中古マンションを安く損せず買うために調べたことまとめ
数ヶ月前に家を買った。昔は賃貸派だった。家に縛られたくなかったからだ。少なくとも1年前は、賃貸派だった。
僕が家を買った理由は単純で、家族ができたからだ。もし僕が死んだら、家族が路頭に迷ってしまうかもしれない。
でも家を買っておけば、保険でなんとかなる。そういう理由だ。
賃貸・持家、どちらがいいかはその人次第で変わってくるけれど、そういうわけで、僕には持家にすべき理由が出来た。
まず賃貸派だった理由と、その反論を考えてみた
・人口が減っているんだから、いずれ家は余っていき、持家の価値はなくなるのではないか
→都心に近く、諸条件が良い家なら将来的にも高い価値を持っているはず。そしたら賃貸物件にもできる
・地震がきたり、災害が起きたら大変(人災含む)
→保険があるし、保険が効かないくらいのクライシスだったら、そもそも賃貸とか持ち家とか関係なさそう
・引っ越しできない
→10年くらいで住み替えをしても損をしない家を買う
・隣人がアレな感じだったら辛い
→賃貸でも同じ。マンションやその土地の質で考える
・とにかく買うまでがめんどくさい
→がんばれ
これらを考えると、将来的に住み替えしても損のないような物件を探して買えば、悩みはクリアできそうだ(あとは俺がんばれ)。
そうして調べていくと、持家の中でも中古マンションを買うのが良さそうだということになった。
なぜかというと、後述する方法で、一戸建ては定量的に価値を算出するのが難しい。比較するものがないからだ。
ではマンションだったらなんでもいいかというとそうでもなく、新築マンションは、買ったらその瞬間に中古物件になるので年々価値が減少していく。
だが、中古マンションは、価値が減少した後で10年経つと、そのまま価格が安定しているマンションもあるからだ。
というわけで、中古マンションを探すことにした。
数値化
価値といっても、できるだけ客観的に考えられるよう、物件を数値化してみることにした。
利回りの算出
利回りとは、その物件の投資に対する収益率のこと。つまりその物件を貸し出したらどれくらい儲かるかだ。
表面利回り=年間収入÷物件価格×100で算出できる。
何%が高い利回りなのかというのは比較でしかないが、いくつもの物件で計算していくと、明らかに高い利回りの物件が出てくる。
利回りが低い物件は、評価に対して販売価格が高すぎるなど、何かしらの理由で借り手がつきづらいのだろう。
年間収入の計算方法は、HOME'Sが運営している不動産アーカイブで、興味をもった物件(もしくは近しい物件)を検索し、過去にどれくらいの金額で貸し出されていたかに12ヶ月を掛け合わせてを算出した。
不動産アーカイブ・物件[マンション・一戸建て]データベース【HOME'S】
不動産アーカイブで出てこなかった物件は、住まいサーフィンで探してみた。
マンションの価格・評価・査定・相場情報満載 住まいサーフィン
あとは担保力というものも見ていたけど、これは路線価を調べたり、物件資料を取り寄せたりする必要があって面倒くさい。
だから内見して興味をもった物件だけ計算していた。
あと利回り計算はあくまでも参考値にすることが目的で、実質利回り(空室になることも鑑みた収益率)は賃貸目的ではないということで考えなかった。
各種条件の数値化
利回りにも関連するが、その物件の価値として「最寄り駅の乗降車数」「駅から家までの距離」「平米数」「築何年以上」などがある。
これを無理やり点数にしてしまい、徒歩5分以内なら5点、10分以内なら4点。。。みたいにして計算した。
何の信ぴょう性もない、恣意的な数値だけど、いくつも物件候補が集まってくると、多少比較しやすくなる。あとは、自分たちの物件に求める優先度がわかりやすくなる。
将来の販売予測
これもhomesの不動産アーカイブから、候補の物件が10年後にどれくらいの価値になるかを予測した。候補の物件の近くで、かつプラス10年後の築年数で、同平米数の部屋を探し、それがいくらで賃貸に出されているかを調べた。
数値化以外で行ったこと
Yahoo不動産で、毎日新着の物件を必ずチェックした
物件は膨大にあるので、利回りで見て足切りしていった。
毎日見ていると、利回りが低い物件は売れ残り、高いものはわりと売れるのが早いことがわかる。
いい物件ほど、早く売れてしまうので、本気で探すなら毎日チェックして習慣化した方がいい。
興味をもった物件はGoogleマップで調べた
利回りが高かった物件は、不動産屋さんに問い合わせて、その物件資料をFAXで送ってもらった。
そうすると住所が載っている。それをGoogleマップで検索した。そうすると、これまでの数値からは分からなかった、お墓や高速道路などが近くにないかであったり、日当たりなどを調べられる。
「だからこんなに安い値段で売り出されているんだ」などがこれで分かる。
毎週土日のどちらかは内見に行く
それでもやっぱり、実際に見なければわからないことはたくさんある。
利回りなどの数値がよくても、駅や家の周りの雰囲気、部屋の作りの好みなどがわかってくる。
そして将来の住み替えも考えておくとはいえ、子供ができたら、そうそう引っ越せない。転校させるのはかわいそうだ。できれば、子供にも住みやすい地域がいい。
あと、色んな不動産会社の方に会ったので、向こうから物件を持ってきてくれるようになった。最終的には不動産会社が提案してくれた、ネット上にはまだ出てきていない物件に決めた。(もちろん、利回りとかも計算した)
よく覚えていないけれど、間違いなく2~30件くらいは内見していたはず。もっとか。
安く買う方法
良い物件が見つかったら、あとはできるだけ安く買いたいし、手数料回りも安く済ませたい。
値引きの交渉材料を探す
ここでも不動産アーカイブを使って、他の部屋がどれくらいの価格で売られているかを調べたり、内見時に汚れているところを探したりといった地道なことをした。
ただ僕は値引き交渉が苦手で、思ったほど値引きはできなかった。
住宅ローンをどれにするか
色々考えて、フラット35sにした。まず固定金利か変動金利かは悩ましいところだった。でも金利が上下するたびに一喜一憂するのは心臓に悪いので、深く考えずにすむ固定金利にすることにした。
どうせ固定金利にするなら、フラット35の方がお得な金利になる。
フラット35のデメリットは、主に9割しか借りれないため、初期手数料がかかることと、物件の審査が必要になる、個人の審査が厳しくなることだ。
また、フラット35Sの方が、さらに一定期間金利が安くなる。これはさらに審査のハードルが上がる。
自分が買った物件は、もともとフラット35適合物件ではなかったが、お風呂場に手すりをつけてもらうだけで、フラット35Sの審査を通すことができた。
もちろん、団体信用生命保険には加入した。
どの銀行でローンを組むか
少なくともフラット35sにするなら、楽天銀行が一番よかった。(2013年夏の話)。
フラット35は、どの銀行から借りても金利は同じだ。ただ違うのは、手数料と審査や手続きのスピードだ。
楽天銀行だけ、総額の手数料が十数万くらいは安かったし、審査や手続きにかかるスピードも、他の銀行の半分くらいだった。実店舗のない、ネットで完結する銀行のため、コストを下げられるのだろう。
デメリットを上げるとするなら、司法書士が楽天銀行指定になるくらいだった。
あとは、せっかく楽天銀行にしたんだから、クレジットカードも楽天カード に統一したんだけど、いいお店で楽天カードを出すとちょっと恥ずかしい。(楽天さん、デザイン変えてくれませんか。。。)
その結果
そうやっていろいろ調べて、家を買った。これが将来得をするか損をするのかはわからないので、今時点で評価はできない。
けれども、自分が納得して買うことができたのがよかった。将来どういう結果になったとしても、自分が判断したことなので、後悔はしないだろう。
その他にも、契約書を読み込んで将来の不安がないかをつぶしたり、より多く年末控除が受けられるように契約するかなども調べたが、さすがにこの辺で。
おすすめの本としては、この本の対象は新築マンションだけど、参考になった。
マンションは10年で買い替えなさい 人口減少時代の新・住宅すごろく (朝日新書)
- 作者: 沖有人
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2012/12/13
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