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ジダラキング

冬の電気代問題が解決するかも! 日本古来の防寒服がヒーターを内蔵したら最強だった件

サンコーの電熱半纏「ほかてん」をレビュー

ワタクシゴトで恐縮ですが(基本いつもそうだけど)、この冬、我が家の老猫がちょっと体調を崩しがちになっていまして。いやまあ今日明日危ないって話ではないんだけど、「とにかく冷えがよくない!」ということで。猫のいる部屋は昼夜問わずセラミックヒーターを点けっぱなしにしているんですが……。

正直な話、このままだと、電気代がなかなかショッキングな金額になりそうなんですよね。

てんかん持ちの老猫のため、電気代お高めのセラミックヒーター点けっぱでケア。仕方ないとはいえ、Web検針票を確認したときは「ヒッ」と高い声が出ました

てんかん持ちの老猫のため、電気代お高めのセラミックヒーター点けっぱでケア。仕方ないとはいえ、Web検針票を確認したときは「ヒッ」と高い声が出ました

お金は厳しいけど、かといって猫を寒がらせるわけにもいかないし。じゃあどこを削るかというと、まずは人間の暖房費をケチるのが確実でしょう。

なのでエアコンとかそのあたりの消費電力強めのヤツは極力、稼動させたくないんですが、しかしそれで自分が風邪でも引いたら、それはさすがに本末転倒。フリーランスが休んだら、暖房費も猫のエサ代も稼げませんし。つまり必要なのは、電気代をあまり使わず、それでいて暖かくなれるヤツ。……何かないですかね?

コスパ最強で超暖かい! サンコー「ほかてん」はモコモコ半纏と電熱ガジェットのマリアージュ

電気代を使わない寒さ対策としてまずあげられるのは、「暖かい服に身を包む」でしょう。そのなかでも日本人の英知とも呼べる、ザ・暖か服が、“綿入れ半纏(はんてん)”。いわゆるジャパニーズ・トラディショナル・アウターウェアですね。

中綿でしっかりと空気の層を作って断熱し、羽織るだけで体温を逃さず暖かく、しかも脱ぎ着が簡単。これは積極的に取り入れていくべき!

ただ、本当にガチ寒いときは断熱保温だけではちょっと不安があるので、ほんの少しの電気で暖まれる熱源もあってくれると、なおうれしいかなー、と。

そこで導入してみました、サンコーの電熱半纏「ほかてん」です。その名のとおり、バッテリー式の電熱ヒーターを内蔵しているため、「半纏を被っているだけだとちょっと寒いなー」というときにブーストしてくれるという、まさにいま欲しかったヤツと言えます。

とにかくホカホカ暖かいヒーター内蔵半纏「ほかてん」(サンコー)

とにかくホカホカ暖かいヒーター内蔵半纏「ほかてん」(サンコー)

とはいっても、実のところこの「ほかてん」、無給電でもめちゃくちゃ暖かいんですよね。ポリエステルの中綿層はさほど厚くないんですが、内側にがっつりと毛足の長い起毛裏地を使っているので、トータルでかなりの量の空気を含んでくれているみたい。

なので、普通に部屋着の上から羽織るだけで、室温が10度前後でもわりと普通にいける感じ。何なら厚手のフリースや、ちょっとしたダウンジャケットよりも暖かいです。快適!

裏地はモッコモコの起毛素材で、普通に羽織るだけでも相当に温かいです

裏地はモッコモコの起毛素材で、普通に羽織るだけでも相当に温かいです

このときの室温は11度。普通ならエアコンを入れたい温度ですが、モコモコの半纏があればわりと平気

このときの室温は11度。普通ならエアコンを入れたい温度ですが、モコモコの半纏があればわりと平気

しかし我が家は築50年超えのレガシー戸建て。壁に断熱材も入ってなけりゃ、ところどころすきま風だって入ってくるので、夜になると普通に室温はひとケタ台前半です。こうなると、さすがに半纏だけではつらくなってきます。

そういうときこそヒーターによるブーストの出番。半纏の左ポケット内にUSBケーブルがニョロッと出ているので、そこにモバイルバッテリーをつなぎ、ポケット内の電源ボタンを長押し。するとボタン自体が赤く点灯してヒーターの稼動を知らせてくれます。

ポケット内部から伸びているUSBケーブルにモバイルバッテリーを接続。これで準備OKです

ポケット内部から伸びているUSBケーブルにモバイルバッテリーを接続。これで準備OKです

電源ボタン長押しでヒーター起動。ボタンを押すたびに赤(高:約50度)→青(中:約45度)→緑(低:約40度)に切り替わります

電源ボタン長押しでヒーター起動。ボタンを押すたびに赤(高:約50度)→青(中:約45度)→緑(低:約40度)に切り替わります

メーカー公称値で10,000mAhバッテリー/最長4.5時間稼動(消費電力約10W)とのこと。バッテリーの満充電にかかる費用が約1円なので、暖房器具としては破格の高コスパでしょう。しかも先にも述べたとおり、ヒーターなしでも着るだけで温かいわけですから、必要なときにだけワンポイントで加熱するという使い方をすれば、さらに節約になりそうです。

手軽にホカホカ、これはメイン暖房器具になりうるかも

ヒーターは、肩から背中にかけて5つ配置されています。断熱性の高い起毛裏地が挟まっているので、ヒーター加熱で即ホカホカ! ではなく、気がつくと半纏の内側がホワ〜ッと暖まっている感じ。むしろ局所的にヒーター直下だけが集中して熱くなることがないので、低温火傷の危険性は少ないんじゃないでしょうか。

背面に配置されたヒーターはかなり薄いので、寝転がってもまったく気になりません

背面に配置されたヒーターはかなり薄いので、寝転がってもまったく気になりません

半纏のように厚手で重量のあるものを羽織っていると、いつの間にか背中や肩が凝ってしまうと感じる人はわりと多いはず。ですが、「ほかてん」はその凝りそうなポイントが暖められているので、ガチガチに固まるような感じが少ないのもうれしいポイントです。

実際に使った体感として、肩や腰周りが温まることで、寒さが原因となる緊張型頭痛(肩こり頭痛)や腰痛の予防になるかも? という気がしています。ただし下半身まではカバーしきれないので、そういう場合はこたつやフットヒーターとの併用がおすすめです。

ヒーター加熱中は肩から背中にかけてじわーっと温かく、かなり気持ちいいです。こたつと併用すれば、室温ひとケタでもまったく平気

ヒーター加熱中は肩から背中にかけてじわーっと温かく、かなり気持ちいいです。こたつと併用すれば、室温ひとケタでもまったく平気

着た感じに関しては、身長175センチ・体重80kgの筆者が羽織ると、下の写真ぐらい。基本的に前を留めて着る服ではないので、普段3Lサイズを着ているような体重にゆとりがある系の人でもわりと平気 で着こなせるんじゃないでしょうか。

逆に身長の低い人なんかは、袖周りがちょっとブカブカしそうなので、作業がしにくかったり、袖口を汚してしまったりすることはありそう。小柄な人の場合は、サイズ小さめの「ほかてんライト」もあるので、そちらを選ぶのがいいかも。

ちょいゴツめのおじさん体型で、これぐらいのサイズ感。もう少し太っていても十分に着こなせそう!?

ちょいゴツめのおじさん体型で、これぐらいのサイズ感。もう少し太っていても十分に着こなせそう!?

そして、汚してしまってもご安心。なんと「ほかてん」はヒーターユニットを取り外すことなく、手洗いまたは洗濯機での洗濯(ネットを使ったソフト洗い)が可能です。この手の電熱ウェアは着ているうちに知らずに汗をかくことも多いので、手軽に洗えるのは、それだけでかなり優秀と言えるでしょう。

洗濯時には、バッテリーをつなぐUSBケーブルに付属のゴムキャップを付けてカバーしておくのが必須です。

大きめのネットに入れて、ソフト洗いモードで洗濯可能。中綿は100%ポリエステルなので、干しておけば意外と早く乾いてくれました

大きめのネットに入れて、ソフト洗いモードで洗濯可能。中綿は100%ポリエステルなので、干しておけば意外と早く乾いてくれました

【まとめ】高コスパ暖房器具としてはかなり優秀! これだけでも冬が乗り切れそう

冬の寒さ対策として、「ほかてん」は間違いなくアリ! です。コスパのよさと暖かさはもちろん、宅内で部屋を移動してもいちいち暖房器具を点けて回る手間がない、というのも地味に便利です。

ぶっちゃけ、寒冷地でなければ、暖房器具はこれだけで十分かも? というぐらいの強さなので、この冬に新しく暖房器具の導入を考えている方は、電熱半纏も検討リストに加えてみてもいいかも。

きだてたく
Writer
きだてたく
最新の機能派文房具から雑貨・ファンシー系のオモシロ文房具まで、何でも徹底的に使い込んでレビューする文房具ライター。雑誌・WEBで文房具の最新情報や使いこなし記事を執筆するほか、文房具の楽しさを伝えるトークライブやワークショップなども全国各地で精力的に行う。最近は掃除機業界にも進出中!
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金原望弥(編集部)
Editor
金原望弥(編集部)
大学卒業後、出版社にて月刊誌の編集や付録企画などに従事。その後、カカクコムに入社し、ファッションメディア「TASCLAP」を経て、「価格.comマガジン」へ。腕時計を担当しています。
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