2023年4月に、株式会社メルカリ(メルペイ)を退職しました。3年と4ヶ月ほど在籍させていただきました。
今日はメルペイでの最終出社日でした
— kumamo_tone (@kumamo_tone) 2023年4月11日
2019年12月から3年と4ヶ月ほど在籍させていただいていました
少しの間お休みして5月後半からまた新しいチャレンジをしていく予定です!お世話になりました pic.twitter.com/9stTpdLnGm
個人的な振り返りも兼ねて、簡単にどんな感じだったか書き残しておければと思います。
入社
2019年の11月に新卒で入社したヤフーを退社して、アプリ(iOS)のエンジニアとして同年12月に入社しました。
入社を決めたきっかけなどは、書き残してなかったというのもあり、もう記憶がおぼろげですが、以下のような感じだったと思います。
- メルカリのバリューが、当時自分がありたいと思っていた像とかなり合っていると感じた
- ペイメント事業に関わってみたいと思っていた
- 当時WeChatとAlipayが使いたいという理由で2度中国に行くほどモバイル決済のオタクだったし、モバイル決済に可能性を感じていた
- 勉強会などで会って印象が良かった人たちが多数在籍していた
この頃は我ながら気合が入っていて、オフィスから近いという理由で背伸びしてちょっと家賃14万の狭い1Kに引っ越し、堅実に実績や経験を貯めながら効率性を極めて、とにかくやるぞという気持ちに溢れていました。
COVID-19 の流行
ところが、2020年に入ってすぐCOVID-19が流行しはじめ、具体的な時期はうろ覚えなのですが、メルペイはかなり早い段階でフルリモートの環境に移行しました。
個人的には当時はリモートワークはうまく活用していければいいなと思っている派でした。実際、前職ヤフーのときは結構リモートワークの制度を使って家から仕事をしていたりもしました。しかし、いざ仕事をやっていくぞとなると、コミュニケーションの取りづらさや、仕事が終わった後も常に気が張り続けているのか睡眠などに影響が出てきたりして、色々な問題に直面しました。
また以前は、頻繁に技術勉強会に参加したり、技術カンファレンスの運営などにも関わっていて、それらに参加したり発表したりするためにいい仕事をするぞみたいなモチベーションがあったりとか、参加すること自体が良い息抜きになっていました。しかし、それらも(ある意味)なくなったことにより、ますます仕事との向き合い方というのがよくわからなくなっていました。
違和感に対する気付き
このあたりからフルリモートのやりづらさに加えて、
- 提供しているサービスと、自分の価値観とのズレ
- この規模の組織で仕事をやっていくということ
- 関わったプロダクトで、自分が作り上げたという気持ちになるのが難しかった
- iOS のエンジニアとしてやっていくことに対しての疑問
- ほとんどの仕事でネイティブのコードを書く必要性を感じられないジレンマ
iOS/Androidエンジニアとして本当はプラットフォーム最適な体験を追求したいのに、実際にはWebでもできることを大人の事情でネイティブに実装してめちゃくちゃデカいバイナリとpush通知を押し売りする仕事のほうが多くつらい
— kumamo_tone (@kumamo_tone) 2022年12月14日
などにも悩むようになりました。
転職
ある程度悩み尽くしたあたりで、転職サイトや Twitter DM などで何社かお話を聞く機会があり、最終的に YOUTRUST 経由でメッセージをいただいた会社に入社させてもらえることになりました。
決め手としては、
- フルリモートではなく週3回の物理出社と週2回のリモートワークのハイブリッド型(2023年5月現在)
- 規模が(主観的に見て)(現職ほどは)大きすぎない
- Flutterというクロスプラットフォームのフレームワークを使っている
あたりでした。関わってくれた人たちの雰囲気が良いと思ったというのもありました。
よかったこと
うまくいかなかったことも色々ありましたが、自分が関わった範囲では職場環境はかなりホワイトという感じで、給与水準も高く(と思います)、入社当時はアプリエンジニアには iMac Pro が支給されていたり、イベント運営や、採用会食する機会などもありましたが、そういうときにも全体的に羽振りが良いと感じました。
エンジニアに割り振られるタスクの量も自分が観測する範囲ではあまり多くなく、そのような余裕もあってか、困っていることがあったときにSlackに書くと、親身になって即レスしてくれるナイスな人も多かったです。カンファレンスでよく登壇しているとか本を書いてるとかデカいイベントの運営をやっているとか、自分がそうなりたいなと思っていた方向性で活躍している人もいたし、やっぱりお金や時間に余裕があるからか親切だと感じる人が多かった。
あと、人の悪口とかをしたり聞いたりするのが嫌なのですが、日本語が喋れないメンバーもいるチームでカタコトな英語でコミュニケーションしていたというのもあってか、そういうのとも比較的無縁でいられたというのも良かったです。
おれは𝒊𝒏𝒕𝒆𝒓𝒏𝒂𝒕𝒊𝒐𝒏𝒂𝒍な環境に憧れて現職に飛び込んだはずなのに3年経っても全部DeepLに掛けて読んでいる
— kumamo_tone (@kumamo_tone) 2022年11月8日
上達すると期待していた英語は、実感としては思ったより上達せず、会議はおろか日常会話ですらかなり怪しく、最後まで文章を書くときはDeepL Proを使い倒していました。というか振り返ると一時期は体調が悪すぎて日本語もうまく発話できてませんでした。ただ、退職時のマネージャーは入社時よりうまくなってるとも言ってくれていたので、もしかするとある程度うまくなっていたのかもしれません(DeepLに慣れて、見かけ上の文章力が上がっていた説あり)。
リモートワークについて
うまくいかなかったことの原因を、結構コロナ禍とフルリモートのせいにしてしまいましたが、世の中の状況や現時点の自分のライフスタイル(独身独居で孤立していた)などが現時点でたまたまうまく噛み合わなかっただけで、リモートワーク自体はとてもありがたい制度だと思います。
どこからでも仕事ができるということで広がる可能性はたくさんあると思いますし、都市圏の高い家賃を払い続けるのはアホくさいです。
というか本来、ステレオタイプな感覚で言ったら僕は内向的で、一人の時間が長くて、基本的に日がな一日パソコンに向かって作業しているわけなので、うまく使えば比較的相性がいいはずでもあるとも思います。
ただこのあたりは同じような性格やライフスタイルの人が体調を崩していたり、現在進行系で悩んだりしているのも見るので、現時点ではまだ自分の中で結論が出しづらいです。
おわりに
多くのWeb系の企業がリストラや採用ストップを掛けている中、安定した環境を離れて転職というのは不安な部分もあるのですが、次の職場にも楽しみな部分はたくさんあり、前向きにやっていきたいと思います!いつかそんなこともあったねって笑って話せるようになるといいな。
追記:会社や中にいる人に感謝こそすれ批判したい意図などはまったくないので、ブコメ等での、中にいる人が嫌な思いをする可能性のあるサービス等に対する批判はお控えくださると幸いです。