楽天市場をはじめとした楽天経済圏を利用する人にはメリットが大きい、楽天カード。高評価な口コミも多い一方、「改悪で利点がない」「ポイント還元率も悪くなっている」などの気になる評判も存在するため、申し込みを迷っている人も多いのではないでしょうか。
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のリクルートカードや三井住友カード(NL)などのクレジットカードとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。クレジットカード選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
おすすめスコア
ECサイトでのお得さ
スーパーでのお得さ
コンビニでのお得さ
ガソリンスタンドでのお得さ
百貨店・ショッピングモールでのお得さ
家電量販店でのお得さ
交通費支払いでのお得さ
飲食店でのお得さ
ドラッグストアでのお得さ
公共料金支払いでのお得さ
クレカ積立でのお得さ
その他の店舗・サービスでのお得さ
ポイントの貯めやすさ
年会費の安さ
ポイントの使いやすさ
ポイント還元率 | 1.00% |
---|---|
年会費(税込) | 無料 |
ポイントアップ店 | 楽天市場、楽天トラベル、楽天証券など |
ポイントアップ店での最大還元率 | 3.00〜17.00%(楽天市場) |
良い
気になる
楽天カードは、楽天経済圏を利用している人におすすめです。楽天経済圏とは、楽天市場をはじめとした楽天のサービスに生活を寄せてポイントを活用すること。楽天のポイントアッププログラムであるSPUを達成することで、楽天市場での還元率を最大16.5倍まで上げられます。ほかのカードと比較しても、ポイント倍率がここまで上がるのは楽天カードのみでした。効率的にポイントを貯めたい人は検討したいカードです。
そのうえで、楽天市場を中心に買い物をする人にぴったりのカードといえるでしょう。楽天市場で買い物をする場合、常に3%還元と高い還元率でポイントを貯められる点が魅力です。ほかのクレジットカードを使用した場合、どのECサイトで購入しても還元率は0.5~2%に収まりました。SPUを利用しなくても、楽天カードを利用して楽天市場での買い物を進めるなら持っておきたい一枚です。
さらに、海外旅行・出張が多くハワイにも行くことがある人にもうってつけ。海外旅行傷害保険が自動付帯で、ハワイにある2か所のラウンジが無料で利用できます。一般カードでラウンジが利用できるカードは他社のカードだとほとんどなく、楽天カードならではの魅力といえるでしょう。
ただし、楽天市場はもちろん楽天のサービスをあまり使わない人はメリットを感じにくいといえます。楽天カードと楽天ペイを併用した還元率は1.5%ではあるものの、楽天市場以外の還元率は1~1.5%と標準的です。
楽天市場やほかの楽天サービスの利用が少ない人は、リクルートカードやセゾンパール・アメックスカードが候補に。リクルートカードは爆発的な高還元が狙えないものの、どこでも1.2%還元される点が魅力。また、セゾンパール・アメックスカードはQUICPayの利用で2%還元されます。2%還元でポイントが貯められるのは年間30万円までですが、QUICPay対応店舗ならどこでもお得に利用できるので、実店舗利用が多い人は要チェックです。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
今回は楽天カードを含む、高還元率のクレジットカード全31商品をリサーチして、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
楽天カードのメリットは6つです。とくに楽天経済圏で暮らす人にとっては大きな魅力が多いため、参考にしてみてください。
楽天市場を日常的に利用するなら、楽天カードは必携の一枚です。通常還元率は1%ですが、楽天市場での買い物は常に3%還元に。
検証で比較したカードのなかで楽天市場での還元率が最も高かったので、楽天市場をよく使うなら第一候補になるカードといえます。
実店舗でもお得に買い物をするなら、楽天カードと楽天ペイの併用してポイントを二重取りするのがおすすめです。二重取りとは、クレジット決済やコード決済などを組み合わせ、1回の支払いで大きなポイント還元を受けること。楽天ペイとの併用だと、常に1.5%還元されて楽天カード単体よりも0.5%お得に利用できます。
ただし、二重取りをするには楽天ペイの支払い元を「楽天キャッシュ」に設定する必要があります。支払い元を「楽天カード」に設定すると二重取りできないので、十分に注意してください。
なお、具体的な二重取りの流れは下記のとおりです。
【二重取りの流れ】
楽天ペイはネットショッピングよりも実店舗で使えるケースが多いのが特徴。楽天市場では楽天カードの利用、実店舗では楽天ペイの利用と使い分けると効率的にポイントを貯められるでしょう。
近年、ポイントの二重取りができなくなっている傾向があります。たとえば「au PAY カード」や「dカード」は、2022年からau PAY・d払いへのチャージでポイントが還元されなくなりました。二重取りが封鎖されてきている昨今、楽天ペイとの併用でポイントをダブルで獲得できるのは楽天カードの大きな強みといえるでしょう。
宿の予約やモバイル利用など、普段から楽天のサービスに集約している人は、SPUを達成するほど楽天市場での買い物がお得になります。SPUとは「スーパーポイントアッププログラム」の略で、楽天サービスを利用するほどポイント還元率がアップするプログラムのこと。SPUの条件を達成していくと、最大16.5倍まで還元率が上がります。
楽天市場での最大還元率は圧倒的で、比較検証したクレジットカードのなかで還元率がここまで大きく上がるのは楽天カードだけでした。楽天市場では「お買い物マラソン」「5と0のつく日キャンペーン」などのキャンペーンが月1回のペースで開催されており、キャンペーン期間にあわせて買い物をするとよりポイント倍率が上がる点もポイントです。
2024年4月1日より、「楽天でんき」もSPUの対象サービスになります。SPUは楽天グループならではの魅力ともいえるので、楽天市場でお得な還元がほしいなら要チェックです。
楽天カードは、これからNISAなどの投資を始めようとしている人にもうってつけです。楽天証券でカードを利用した積立を行うと、0.5~1%の還元に。
NISAもポイント還元の対象なので、これからNISAを始めたい人も候補になるカードです。
楽天証券とSBI証券で悩む人も多いかと思います。一般カードで比べた場合、楽天カードは楽天証券で0.50〜1.00%還元、三井住友カード(NL)やOlive フレキシブルペイはSBI証券で0.5%還元。1.00%対象の銘柄を選んだ場合は、楽天カードのほうがお得にクレカ積立できますよ。
紹介や入会キャンペーンで多くのポイントが得られるのも魅力のひとつでしょう。基本的に新規入会後のカード利用で5,000ポイントが獲得できるキャンペーンを行っており、そのうちの2,000ポイントは楽天e-NAVIに初回登録してから2日前後で受け取れます。
また、紹介キャンペーンでは紹介した人・紹介された人のどちらにも1,000ポイントが入る点がメリット。メール・SMS・LINEなどで簡単に紹介できるので、ぜひ活用してはいかがでしょうか。
ハワイラウンジが無料で利用できるのも、海外出張が多い人や旅行者にはうれしいポイントです。ワイキキラウンジ・アラモアナラウンジの2か所でフリードリンクなどを楽しめますよ。
比較したほかのカードでは一般カードでもラウンジが利用できるカードはほとんどなく、ゴールドカードやプレミアムカードが必要です。楽天カードは、年会費無料の一般カードでも2か所のハワイラウンジが利用できる点が魅力的でしょう。
さらに、海外旅行傷害保険がカードに付帯します。万が一海外でケガをしたときでも、安心できるひとつの材料となるでしょう。カードの種類によって補償される保険金額は変わってくるため、下記のコンテンツもあわせてチェックしてみてください。
楽天カードのデメリットは3つ挙げられます。楽天市場を使わない場合は大きな還元も狙いにくいので、注意しましょう。
楽天市場をほとんど利用しない人には不向きのカードです。楽天市場では常に3%以上のポイント還元がされるものの、ほかの楽天サービスやECサイトなどでは1〜1.5%しか還元されません。
楽天市場をあまり使わないのであれば、自分がよく使う店舗でポイントアップするほかのカードを探すのも手ですよ。
電力・水道・ガスといった公共料金の支払いを中心に行いたい人にも向きません。通常還元率は1%ですが、公共料金支払いでは還元率が0.2%へ下がる点がデメリットです。
検証で比較したカードの公共料金の還元率は平均0.8%でした。楽天カードは平均に比べ0.6%低い数値のため、公共料金を支払うときのポイントの貯めやすさはいまひとつ。公共料金支払いが多いなら、1%以上還元されるカードを選ぶとよいでしょう。
楽天ポイントが使える店舗が少ないのもデメリットのひとつ。ツルハドラッグ・すき家といったドラッグストアや飲食店で支払いができるものの、使い道は対象店舗や楽天サービスに限られます。
ECサイトやスーパーなどを含めたポイントが使える店舗を比較検証したところ、楽天ポイントを使えたのは45店舗中14店舗でした。なお、Pontaポイント・Vポイントは6店舗、dポイントは28店舗で使用できるという結果に。Pontaポイント・Vポイントに比べると使える店舗が多いものの、dポイントには及びません。
楽天サービスを使うことが多いとメリットが大きいものの、共通ポイントとしての使いやすさを重視するならあと一歩というところ。ただ、楽天ポイントの通常ポイントは実質無期限で利用可能です。楽天カードを日常的に利用する人であれば、有効期限を気にせず貯められるため便利でしょう。
ポイント還元率 | 1.00% |
---|---|
年会費(税込) | 無料 |
ポイントアップ店 | 楽天市場、楽天トラベル、楽天証券など |
ポイントアップ店での最大還元率 | 3.00〜17.00%(楽天市場) |
良い
気になる
利用額によるポイントアップあり | |
---|---|
年間利用ボーナスあり | |
Amazonでの還元率 | 1.00% |
Yahoo!ショッピングでの還元率 | 1.00% |
楽天市場での還元率 | 3.00% |
ローソンでの還元率 | 1.00% |
ファミリーマートでの還元率 | 1.00% |
セブン-イレブンでの還元率 | 1.00% |
apollostationでの還元率 | 1.00% |
ENEOSでの還元率 | 1.00% |
クレカ積立での還元率 | 0.50〜1.00%(楽天証券) |
公共料金での還元率 | 0.20% |
ポイント有効期限 | 1年(最終ポイント獲得月を含めた1年後の月末) |
利用できるポイントモール | 楽天ポイントモール |
国内旅行保険 | |
海外旅行保険 | 利用付帯 |
ETCカード発行可能 | |
家族カード発行可能 | |
カード会社の空港ラウンジ利用可能 | |
対応するスマホ決済 | Apple Pay(VISA・Mastercard・JCB)、Google Pay(VISA・Mastercard・JCB) |
入会資格 | 18歳以上 |
申込から発行にかかる期間 | 2週間以内 |
楽天カードは楽天経済圏を利用している人には魅力があるものの、楽天のサービスを使わない人には大きなメリットがほとんどありません。ここからは、楽天カードが向いていない人へおすすめのクレジットカードをご紹介します。
スタバやAmazonの利用頻度が高い人は、「JCBカード W」がうってつけ。通常還元率は1.00%ですが、「JCB ORIGINAL SERIES パートナー」と呼ばれる特約店なら還元率が最大21倍までアップする点が魅力です。
検証で比較したカードのなかで、Amazonで2%の還元がされるのはJCBカード Wのみ。また、セブン-イレブンで2.00%・スターバックスで5.50%などポイントアップする店も多いのも特徴です。
セブンイレブンやローソンをはじめとしたコンビニを日常的に利用している人は、「三井住友カード(NL)」がおすすめです。VisaとMastercardのタッチ決済をスマホで行うと、最大7.0%で還元されます(※①〜⑤)。
ポイントアップ店舗が豊富なのも特徴で、コンビニ以外にもマクドナルドやすき家などの飲食店でも最大7.00%還元になりますよ。
① ポイント還元率は利用金額に対する獲得ポイントを示したもので、ポイントの交換方法によっては、1ポイント1円相当にならない場合があります。
② iD、カードの挿し込み、磁気取引は対象外です。
③ 商業施設内にある店舗などでは、一部ポイント付与の対象になりません。
④ 一定金額(原則1万円)を超えると、タッチ決済でなく、決済端末にカードを挿しお支払いただく場合があります。その場合のお支払い分は、タッチ決済分のポイント還元の対象になりませんので、ご了承ください。上記、タッチ決済とならない金額の上限は、ご利用される店舗によって異なる場合があります。
⑤ 通常のポイントを含みます。
お店によってカードを使い分けることが手間に感じる人は、リクルートカードがよいでしょう。比較検証したクレジットカードのなかで、通常の還元率が1.2%と最も高いのが特徴です。
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