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「子どもの成長に悪影響」“小学生ギャル”の雑誌に寄せられた批判の声。徐々に世間に受け入れられていくまでの紆余曲折

小学生ギャルをメインモデルとした媒体『KOGYARU』をご存じだろうか。等身大の姿が話題を呼び、Instagramのフォロワー数は56万人を突破。YouTubeで公開したMV『SHIRANKEDO』も880万回再生を記録し、まさに勢いが止まらない状態だ。 しかし、外野からは「子どもの成長に悪影響」「小学生の純粋さを利用している」などの辛辣な声も聞こえているようだ。 2023年4月からスタートし、2年の活動期間が経過しようとするこのタイミングで、プロデューサーを務める井場ひとみさんにインタビューを敢行。“ギャルマインド”をどのように継承していくのか、熱く語ってもらった。
井場ひとみ

井場ひとみさん

「子どもを道具にするな」浴び続けた辛辣な声

ーー『KOGYARU』立ち上げ当初、どのような声があったのかを教えてください。 井場ひとみ:メディアをスタートさせたときは「小学生は小学生らしくしているべき」といった主張がSNSを中心に飛び交っていました。なかには「子どもを使って金儲けするつもりだろう」など、怒りの感情が入り混じったような意見も届いていたのが現実です。 ーープロデューサーの立場からすれば、かなり辛い状況だったのではないでしょうか? 井場ひとみ:はい。しかし、世間に浸透していないものに触れていく立場ですから、批判が集まることは想定していました。むしろ「批判の声に勝たないとメディアが成り立たない」というマインドをもって始めたのが正直なところです。 具体的には、一つのコンテンツとして確立された強い媒体に育てれば、肯定の声も増えると考え活動していました。この2年で、ようやくそのイメージが形になってきたと感じています。

徐々に“小学生ギャル”が世間に受け入れられていった

ーー批判の声が少なくなった理由は何でしょうか? 井場ひとみ:日々発信を頑張ってくれたモデルの子たちが「小学生が憧れる存在」に変容したことが要因です。スッピンでネイルもせず通学するなどの行動が効果として現れています。 ほかに理由を挙げるのであれば、環境面での後押しが考えられますね。多様性という言葉が浸透するにつれて、小学生ギャルも次第に受け入れられていく場面が徐々に増えていきました。 実際に2024年には、『KOGYARU』のモデルを起用した小学生向けメイク本も発売されています。「小学生が化粧をするなんて、肌荒れの原因になる」という声もあるなかで、肌トラブルに巻き込まれない子ども向けのスキンケアも広まってきているのが現状です。
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「ステージでパラパラを披露」現代も息づく平成ギャルの魂
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エンタメ好きなフリーライター。クリエイターやアイドルなどのプロモーション取材を手掛ける。ワンドリンク制のライブが好き。
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【雑誌KOGYARU 2025年春夏号】
<Web予約受付期間>2025年3月1日17:00〜4月30日23:59
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