚な順番と考えて差し支えない

「ラッキー・ストライク・スムース・タバコ」は酸味系レギュラーの王道を行くクリアなウマさ

パッケージのブルーがいちばん明るいが、正直「リッチ」とは混同しそうな色合い……

パッケージのブルーがいちばん明るいが、正直「リッチ」とは混同しそうな色合い……

スモーキーでロースト感の色濃い苦み系の「ダーク」、それらのクセを少々控えた「リッチ」に対して、酸味を際立たせたクリアな喫味を立たせているのが「ラッキー・ストライク・スムース・タバコ」だ。

パッケージを開けると、白いフィルターから漂うお行儀のよい爽やかなタバコ葉の香りがよい感じだ。ちなみに、2023年12月にリニューアルした「ネオ・テラコッタ」以降は、マスターブレンダーによる厳選たばこ葉を使用しているという。

以下では「グロー・ハイパー」シリーズお得意の2つのモードで味わってみた。

【スタンダード・モード】
クリアなフィールで入ってくる蒸気。それでいて、ニコチンの辛味によるエッジも効いており、スロートキック、蒸気の厚みもしっかりある。「ラッキー」シリーズの中では、ロースト感が最も控えられているレギュラーだ。軽快でありながら後半になるにしたがって、バージニア葉的な旨味が深まっていく。

お行儀がいいのにしっかり吸った感じを得られて、酸味の効いたクリアなタバコ味が好きならとてもウマく感じるはずだ。

[ブースト・モード]
ニコチンの辛味が強調され、喉にビリビリくるようになった。ただ、スタートダッシュが激しすぎるせいか、後半の味抜けが少し早い気もする。やはり、ゆったりと「スタンダード・モード」で楽しむのに適している印象だ。

使用したのは最新機種の「グロー・ハイパー・プロ」

使用したのは最新機種の「グロー・ハイパー・プロ」

「ラッキー・ストライク・リッチ・タバコ」新旧で大きく変わったキャラクターを吸い比べ

写真左が旧「リッチ」で写真右が新「リッチ」。ただフィルムを取り去ると、パッケージはまったく同じだ

写真左が旧「リッチ」で写真右が新「リッチ」。ただフィルムを取り去ると、パッケージはまったく同じだ

旧「リッチ」は、濃厚すぎる「ダーク」のクセをさばいて吸いやすく仕上げた印象があった。

ちなみに、店頭では、「ダーク」と「リッチ」どちらがキツかったっけ? と一瞬考えてしまうほど見分けにくいパッケージのせいで、筆者は1度ならず何度か買い間違えたことがある……。

気を取り直して新旧を吸い比べてみよう。

旧「リッチ」/ウマいけれどクセの強さとニオイが気になる

【スタンダード・モード】
使用したのは「グロー・ハイパー・プロ」なので、旧「リッチ」でも過剰なロースト感は抑えられているのだが、やはりスモーキーさと酸味が後半になるにしたがって目立ってきて、惜しい印象だ。

【ブースト・モード】
新ブレンドの洗練された味わいを知ってしまうと、キンとした酸味とタール風味の味はクセが強く感じてしまう。「プロ」の力で味の交通整理はされて旧デバイスよりは吸いやすいが、「ブースト・モード」はどうしても粗が目立ってしまうようだ。吸い殻のニオイもキツい。

「ダーク」の喫味に少々寄りすぎていた旧「リッチ」

「ダーク」の喫味に少々寄りすぎていた旧「リッチ」

新「リッチ」/生み出したのは極上バランスの紙巻きの味わい

【スタンダード・モード】
「なるほど!」と膝を打ったのが、この新「リッチ」。スモーキーなロースト感や苦味が身上の「ダーク」と、酸味の際立つ「スムース」のバランスを取ったのがこの新「リッチ」だったのだ。新たなブレンドは、苦味と酸味のバランスがお見事。

コーヒーも苦味と酸味が好バランスだと格段においしくなるが、それと同じでこの新「リッチ」もタバコ葉の旨味をベースに、シルキーな蒸気が広がり、苦みでも酸味でもないバランスの取れた味わいになった。旧「リッチ」に比べると格段にニオイが気にならなくなっており、マイルドなタバコ味の王道製品に格上げされている。やわらかなキック感も特徴。

【ブースト・モード】
喫味が強くなるのはよいが、ときに味のバランスにコントラストが出すぎてしまうこともある「ブースト・モード」。新「リッチ」は香ばしさを高めながら、キレが追加されており、一瞬紙巻きかと錯覚する軽いいがらっぽさとヒリッとするニコチン感に驚いた。

タバコ葉の旨味もしっかり出ており、ひと皮むけた印象だ。これは加熱式タバコにおいて最も紙巻きタバコに近いフィールだと思う。ただ「ブースト・モード」なので、喫煙時間が短いのが玉にキズ。

本当は見た目も変えたほうがよかったのでは、と思うくらい大きく進化した新「リッチ」

本当は見た目も変えたほうがよかったのでは、と思うくらい大きく進化した新「リッチ」

ハイコスパでしっかり喫味の「ラッキー・ストライク」の新レギュラー味!

ワンコインで100円のお釣りが来るのは、気軽にタバコを楽しみたい派にとってはかけがえのない魅力だ。「ラッキー・ストライク」シリーズは、そうした庶民のお楽しみ感を加熱式タバコに引き継いでいる希有な存在だ。

それでいて、今回の新製品とリニューアル製品は、紙巻きタバコでは主流のレギュラー味の充実を大きく加速させた。「スムース」ももちろんウマいのだけれど、新「リッチ」は以前とまったく違う洗練された味に変化しているので、かつて苦手だった人も1度試してみる価値があると思う。

刷新していない「ダーク」(写真左)以外は、ホワイト&ブルーのスティックデザインで統一。「リッチ」のインナーの包装紙も白いものに変更されていた

刷新していない「ダーク」(写真左)以外は、ホワイト&ブルーのスティックデザインで統一。「リッチ」のインナーの包装紙も白いものに変更されていた

清水りょういち
Writer
清水りょういち
嗜好品評論家。20年間、情報誌「月刊歌謡曲」編集長を務めた後、Webメディアを中心に執筆活動を開始。現在は買物情報サイト「特選街web」ディレクターとして活動している。「Forbes JAPAN」「ダイヤモンドオンライン」などへの寄稿多数。専門分野はタバコをはじめとする嗜好品、新商品・新技術、シェーバーなど。深い知識と鋭い視点で、商品の魅力や価値をわかりやすく解説する。
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牧野裕幸(編集部)
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牧野裕幸(編集部)
アイテム情報誌「GetNavi」や映像エンタメ情報誌「DVD&Blu-rayでーた」(当時)の編集者を経て「価格.comマガジン」へ。スティック&ロボット掃除機、コーヒーメーカー、扇風機、電動歯ブラシ、電気ケトルなどの白物家電のほか、AV機器や加熱式タバコを担当しています。LOVE, LINKIN PARK.
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