概要
また後輩の李冲さんが、補足説明の為にご協力くださっています。とは言え先生も李沖さんも時折平然と虚言を吐かれるので、その点については容赦なく突っ込んでくだされば幸いです。いやー先生がたったらなー、本当になー。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!三国志の続きを知りたかったら、ここに来い!
三国志のあらすじを大雑把に紹介される場合、大抵、最後はこうなる。
「最後は司馬懿の孫・司馬炎が魏を乗っ取って、晋を建国して呉は滅ぼし、ついに天下は統一されました。しかし、これで平和な時代が来たわけではありません。司馬炎は政治を忘れて遊びほうけて、暗愚な恵帝に後を継がせ、司馬一族が権力を巡って殺し合いをはじめたのです。そこに、北のいた(厳密にいうと少しおかしいのだが)騎馬民族が攻め込んできて、天下はまた乱れてしまいました。天下はまた統一されるのは、それから約400年後、隋まで待たねばなりません。隋はすぐに滅びますが、唐が再度、統一しそこで本当の平和が訪れました」
読者はここで、日本史で習っ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!陳舜臣先生の「小説十八史略」の如き面白さ! 読むべし。
五胡十六国時代。確かに歴史の教科書を読んでも理解できなかったほろ苦い記憶がある。それを非常に分かり易く解説してくれるのが本作品である。
でも、非常に分かり易いのだが、理解できた最大のポイントは「やっぱり理解できねえや」と言う事。これは良い意味である。正直、ここまで五胡十六国時代が人間味に溢れた面白味の有る時代だなんて思いもしなかった。大変感謝してます。
この作品は、崔浩なる歴史上の人物の口を借りて紡がれている。彼の決め台詞が良い。正確には枕詞だか、「御機嫌よう」「では参る」。私は非常に気に入った。作風の雰囲気を感じて頂けただろうか?
構成は、五胡十六国時代の大きな流れを敷衍した上で、数多の歴…続きを読む - ★★★ Excellent!!!五胡十六国時代って、実は「ザ・中国史」なんじゃないか
「おお、見事な“東洋史話法”だ! 楽しい!」と思った。
崔浩先生の語り口、いかにも東洋史、この上なく東洋史。
絶妙に軽快な皮肉交じりの毒舌風味、断言して容赦なし。
それでいて実に骨太な歴史観・政治観を滔々と語るのだ。
語られる内容もまた、いかにも東洋史、この上なく東洋史。
作中の言葉を借りれば「バカ kills バカ」「内ゲバ」の連発、
バカ殿スパイラルによってぶっ壊れゆく短命国家の様相が、
後世的なツッコミを交えつつ非常に「香ばしく」描かれる。
三國志でお馴染みの時代の後に訪れた五胡十六国時代は、
安定やら安寧といった言葉が「何それ?」なくらいに、
漢族も異民族もごちゃごちゃの大乱闘が…続きを読む - ★★★ Excellent!!!華麗なる人物月旦
崔浩先生の言葉を借りての、容赦なく実情をぶったぎった人物評に大笑いしました。
身も蓋もなくぶっちゃけてしまえば、そんなもんか。
さすが、宇宙大将軍なんて人が出てくるような時代です。
他の方の複数のレビューでも言及されていますが、「良質でかつ簡単な歴史物語は必要だと思うんです。それがあってはじめてその時代への興味の門戸は開かれると思う。」というのが、まさにど真ん中。
なのでカクヨムには、歴史時代伝奇ジャンルを冷遇するのではなく、そのジャンルの書き手、読者、ジャンルそのものを育てるような方策を講じて、なろうとの差別化をはかってほしいなあとか個人的に思ったりします。 - ★★★ Excellent!!!華やかじゃないけどおもしろい! 五胡十六国時代の解説書
五胡十六国時代。それはあまりにも有名な「三国志」時代の後、三国を滅ぼして中華統一した晋を起点に語られるごりごりの暗黒時代のこと。
で、三国志の陰に隠れてなかなかにマイナーなわりに、出てくる人がもれなく殺し殺されを繰り返しちゃう凄絶すぎるこの暗黒史を“崔浩”というキャラクターが紹介してくれるのがこの作品。
物語は崔浩さんの口述体で語られていきますが。彼の古語調でありながら軽妙な語り口と、歴史をざっくりとりまとめつつ要点を押さえた説明に、読んでいる側は思わず「え、これってどうなっていくの?」とページをスクロールし、次のエピソードをクリックせずにいられません。
なんでしょう、事実は小説よりも…続きを読む - ★★★ Excellent!!!カオスすぎる中国史の一端とくとご覧あれ
あの中国史でいちばん有名な『三国志』の時代から、『隋』がふたたび中華を統一するまでには実に400年近い開きがあります。
じゃあその間はなんだったのか、といわれれば、当講座で取り上げられている『五胡十六国時代』、加えて『南北朝時代』と呼ばれる、史上まれに見る混乱期だったということができます。
私は中国史が好きでこのあたりも調べたことがあるのですが、いやあほんとこの時代はカオスといいますかなんといいますか。
そんな時代についての講座で語り部をつとめる崔浩先生の軽妙かつ辛口な評価は、歴史の流れを知ってる人ならばうんうんと頷き、笑うことうけあい。
そしてこれまでこの時代のことについてよく知らなかっ…続きを読む