写真について考える
南極で活躍してもらった一眼レフカメラと交換レンズを処分しました。
このカメラで撮影したのは6800枚くらい。とくに魚眼レンズには、オーロラ撮影などで大活躍してもらいました。
カメラは大好きですよ。中学生から高校生にかけては暗室でフィルム現像したり、印画紙に引き伸ばしたりという、字義のとおりに暗い趣味にふけっておりました。ずいぶんと時間とお金を注ぎ込んだものです。でも、国内では一眼レフカメラを持ち歩くことはあまりないだろう、と考えてコンパクトカメラだけを手元に残しました。家人が拍子抜けするくらい、あっさりとしたものでした。
わたしの考えるいい写真、というのは、一枚で物語が完結しているものです。たとえば、わたしの好きな写真家の白川義員さんや前田真三さんの作品では、北アルプスがどうだった、美瑛町はこうだ、といった説明は無用、むしろじゃまです。
一方で、わたしの撮ってきた写真のほとんどは、解説する文章とセットでないと成立しないものだと考えています。なかなか”いい写真”は撮れないなあ、と(ようやく)自覚した、といったところでしょうか。
出発から帰国まで1万枚以上、撮ったはずですが、”いい写真”に近づけたと自分で思っているのは、この2枚です。
とは言っても、一枚目は「流れ星が写ってますよ」という解説が必要かな。
結論としては、やっぱり写真は(自分には)難しい、です。