概要
色がわからない人が作った薔薇の花束は、どんな色?
生まれつき色がわからない主人公は、幼い頃から「普通」であることに憧れ、周囲の期待に応えようともがいてきた。唯一、彼女を理解し助けてくれたのは幼馴染の咲希だった。しかし、家庭の不和や自分の無力感に押し潰され、二人の関係も距離ができてしまう。そんな中、柚希の家出を知り、主人公は東京に向かう決心をする。再会した咲希に「薔薇色」を教えてほしいと願う主人公。二人は、普通でなくても特別な幸せを共に探す道を歩み始める……。
「お題で執筆!! 短編創作フェス」参加作品!
「お題で執筆!! 短編創作フェス」参加作品!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!色を知らない私に、君が教えてくれた
🌹 「色」を知らなかった私に、君が教えてくれた。
この物語は、「色の見えない主人公」と「色を教えてくれた咲希」の絆を描いた、優しくて温かい恋の物語。
幼い頃、主人公にとって世界は白と黒だけやった。でも、咲希がいたから「薔薇は赤い」「紫陽花は青い」って、ひとつひとつ教えてもらえた。色が見えへんからこそ、彼女にとってはその言葉がすべてやったんよね。
短編の中に詰め込まれた幼少期の思い出、再会の瞬間、そしてラストの「幸せ色」――これがどれも美しくて、読んでる間ずっと胸が温かくなる。ウチ、ラストの咲希との会話で、気づいたら涙が溢れそうになったわ……!
文章のリズムもめちゃくちゃ心地よくて、読…続きを読む