【2024】人気セキュリティソフト10種を比較|軽くて安いおすすめは?
パソコンやスマホなどの情報端末をウイルスから守る、「セキュリティソフト」。
安全にインターネットを楽しむための必須アイテムですが、メジャータイトルだけでもかなりの商品が店頭に並んでいるため、何を選べばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では人気のおすすめセキュリティソフト10製品を厳選し、それぞれの特徴を比較。目的別のおすすめソフトについても、分かりやすく解説してきます。
これからセキュリティソフトの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
【2024年版】おすすめセキュリティソフト10製品を比較
今回ご紹介するセキュリティソフトのメジャータイトルは、以下の10製品です。
製品名 | 年間費用 (税込) |
AV-TEST 評価 |
対応OS | 機能の特徴 |
ノートン 360 | 1,052円~ | 17.5/18pt | Windows Mac Android iOS |
Windowsクラウドバックアップ ダークウェブモニター機能 |
マカフィー リブセーフ |
~5,595円※台数無制限 | 18/18pt | Windows Mac Android iOS |
ストレージ暗号化 パスワードマネージャー |
ウイルスバスター クラウド |
1,575円~ | 17/18pt | Windows Mac Android iOS |
セキュアブラウザ フォルダシールド |
ESET インターネット セキュリティ |
660円~ | 17/18pt | Windows Mac Android |
ホームネットワーク保護 ペアレンタルコントロール |
カスペルスキー セキュリティ |
825円~ | 18/18pt | Windows Mac Android |
セキュアブラウザ 独自VPN |
ZERO ウイルスセキュリティ |
~1,327円 ※無期限 |
17.5/18pt | Windows Mac Android iOS |
他ソフトからの乗り換え支援 |
ZERO スーパーセキュリティ |
~1,997円 ※無期限 |
18/18pt | Windows Mac Android iOS |
セキュアブラウザ ファイル金庫 |
アバスト プレミアムセキュリティ |
748円~ | 18/18pt | Windows Mac Android iOS |
サンドボックス機能 データの完全消去機能 |
PC Matic | ~4,996円 | 16/18pt | Windows Mac Android |
PCパフォーマンス最適化機能 |
KINGSOFT Internet Security20 |
465円~ | - | Windows Android |
不要メモリ解放機能 |
※料金は、最大契約年数で契約し最大利用台数で利用した場合の1台あたりの価格です。
※マカフィー リゼーブは台数無制限のため、3年プランを1台で利用した場合の価格を表示しています。
※ZEROシリーズ・PC Maticは期間が無期限のため、最大利用台数で利用した場合の1年あたりの価格を表示しています。
※AV-TEST評価は(2023年4月)の結果です(ESETのみ2023年2月)。
セキュリティソフトがウイルス対策ソフトと言われていた時代と比べると、どの製品も機能・性能共に大幅に向上しています。特に各種リスクからの防護性能は大幅にアップしていて、メジャーな製品は基本的にこの部分では甲乙付けがたい性能を有するようになりました。
参考までにAV-TEST(ドイツの第三者機関による製品評価テスト)の評価を記載しましたが、多くのソフトが最高点もしくはそれに近い評価を得ています。
したがって、この記事でも高い防護性能はセキュリティ製品の「常識」として、それぞれの製品の有用な独自機能、差別化を図っている特徴を中心に比較していきたいと思います。
ノートン 360|総合セキュリティソリューションの老舗
【製品の特徴】
– ダークウェブに個人情報が流出していないかを監視できる
– Windows向けにバックアップ用の専用クラウドストレージを提供
– パスワードマネージャー機能搭載
– 独自VPNを利用可能
【AV-TEST評価】
2022/12 | 18/18pt |
2023/2 | 18/18pt |
2023/4 | 17.5/18pt |
【価格(税込)】
1年 | 3台 | 7,680円 |
5台 | 7,980円 | |
2年 | 3台 | 13,080円 |
5台 | 15,780円 | |
3年 | 3台 | 14,480円 |
5台 | 15,980円 |
「ノートン先生」ことノートンのセキュリティソフトは、このジャンルの老舗中の老舗製品と言えるでしょう。
中でも、今回取り上げたノートン 360は総合セキュリティソリューション製品としても先駆けとなった製品の一つ。今のセキュリティソフトが目指す方向を先取りした製品と言っても過言ではないでしょう。
独自VPNを採用しているため、フリーWi-Fiなどの無線LANホットスポット利用時の安全性も高いです。また、ID/パスワード流用を防ぐために重要度が高まっているパスワードマネージャーも、いち早く搭載しています。
非常にユニークなのは、Windows版での独自クラウドストレージを使用したバックアップ機能でしょう。重要な情報を新しいアプローチで保護します。
最近は「表の」検索エンジンなどから見えない「ダークウェブ」に個人情報などが流出するケースが増えていますが、ノートン 360には設定した情報がダークウェブに流れていないか監視する機能も搭載されています。
直近3回分のAV-TEST評価では1度満点を逃しただけと、老舗の確かな技術が反映されたセキュリティソフトです。
30日間の無料体験版も用意されています。
以下の記事では、ノートン 360の性能を実機で検証しています。併せてご確認ください。
マカフィー リブセーフ|インストール台数無制限がうれしい
【製品の特徴】
– インストール台数無制限
– ストレージの独自暗号化機能
– 1アカウントで家族みんなのデバイスをカバー
– デバイスの各種性能調整機能
【AV-TEST評価】
2022/12 | 18/18pt |
2023/2 | 17.5/18pt |
2022/4 | 18/18pt |
【価格(税込)】
1年 | 台数無制限 | 12,980円 5,980円※ |
3年 | 台数無制限 | 31,580円 12,000円※ |
※赤字は、マカフィー公式ストア限定のキャンペーン価格です。
マカフィー リブセーフのもっとも大きな特徴は、1ライセンスでインストール可能なデバイスの台数制限がないことかもしれません。多数のパソコン、スマートフォンを活用しているユーザーには大変嬉しい製品と言えるでしょう。
1ライセンスで家族全員のデバイスすべてを保護できるので、一人ひとりが複数デバイスを利用しているご家庭は利用を検討してみてはいかがでしょうか。
機能面に関しても優秀で、直近3回のAV-TEST評価では1度満点をわずかに逃しただけ。
また、最近は埋め込み動画を自動再生するWebページも多くなりましたが、動画再生で回線の帯域とマシンのパワーを消費する分、他の処理は割を食うカタチになります。マカフィー リブセーフならそういった動画を自動でブロック。Web利用時の各種性能の最適化を自動的に行なってくれます。
ストレージのセキュリティを向上させるために、マカフィー独自の暗号化をストレージに対して行なう機能を搭載しているなど、ユニークな機能を搭載している点も特徴のセキュリティソフトです。
30日間の無料体験版も用意されています。
以下の記事では、マカフィー リブセーフの性能を実機で検証しています。併せてご確認ください。
ウイルスバスター クラウド|情報漏えい対策で個人情報を守る
【製品の特徴】
– セキュアな独自ブラウザ搭載
– 個人情報を守る「情報漏えい対策」機能
– ゲームプレイ時のパフォーマンス最適化
– Chromebook対応
【AV-TEST評価】
2022/12 | 18/18pt |
2023/2 | 18/18pt |
2024/4 | 17/18pt |
【価格(税込)】
1年 | 3台 | 6,380円 |
2年 | 3台 | 11,330円 |
3年 | 3台 | 14,960円 |
ウイルスバスタークラウドには、ゲームプレイ時にセキュリティソフト側の動作内容を最適化して、ゲームプレイに支障が出ないよう自動で処理を調整する仕組みが搭載されています。もちろんそんな時でもリアルタイム保護機能は有効ですから、セキュリティレベルが低下することはありません。
また、保護したい個人情報(マイナンバー・住所・電話番号など)を「守りたい情報」として登録しておくことで、これらの情報が知らないうちに第三者に送信されてしまうことをブロック。
この機能を使えば、お子さまが知らず知らずのうちにSNSなどで住所などを送信してしまうことも防げます。
ウイルスバスターならではのユニークな機能としては、指定したフォルダの中身をより強固に保護する機能を搭載したことが挙げられます。大切なデータをランサムウェアなどの脅威からより高いレベルで保護することが可能です。
MacOS搭載機数を超えたと言われるChromebookがサポート対象に含まれており、サポートデバイスのシェアを大きく伸ばしているセキュリティソフトです。
30日間の無料体験版も用意されています。
以下の記事では、ウイルスバスタークラウドの性能を実機で検証しています。併せてご確認ください。
ESET HOME セキュリティ エッセンシャル|豊富な機能を軽い動作で
【製品の特徴】
– 軽快な動作
– お試ししやすい月額課金コースあり
– ホームネットワーク保護機能
– ペアレンタルコントロール機能
【AV-TEST評価】
2021/10 | 18/18pt |
2021/12 | 18/18pt |
2023/2 | 17/18pt |
【価格(税込)】
1ヶ月 | 1台 | 330円 |
5台 | 550円 | |
1年 | 1台 | 4,980円 |
3台 | 6,160円 | |
5台 | 7,480円 | |
3年 | 1台 | 6,600円 5,940円※ |
3台 | 8,250円 | |
5台 | 9,900円 7,800円※ |
※赤字は、ESETストア限定のキャンペーン価格です。
ESET HOME セキュリティ エッセンシャルは、高い機能と防護性能、動作の軽さを高い水準でバランスさせたセキュリティソフトです。特に、動作の軽さに関しては定評があります。
その防護性能、セキュリティリスクの検出能力はGoogleにも高く評価されており、Google Chromeの機能やGoogle Playストアにも技術が提供されているほど。
ペアレンタルコントロール機能が搭載されているため子どもが使うデバイスの効果的な保護が行えますし、ホームネットワーク内のデバイスを包括的に監視することで高い安全性を確保することが可能です。
また、料金の安さもESETの大きな特徴で、最大5台まで利用可能な3年プランを契約すれば、1台あたりの年間費用はなんと660円(税込)。ESETストアからの購入なら21%OFFのキャンペーンが適用されるため、1台あたり520円(税込)を実現します。
3年プランと1年プランにそこまで大きな価格差はありませんので、少しでもお得に利用するなら3年プランがおすすめ。家族のパソコン・スマホにも利用できます。
最新のAV-TEST評価は少し評価を落として17/18ptとなっていますが十分な成績で、性能面における信頼性も万全。安さ・性能・軽さの3要素を満たしていることから、多くの方に利用されているセキュリティソフトです。
30日間の無料体験版も用意されています。
以下の記事では、ESET HOME セキュリティ エッセンシャルの性能を実機で検証しています。併せてご確認ください。
カスペルスキー セキュリティ|セキュアブラウザでネット決済も安心
【製品の特徴】
– 独自VPN
– ネット決済保護
– Webカメラ保護、Webトラッキングブロック
– キーロガー対策
【AV-TEST評価】
2022/12 | 18/18pt |
2023/2 | 18/18pt |
2023/4 | 18/18pt |
【価格(税込)】
料金(税込) | スタンダード | 3,187円/1年 | 3,939円/1年 | 4,441円/1年 | – |
6,171円/3年 | 7,631円/3年 | 8,604円/3年 | – | ||
プラスワン | 3,562円/1年 | – | 4,539円/1年 | 5,761円/1年 | |
6,898円/3年 | – | 8,796円/3年 | 11,167円/3年 | ||
プレミアム | 5,028円/1年 | – | 6,006円/1年 | 7,227円/1年 | |
9,739円/3年 | – | 11,636円/3年 | 14,007円/3年 | ||
利用可能台数 | 1台 | 3台 | 5台 | 10台 |
セキュリティソフトは、かつての比較的単純なウイルススキャンツールから総合セキュリティソリューションにポジションが変化してきています。
カスペルスキーセキュリティもその流れに漏れず、いち早くセキュアな独自ブラウザや独自のVPN機能、キーロガーによる個人情報流出に対応する機能を実装しました。
また、CookieによるWebトラッキングのブロック機能、Webカメラの監視などでより広い範囲の防護、プライバシー保護を目指しています。
ネットワークゲームなどで利用されるアンチチートプログラムとコンフリクト・誤検出を起こしにくいことから、一般的なユーザーはもちろん、コアなPCユーザーからも支持を得ているセキュリティソフトです。
30日間の無料体験版も用意されています。
以下の記事では、カスペルスキーセキュリティの性能を実機で検証しています。併せてご確認ください。
ZERO ウイルスセキュリティ|更新料金不要で維持コスト軽減
【製品の特徴】
– 更新期限なしの独自ライセンス体系
– 世界一の軽さ
– 他社製品からの乗り換えが非常に楽
【AV-TEST評価】
2022/12 | 17/18pt |
2023/2 | 17.5/18pt |
2023/4 | 17.5/18pt |
※AV-TESTはZEROウイルスセキュリティが採用しているエンジン「K7 SECURITY」のスコアです。
【価格(税込)】
無期限 | 1台 | 2,970円 |
無期限 | 3台 | 5,480円 |
無制限 | 5台 | 7,980円 |
ZERO ウイルスセキュリティは、セキュリティソフトとしては極めて珍しい買い切り型の製品です。一度ライセンスを購入すればずっと追加料金なしで更新を受け続けられます。
セキュリティ分野は次々に新しい脅威が生まれる極めてシビアな状況にあるため、ウイルス情報の収集と解析、ユーザーへの提供には大きなコストがかかります。そのため、ほとんどの製品は更新情報が提供される期間が限定された更新型のソフトウェアとなっています。
そんな状況の中で彗星のように現れたのが、ZEROシリーズのセキュリティソフトです。非常にリーズナブルな価格で更新料0円を実現。初期費用だけでずっと利用し続けられる画期的なソリューションを打ち出しました。
他社製品からの乗り換えも、ZERO ウイルスセキュリティ側がアンインストール作業を行なってくれるため、面倒もなく確実に行うことが可能です。
ただし、1ライセンス1台制のため、PCの買い替えなどでデバイスが変わる度にライセンスを購入する必要がある点は、注意してください。
30日間の無料体験版も用意されています。
以下の記事では、ZERO ウイルスセキュリティの性能を実機で検証しています。併せてご確認ください。
ZERO スーパーセキュリティ|更新料金不要に加え強力な独自機能
【製品の特徴】
– 更新期限なしの独自ライセンス体系
– 独自のセキュアブラウザ搭載
– 独自の自動暗号化を行なう「ファイル金庫」
– 独自VPN
【AV-TEST評価】
2022/12 | 18 /18pt |
2023/2 | 18/18pt |
2023/4 | 18/18pt |
※AV-TESTはZERO スーパーセキュリティが採用しているエンジン「Bitdefender」のスコアです。
【価格(税込)】
料金(税込) | 3,900円/無制限 | 5,900円/無制限 | 8,900円/無制限 |
利用可能台数 | 1台 | 3台 | 5台 |
ZERO スーパーセキュリティも、ZERO ウイルスセキュリティと同様に買い切り型で更新料金が発生しない製品です。
機能面ではZERO ウイルスセキュリティの上位バージョンとなっていて、総合セキュリティソフトとしてより高い機能性を備えた仕上がりに。
ネット決済シーンなどで安心感が高い独自のセキュアブラウザの搭載、無線LANホットスポットなどでのネット利用の安全性を大幅に高める独自VPN機能の採用など、今のセキュリティソフトのトレンドを上手に取り込んでいます。
ユニークな機能としては、ローカルファイルをより強固にガードできる独自の「ファイル金庫」機能を搭載。OneDriveのPersonal Vaultのように、独自暗号化の機能で大切なデータを守ることが可能です。
30日間の無料体験版も用意されています。
以下の記事では、ZERO スーパーセキュリティの性能を実機で検証しています。併せてご確認ください。
アバスト プレミアムセキュリティ|疑わしいアプリはサンドボックスで確認可
【製品の特徴】
– パスワードマネージャー機能
– Wi-Fiモニタリング
– アプリテストのためのサンドボックス機能
– データの完全消去機能
【AV-TEST評価】
2022/12 | 18/18pt |
2023/2 | 18/18pt |
2023/4 | 18/18pt |
【価格(税込)】
1年 | PC 1台 | 5,880円 |
マルチデバイス10台 | 7,900円 | |
2年 | PC 1台 | 11,600円 |
マルチデバイス10台 | 15,000円 | |
3年 | PC 1台 | 17,400円 |
マルチデバイス10台 | 23,000円 |
アバストシリーズには機能を抑えた無料版が用意されており、非常に多くのユーザーに利用されています。
一般的に、セキュリティソフトは大きな範囲で収集したリスク要因の情報を集約して解析、高いセキュリティ実現を狙っており、無料版を含めたトータルユーザー数が多いアバストにはこの点において大きなアドバンテージがあると言えるでしょう。
有料版アバスト プレミアムセキュリティの独自機能としては、安全性が不明なアプリも安全に実行できる独自の「サンドボックス」を搭載しています。怪しいソフトウェアはこの機能で確認を行なってから本番系に移行することで、よりセキュアな環境を実現可能。
デバイスの譲渡などの際には端末に記録していた個人情報などが問題になるケースがありますが、アバスト プレミアムセキュリティはこの点に関しても安心感が高く、データを完全消去できます。
機能を抑えた完全無料版のほか、アバスト プレミアムセキュリティの30日間無料体験版も用意されています。また、アバスト プレミアムセキュリティにクリーンアップ機能とVPN機能が追加されたアバスト アルティメットも選択可能です。
以下の記事では、アバスト プレミアムセキュリティの性能を実機で検証しています。併せてご確認ください。
PC Matic|ホワイトリストベースのユニークなシステム
【製品の特徴】
– ホワイトリストベースのユニークな防護システム
– 非常に軽快な動作
– パソコンのパフォーマンス最適化機能を搭載
– クラウドベースのログと管理機能
【AV-TEST評価】
2022/12 | 16/18pt |
2023/2 | 15/18pt |
2023/4 | 16/18pt |
【価格(税込)】
1年 | 5台 | 4,980円 |
無期限 | 5台 | 24,980円 |
PC Maticは、他のセキュリティソフトとは基本設計から発想が大きく異なる製品です。
セキュリティソフトでもほかのソフトウェアでも同じことですが、バックグラウンドで動作するソフトの影響を減らしてフォアグラウンドのユーザー操作を軽くするには、出来るだけバックグラウンドで動作するソフトの出番を減らすのが効果的です。
PC Maticは最初にホワイトリストとの照合を行ない、問題のないものは実行、既知の脅威の実行はブロック、さらに未知のプログラムはクラウドで処理して脅威があるかどうかを判定します。
このステップの監査手順を追加することで、手元のデバイスでのセキュリティソフトの動作機会自体を減らして端末への負荷を軽減。
AV-TEST評価は他のセキュリティソフトと比較して低めのスコアですが、動作の軽さを重視したい方は検討してみてはいかがでしょうか。
PC Maticには無料体験版は用意されていませんが、個人版には30日間の返金保証が付いています。
以下の記事では、PC Maticの性能を実機で検証しています。併せてご確認ください。
KINGSOFT Internet Security 20|フィッシング対策協議会と提携
【製品の特徴】
– クラウドスキャン技術により実現した軽さ
– 迅速なフィッシングサイトブロック対応
– PCの無駄なメモリ消費を抑えて高速化
【AV-TEST評価】
2022/8 | - |
2022/10 | - |
2022/12 | - |
【価格(税込)】
1年 | 1台 | 1,980円 |
3台 | 2,480円 | |
5台 | 2,980円 | |
3年 | 1台 | 3,980円 |
3台 | 5,980円 | |
5台 | 6,980円 |
KINGSOFT Internet Security20は、フィッシング対策協議会と提携することでフィッシングサイト情報をいち早く入手。KINGSOFT独自のデータベースとも合わせ、フィッシング被害からの防御を加速しています。
強固なパスワード生成機能を持つパスワードマネージャーやPCのパフォーマンス最適化機能など、今風のセキュリティソフトが備える機能もカバー。一通りの機能を備える製品です。
機能面では不足はありませんが、逆に突出したものもなく、AV-TESTなどの第三者期間による評価を受けていない点はやや不安な点と言えそうです。
また、KINGSOFT Internet Security 20には無料版も用意されており、有料版との違いはブラウザのホームボタンがStartHomeに指定されることと、対応ブラウザが指定されていること。
この2点が気にならない方は、完全に無料で利用することも可能です。
以下の記事では、KINGSOFT Internet Security 20の性能を実機で検証しています。併せてご確認ください。
失敗しないセキュリティソフトの選び方|7つのチェックポイント
前述した様に、昨今のセキュリティソフトはウイルスやマルウェアからの防護能力という基幹機能において、どの製品も「差がほとんどないほど高度なレベルに達している」と考えてよいでしょう。特に、メジャー製品においてその特徴は顕著です。
したがって、それぞれの製品が差別化を図ろうとしているプラスαの機能がユーザーそれぞれの使い方にマッチするかどうか、この観点が製品を選ぶ重要なポイントになります。
以下の7つのチェックポイントを確認しつつ、それぞれのソフトの特徴を理解して、ご自身の端末デバイスの使い方にあった製品を選ぶようにしてください。
見るべきポイントは、以下の7点です。
- マルウェア対策などの機能が充実しているか
- 第三者機関による性能評価を受けているか
- 動作が軽いか
- 料金がリーズナブルか
- 誤検出は少なく抑えられているか
- 対応機種・対応OSとインストール可能台数が充実しているか
- サポート体制が充実しているか
各項目の詳細について、順番に解説していきます。
マルウェア対策などの機能が充実
セキュリティソフトの進化と合わせるように「マルウェア」という言葉の位置づけも変わってきたように思います。この言葉が使われ始めた頃は、マルウェアとウイルスは別の脅威として認識されていて、Malwarebytesなどはそれ専用の駆除ソフトでした。
ですが、現在はマルウェアとは情報端末に悪さをするソフトすべてを指し、ウイルスもマルウェアの一部という位置づけになっています。このため、今のセキュリティソフトはウイルス対策ソフトではなく「マルウェア対策ソフト」と考えた方がよいでしょう。
狭義のマルウェア対策に関して、どのセキュリティソフトも十分な機能を持っていると言えます。
一方で、広義のマルウェアには、ユーザーが望まない広告を出すソフトや、Web上でのふるまいを追跡するCookieなども含まれます。そういったところまで含めて考えるならば、「広告ブロック機能」や「トラッキングブロック機能」の有無が製品選択の基準になり得るのではないでしょうか。
「ESET、カスペルスキー、アバスト」などがこれらの制御を行なう機能を搭載しています。
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第三者機関による性能評価を受けている
世界にはセキュリティソフトの性能評価を行なう複数の第三者機関があり、メジャーなセキュリティソフトを抱えるメーカーはこういった団体に積極的に協力していて、自社製品の評価を行なってもらっています。
ただし、現在は多くのセキュリティソフトが安定して最高クラスの評価を受けるようになっており、この点での差別化は難しくなっているのが現状です。
とはいえ、少しでも性能面で安心感を得たいのであれば、少しでも評価が高いソフトを選ぶとよいでしょう。
2023年4月時点の「AV-TEST」による総合評価では、「マカフィー、カスペルスキー、ZEROスーパーセキュリティ、アバスト」が満点を獲得しています。
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動作が軽い
今回取り上げたセキュリティソフトの中で動作が最も軽いのは、原理的な面からも「PC Matic」です。
ただし、PC MaticのAV-TEST結果は16/18pt(2023年4月)と低く、性能面において不安が残るかもしれません。
AV-TESTの評価が高いセクシュアリティソフトの中では、多くの利用者の口コミから「ESET、カスペルスキー」が動作の軽さという点で高い評価を得ていることが伺えます。
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とはいえ、動作の軽快さについて各メーカーは改善を進め続けていますので、かつて重いと不評を買っていたセキュリティソフトも今では使用感が一変しているケースがほとんどです。
料金がリーズナブル
セキュリティソフトにかかるコストを考える際には、「更新期限」と「インストール可能な台数」を考慮に入れて考える必要があります。
一般的なユーザーであれば、買い切り型で更新料金が不要な「ZEROシリーズ」の2つが最もトータルコストを抑えられるリーズナブルな製品と言えるでしょう。
一方で、非常に数多くの端末を持っていてすべてを保護したいユーザーであれば、1ライセンスでインストール台数が無制限となる「マカフィー リブセーフ」のコスパが大幅に高くなります。
一般的な3年間・5台という契約年数・インストール可能台数で考えると、「ESET、KINGSOFT」が安いです。
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誤検出が少ない
セキュリティソフトの「誤検出」問題は、実は脅威の検出性能と表裏一体の関係にあります。
セキュリティソフトが持つプログラムの「ふるまい監視」機能が過敏に反応し、一部のトリッキーな動作をするプログラムを引っかけてしまうのが、いわゆる「誤検出」の状態です。
一度セキュリティソフトの誤検出対象となってしまうと該当プログラムの大事なコンポーネントが削除されるなど、面倒なことになりがちです。したがって、この現象は少ないにこしたことはありません。
この観点からおすすめできるのは、誤検出が少ないだけでなく防護性能も高い「ESETとカスペルスキー」です。
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対応機種・対応OSとインストール可能台数が充実
今回ご紹介したすべてのセキュリティソフトが、Windows、MacOS、Androidをサポートしています。iOS対応をうたう製品もありますが、iOSの仕様から各セキュリティソフトのフル機能は移植されていないはずです。
このため、この観点ではいち早くChromebook対応を実現した「ウイルスバスター」が一歩リードしていると言えるでしょう。ChromebookのシェアはMacOS搭載機を超えたとも言われていますので、今後さらに重要度を増してくるポイントになると思われます。
インストール台数に関しては多くのソフトが5台までのライセンス内容に留まります。そんな中、インストール台数無制限を実現した「マカフィー」は非常に魅力的です。
お手元の端末のOSの種類、セキュリティソフトで保護したい台数をしっかりチェックのうえ、製品を選ぶようにしましょう。
サポート体制が充実
これまでのソフトウェアのサポート窓口は、電話もしくは電子メールが主な手段となっていました。しかし、最近はライブチャットや軽微な内容に関してはAIボットによる対応なども広がってきています。
利用するツールにもよりますが、チャットであれば画面のスクリーンショットなどを簡単に送れるため、より簡単に問題の状況を伝えることが可能です。
逆に、そういったツールに慣れていない方にとっては、電話サポートが重要になるかもしれません。
チャットによるサポートを行なっているのは「カスペルスキー、ノートン、ウイルスバスター、アバストシリーズ」です。
電話のサポートは通常は一般的な営業時間の範囲内ですが、「ウイルスバスター」は対応時間が長く夜の9時まで受け付けてくれる点が非常にユニーク。平日、帰宅後に自宅のパソコンが不調に陥った際などに、非常にありがたいサービスです。
目的別のおすすめセキュリティソフトを紹介
ここまではセキュリティソフトの機能面から製品の比較を行なってきましたが、今度は別の軸、手元のデバイスの「使用目的」からおすすめソフトを絞ってみます。
以下の3つの目的からおすすめソフトをご紹介していますので、該当する方は参考にしてください。
- 低スペックの安いパソコンに利用したい
- 子どもに有害コンテンツを見せたくない
- ハイエンドゲームのパフォーマンス重視
低スペックの安いパソコンに利用したい
パソコンの操作感に影響するスペックは、CPU性能とメインメモリの量、そして内蔵ストレージの種類です。CPUパワーが低いと動作が鈍くなるのは当然ですが、メモリの空きに余裕がなくなった時もパソコンの使い勝手は大きく落ち込みます。
これらに影響するセキュリティソフト側の要因としては、「どれぐらいCPU負荷をかけるか」「どれぐらいメモリを使うか」が主要なものになります。
高性能なマシンであれば多少セキュリティソフトがパワーを食っても影響が見えにくいのですが、ローパワーな低スペックパソコンの場合は大きく使い勝手に影響してしまうことに。
この点に関して定評あるソフトは、「ESETシリーズ」。動作自体が軽く消費メモリも少ないセキュリティソフトとして、非常に高い評価を受け続けています。
ちなみに、内蔵ストレージがハードディスク(HDD)の場合、手動でスキャンを実行中のレスポンス低下は正直なところどうしようもありません。ハードウェア性能の制約から、スキャンを行なうタイミングを工夫してください。
>>ESET HOME セキュリティ エッセンシャルの項目に戻る
子どもに有害コンテンツを見せたくない
子どもをネットの有害な情報から守るためには、子どもの使用端末の設定を適切にしておく必要があります。
そういった目的には、セキュリティソフトの「ペアレンタルコントロール機能」が有効です。この機能によってアクセス可能なサイトを制限することで、有害な情報をブロックできます。
今や、多くのセキュリティソフトがこの機能を搭載するようになっていますが、使いやすさと有害サイトブロックの精度から、「ESET、ノートン」がおすすめです。
>>ESET HOME セキュリティ エッセンシャルの項目に戻る
ハイエンドゲームのパフォーマンス重視
デバイスの性能ギリギリのところまで使い切るようなハイエンドゲームで最高のパフォーマンスを求めるのであれば、原理的な設計方針から異なる「PC Matic」が一番使い方にマッチします。
ただし、この製品は使い勝手などに若干独特な部分があります。
一般的な使い勝手を重視するユーザーは、ゲームを認識してパフォーマンス最適化を行なう「マカフィー」がおすすめです。
そもそもセキュリティソフトは必要? 無料のWindows Defenderで充分なのでは?
Windows系のパソコンユーザーの中には、セキュリティソフトにマイクロソフト製のWindows セキュリティ(旧Windows Defender)を利用している方もいらっしゃると思います。
特にWindows 10には最初からこのソフトが搭載されているため、初期設定でそのまま各種のアクティベートを行なうと自動的にWindows セキュリティが動作します。
以前のWindows Defenderは「とりあえず」使うレベルのもので、防護能力に関しては「そこそこ」の評価のものでした。ですが、ここ数年マイクロソフトが非常に力を入れて開発作業を行なった結果、単純な防護能力では第三者機関の評価でも最高評価を得るレベルまで機能・性能が向上しています。
そのため、Windows 10搭載PCは初期状態のまま、追加のセキュリティソフトなしでの利用もそれなりに推奨されるようになりました。
ただし、Windows セキュリティも完全ではありません。
Windows Defender以外も|無料のセキュリティソフトの機能とその限界
基本的な防護機能は十分なWindows セキュリティですが、弱点と言えるのはプラスαの機能がほぼ実装されていない点。有償版セキュリティソフトが今、全力でやろうとしているカバー範囲の拡張部分がほぼ丸ごと欠けているのです。
具体的には、フリーWi-Fi利用時の安全性向上のために、多くのセキュリティソフトが独自VPNを実装して通信経路の安全強化を図っています。
また、独自のセキュアなブラウザを準備してID、パスワードなどの重要な情報の流出を防ぐ工夫や、ID・パスワードの流用を少しでも抑えるためにパスワードマネージャー機能を追加するといった対策なども、有料セキュリティソフトに備わっている機能です。
こういった付加機能が、Windows セキュリティにはありません。
この傾向はWindows セキュリティだけではなく、一部の無料セキュリティソフトや有料セキュリティソフトの無料版に関しても同様のことが言えます。有償版で利用可能なプラスαの機能は、無償版ではブロックされているのが普通です。
より広い範囲の防護を必要とするならば、やはり有償版のセキュリティソフトを選ぶ必要があると言えるでしょう。
まとめ
インターネットの利用が当たり前になっている社会では、ネット利用時の安全性は非常に重要な課題です。ありとあらゆる情報を当たり前のようにネット経由で送り合うわけですから、セキュリティソフトは社会の安全性を担保する重要な要素の一つと言えるでしょう。
今回取り上げた10製品以外にもたくさんのブランドがあり、それぞれの会社が切磋琢磨することで性能と機能の進化が促されてきました。結果としてどの製品も高い能力を持つようになり、逆に製品選択には悩むようになったかもしれませんね。
セキュリティソフトを選ぶための観点はたくさんあり、厳密にはユーザーごとに異なりますが、この記事で注目したポイントを参考にして、ぜひご自身にマッチするソフトを見つけてください。
多くの製品が無料体験版を準備していますので、気になる製品が見つかったらまずは無料版を試してみてはいかがでしょうか。
この記事でご紹介したセキュリティソフト一覧
製品名 | 年間費用 (税込) |
AV-TEST 評価 |
対応OS | 機能の特徴 |
ノートン 360 | 1,052円~ | 17.5/18pt | Windows Mac Android iOS |
Windowsクラウドバックアップ ダークウェブモニター機能 |
マカフィー リブセーフ |
~5,595円※台数無制限 | 18/18pt | Windows Mac Android iOS |
ストレージ暗号化 パスワードマネージャー |
ウイルスバスター クラウド |
1,575円~ | 17/18pt | Windows Mac Android iOS |
セキュアブラウザ フォルダシールド |
ESET インターネット セキュリティ |
660円~ | 17/18pt | Windows Mac Android |
ホームネットワーク保護 ペアレンタルコントロール |
カスペルスキー セキュリティ |
825円~ | 18/18pt | Windows Mac Android |
セキュアブラウザ 独自VPN |
ZERO ウイルスセキュリティ |
~1,327円 ※無期限 |
17.5/18pt | Windows Mac Android iOS |
他ソフトからの乗り換え支援 |
ZERO スーパーセキュリティ |
~1,997円 ※無期限 |
18/18pt | Windows Mac Android iOS |
セキュアブラウザ ファイル金庫 |
アバスト プレミアムセキュリティ |
748円~ | 18/18pt | Windows Mac Android iOS |
サンドボックス機能 データの完全消去機能 |
PC Matic | ~4,996円 | 16/18pt | Windows Mac Android |
PCパフォーマンス最適化機能 |
KINGSOFT Internet Security20 |
465円~ | - | Windows Android |
不要メモリ解放機能 |
※料金は、最大契約年数で契約し最大利用台数で利用した場合の1台あたりの価格です。
※マカフィー リゼーブは台数無制限のため、3年プランを1台で利用した場合の価格を表示しています。
※ZEROシリーズ・PC Maticは期間が無期限のため、最大利用台数で利用した場合の1年あたりの価格を表示しています。
※AV-TEST評価は(2023年4月)の結果です(ESETのみ2023年2月)。