タイに移住した36歳男性が明かす、“食費だけで10万円近い”リアルな生活費「屋台飯はあまり食べなくなった」
海外移住は今や夢物語なのか? 最近の物価高や急激な円安の影響で、以前よりもそのハードルが高くなったと感じる人は多いだろう。しかし、その一方で、海外移住に新たな可能性を見出し、挑戦しようとする日本人も依然として少なくない。
ビジネスの進出先やリタイア後の移住先として人気のタイ。しかし、円安や物価の高騰により、以前より「暮らしにくくなった」という日本人も増えている。10年前からタイと日本を行き来し、5年前に首都バンコクへ移住した男性に、その実情を伺った。
タイ旅行情報メディア「タイ一択」を運営するリーさんこと伊藤良二さん(36歳)。タイに移住しようと思ったきっかけは何だったのか。
「タイに初めて行ったのは2014年。旅行でどこか海外に行きたいと思っていたとき、HISで2泊3日のツアーが3万円くらいで売っていたので、友人と一緒に申し込みました。タイに着いて、混沌としたカオスな雰囲気を感じました。
いろいろな人種が歩いていて、アジア人もいれば欧米人もアラブ人もいる。路上でみんなが普通に食事をしていたり、ヘルメットをかぶらずにバイクに乗っていたりする風景は、日本人の感覚からすると衝撃的で『こんなに自由に生きていい場所があるんだ』と感動しましたね」
その後、もっとタイを知りたくなった伊藤さん。当時フリーターだったため、短期のアルバイトをしてお金を貯めた後、アジアを回るバックパッカー旅行を計画する。その旅の中でタイにも再び訪れ、旅の経験をまとめたブログを2015年に開設した。
「当時はブログ全盛期。アフィリエイトを活用したことで、1年ほどで月に10〜15万円ほど稼げるようになりました。収益化できたことで、いつかタイに移住したいと考えるようになったんです。旅のブログ以外でも自分が当時やっていた短期バイトやリゾートバイト関連のブログを作り、現在は4つのサイトを運営しています」
ブログである程度の収入を得られるようになったタイミングで、タイの法律で認められたタイ長期滞在・移住を実現できる『タイランドエリート(現:タイランドプリビレッジ)』を購入し、タイ移住を決意した伊藤さん。しかし、その直後にコロナ禍が訪れる。何度も帰国を考えたが、状況が徐々に回復していき、現在は安定した生活を送れるようになったという。
「今はバンコクのオンヌットというエリアで、ワンベッドルームのコンドミニアムを借りて暮らしています。光熱費は季節によって変動しますが、平均すると月に1000バーツ(約4600円)ほどかかります。交通費については、GrabやBTSをよく利用するため、月に2000バーツ(約9200円)ほどですね。また、医療保険は日本のもので毎月1万8000円ほどを支払っています」
タイで「こんなに自由に生きていい場所があるんだ」と感動
ブログのアフィリエイト収入を基盤に移住を実現
1
2
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
記事一覧へ
記事一覧へ
【関連キーワードから記事を探す】
銀座で働いたタイ人が驚いた“日本のサービス業の奥深さ”「タイでは注文通りに仕事をすれば合格だけど…」
「日本人は一生懸命働きすぎ」タイに家族で移住した33歳女性が明かす快適な暮らし。プールとジム付き2LDKでも家賃は10万円以下
「アニメの世界に入り込んだみたい」日本を訪れたタイのアイドルが憧れた“タイでは絶対に体験できないこと”とは?
「昼夜を問わず現場へ」34歳の元テレビマンがYouTubeの世界で挑戦。“テレビでは取り上げられない部分”を意識して
タイに移住した日本人が明かす「生活費は月5万バーツ(約23万円)」のリアル。現地でカフェ経営に失敗しても…
銀座で働いたタイ人が驚いた“日本のサービス業の奥深さ”「タイでは注文通りに仕事をすれば合格だけど…」
「日本人は一生懸命働きすぎ」タイに家族で移住した33歳女性が明かす快適な暮らし。プールとジム付き2LDKでも家賃は10万円以下
「アニメの世界に入り込んだみたい」日本を訪れたタイのアイドルが憧れた“タイでは絶対に体験できないこと”とは?
タイに移住した36歳男性が明かす、“食費だけで10万円近い”リアルな生活費「屋台飯はあまり食べなくなった」
タイに移住、ギャル男から経営者へ。36歳男性が明かす“バンコクで働くこと”のリアル「ギリギリの生活をして本当に幸せなのか」
この記者は、他にもこんな記事を書いています