テディベアで空き教室に活気 マキャベリ小の「秘策」に注目 これは嘘ニュースです
テディベアに囲まれるマキャベリ小の授業風景
「テーマパークみたい」
2学期が始まった9月1日、大量のテディベアが着席する教室の様子に、登校してきた児童から歓声が上がった。マキャベリ小が児童数の減少を補うために考え出した「秘策」だ。
同校の在校生は現在300人。30年前には600人を超えていた児童数が半減した結果、全教室の4割以上が空き教室に。他の用途が決まらないまま、余った備品を置く用具庫として使われている現状に対し、保護者からは「閑散として活気が感じられない。学校の印象が悪くなるのではないか」と懸念する声が上がっていた。また、児童の間でも「誰もいないはずの空き教室から女の子の笑い声が聞こえる」という「怪談」がささやかれるようになっていた。
空き教室対策として同校は7月、100センチのテディベア600体を購入。9月から各学年を2クラス(各25人)から5クラス(各10人)に再編成して空き教室をなくし、各教室の空席にテディベアを座らせた。児童や保護者の反応も上々で、市内外の学校から問い合わせも来ているという。
「おはようございます。今日も10人全員、元気に出席ですね」
28日朝、3年2組を担任する君島主税教諭(56)は大きな声でクラスに語りかけた。しかし、テディベアに囲まれて授業を受ける児童は熊野カオリさんただ一人。「始業式は10人そろってたんだけど、次の日から友達の席にもテディベアが代わりに座るようになって、気が付いたら私だけになってました」と、熊野さんは話す。
同校は問題行動が見られる児童を厳罰に処すなど、目的のためには手段を選ばない校風で知られる。熊野さんの同級生で、昨日の給食を残した越訴さんのいすにも、今日はテディベアが腰掛けていた。