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のどかな田舎に大量の空室アパート…「日本一家賃が安い町」のリアル。なぜこうなった?

 かつては企業誘致で栄えた地方都市が急速な荒廃に直面している。不況によって、地元を支えてきた大手企業の工場閉鎖・縮小が相次いだためだ。活気を失い、まるで“ゴーストタウン”と化した現在の街に迫った。

月2000円の賃料も…のどかな田舎に乱立する大量の空室アパート

[企業が捨てた街]の悲惨なその後

移住を促進するにも単身者用のアパートではファミリー層の活用が難しいようで、放置するしかない状況が続いている

「日本一家賃が安い町」としてたびたびメディアやユーチューバーに取り上げられる、大分県の杵築市。  築20年ほどの1Kで1万円以下の部屋だけでなく、賃料2000円の激安物件もあるから驚きだ。  たしかに、現地を車で走ると、人口2万6000人ほどの自然豊かな田舎町にしてはアパートの数が異常に多い。しかもその大部分が空室なのだ。  なかには、5棟40室がすべて空室で共用部分の天井は剥がれ、ドアノブが錆びついて廃墟のようになっている物件も見られた。