概要
神とは実在するのか。三浦美舞(みうら・みまい)は小柄ながらも毅(つよ)く生き、自身の運命と向き合うこととなる。幼少より異能を抱いていた。
戦地にて敵対関係にあるふたりが恋に落ちた。左手に五芒星の力を持つ傭兵「漆黒のマリア」と右手に六芒星の力を持つ軍医「白銀のウルフ」は、安寧の土地、日本で家庭を持ち、愛娘の美舞に恵まれる。ウルフは恩ある医師土方葉慈(ひじかた・ようじ)とその子息玲(れい)の行方を探す目的もあった。
僕と呼ぶ美舞も高校生になり、左右に両親の力を秘め男子空手部で活躍した。親友、芳川日菜子(よしかわ・ひなこ)の応援も大きかっただろう。翌年、六芒星の力を隠し持つ新入生土方玲(ひじかた・れい)が、綺羅星の如く現れた。美舞は負け、彼からプロポーズをされる。神、聖、魔、人の
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- ★★★ Excellent!!!連鎖の中で紡がれるたしかな愛の記憶
いつだったか疑心暗鬼に陥っていたときに、愛というものがどこか霞のように掴めない、縁遠いもののように感じられたことがありました。
それは愛の根底に、何かを〝信じる〟という能動的な行為が伴うからなのでしょう。
そう確信できたのは、この作品に出会ってからのように思います。といってもただ盲目的に信じるのではなく。
はじまりは世界に存在する動かしようのない事実。そこから遡るように推察された作者様の論理的思考と、溢れるような想像力が重なった世界で紡がれる物語。
拝読していて、想像を刺激する余白や豊かさのあるファンタジーなんだけれども、どこか地に足ついたような、そんな心地よさがありました…続きを読む - ★★★ Excellent!!!幸せになるために生まれてきたんだよ
作者さまの作品は何作か拝読してますが、この作品もまた個性あふれ、愛が込められた作品でした。
なんというか、いすみさんの作品の愛ってすごくリアルなのですよ。こういうものは書こうとして書けるものではなくて、やっぱりご自身が大事にされてるものだとか、信念が滲み出てくると思うのです。
根底にあるのはたぶん、家族。
そう、これは家族の物語なのです。
物語の主人公美舞さんとその娘のむくちゃんに焦点を当てたいと思いますが、美舞さんはぎゅっとしたいくらいに可愛いです。強いのですけれどね、なんだかその裏側に可愛らしさのある人で同性ですが、なんかそれが庇護欲をくすぐられてすごくよかったです。夢中で読んだ少女漫画…続きを読む - ★★★ Excellent!!!三世代に渡る家族の愛。大いなる力、迫力のバトル!ロマンあふれる物語です
これは面白いです!
魅力的なキャラクターが勢ぞろい。まず初めに「ウルフ」と「マリア」という男女傭兵が戦場で出会うわけですが、この二人が主役級と言ってもいいくらいにカッコいい。
でも、メインヒロインは二人の娘「美舞」なのです。とびきりキュートな格闘美少女。
彼女が学園を舞台に大暴れ!そこで「玲」という運命の相手と出会って…
…と思ったら、今度は二人が結婚して可愛いベビー誕生!
この「むく」ちゃんが、また最高に愛らしくて…
…と、トータルで言うと、三世代みんな魅力的すぎる!
これだけでお腹いっぱいです。
彼らが見せてくれるバトル、謎の超常の力、「神」との対決などなど、物語はテンポよくどんどん…続きを読む - ★★★ Excellent!!!僕っ娘が織りなす三世代続く家族愛×異能バトル。母を救うのは誰?
始まりはヒロインの幼少期から。変質者に襲われそうになった小4のヒロインは、魔法少女よろしく(律儀にランドセルを下ろして)立ち向かいますが、そこで大惨事を招いてしまいます。
続いては、ヒロインの両親のなれそめ。美人傭兵のマリアに友人を探して放浪する伊達男ウルフ。
映画のように運命的、情熱的な出会いを果たし、戦場から身分を隠す為に日本に移住。愛娘美舞をもうけます。
そして成長して(とはいえ小柄)高校生になった美舞。
自分のことを僕と呼び、のちの親友日菜子と出会います。
入部希望になぜか男子空手部を選び、その門を叩きますが――――。
全編に擬音、オノマトペを多用した文章、テンポのい…続きを読む